M@STER SPARKLE 04 感想

 順調に遅れてゐるMS感想ですが、今回はほんとに難しくて。後述しますがうみみ曲がね……決して悪くはなく、むしろ良い曲なんだけどキャラ解釈が……
 まあ今回も各曲毎に書いていきます。

ウザ可愛さは止まらない。野々原茜『AIKANE?』

 1曲目から飛ばしてきますね。展開も複雑だし歌ふの難しさうだけど勢ひで押し切る感じは好き。たぶんコール&レスポンスも楽しい(難しいけど)と思ひます。これが許されるのはやつぱり茜ちゃんだからだよなあ、とか。ちなみに「aikane」はハワイの言葉で「友達」とかさういつた意味だとか。もう少し詳しく言ふと「同性同士の関係性」とのことなので百合展開もワンチャンあるのか? 夢はどこまでも広がりますね。

筋肉の声を聴け。高坂海美『スポーツ!スポーツ!スポーツ!』

 問題のうみみ曲。筋肉推しはソロ1曲目の『ココロ☆エクササイズ』からなんですけど、個人的に前山田氏の大仰な曲作りとうみみの軽やかな感じといふのはややミスマッチだといふ感が拭へないのですよね。いや単純に曲だけ見れば完成度高いし、うみみがこれを楽しさうに歌ふのも解るんですけど、まだどうしても自分の中で落とし込めてないといふか。あ、でも「運動の時間だよー!」で手を叩くレスポンスのところとかサビで転調してパッと明るくなる感じとか、出来のいい曲だとは思つてます。ほんと微妙なキャラとのチューニングで僕がいまいち納得いつてないといふだけで。

インフィニットなイマジネーションでスマイル。ロコ『Art Needs Heart Beats』

 ハイテンポに畳み掛けつつもロコならではのハイセンスでオサレに決める曲。ここで流れを変へてきましたね。ロコ語をふんだんにフィーチャーしつつも全体にセンス良く、アーティスティックなアティテュードを伝へる方向にまとめてゐるのは非常にグッドワークです。最初のスキャットも可愛いし途中の台詞も曲のオサレさを損なはずにロコの溢れるエモーションをエクスプレッションしてゐて、この曲からロコを知るにもナイスだと思ひます。といふか普通にいい曲。

コマンド入力で魔法にエンター。望月杏奈『Enter→Pleasure』

 この曲で特筆すべきは「オフの杏奈」が曲中に(最初だけですが)登場することでせう。オフ杏奈の「エンター」の声を切つ掛けに曲が始まつてオンになるところとか、歌詞でもオフの自分やスイッチする部分に言及するところがあつたりするのですが、「オンとオフ両方あつて杏奈」といふのはグリマスでも既に提示されてゐる姿なので個人的にはありだな、と思つてゐます。テクノポップ風の曲調にPCゲーム風の歌詞も杏奈のキャラクター性に合つてゐて、これも「改めて自己紹介の1曲」として完成度の高いものになつてゐるかと。あとロコ曲からの流れも綺麗。

ミュージカル気分で歌へばマジカル。矢吹可奈『あめにうたおう♪』

 〆の可奈曲はタイトル通りのミュージカル風。歌ふことが好きで、ちよつと不器用で、でもまつすぐな可奈の魅力をやはりまつすぐに伝へる曲だと思ひます。元ネタありきとはいへ、晴れた空の下ではなく雨の中で歌ふといふのがまた可奈らしい(いや晴れてゐても歌ふのでせうけど)。歌詞の中で出てくる音楽用語に割と脈絡が無い感じなのは敢へてなのかが気になつたりしますが、なんだかそこも可奈らしい気にすらなつてしまふのはキャラぢからなのか。最後にかういふストレートな曲を持つてくることで全体が締まるといふか、癖の強い曲揃ひのこのアルバムを上手くまとめてくれたな、と構成の妙を感じたりもします。

 全体として見ると、茜ちゃんとうみみのインパクトで持つていかれるかと思ひきや上手い流れでそれぞれの曲が生きて最後にはしつかり締まるといふ、かなり良い構成になつてゐると思ひます。なんだかんだ上手いな、と。あとはうみみがね……うみみ……いやこれ書くのに繰り返し聴いてだいぶ和解してきた感じではあるんですけど。今後のキャラ掘り下げ(個人的な)とすり合はせかな……ライブ観たらまた変はるかもですし(行けるとは言つてゐない)。

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