幸せなのに幸せになりたい
結構幸せだと思うのに、それでもなお"幸せになりたい"などと思ってしまう現象に、まだ名前がないのはなぜでしょう。
まったく人との比較は不幸の始まりである。
友人が婚約したそうで、めでたいなぁと思う反面、人妻になってしまうのがさみしい。
自分のことを棚に上げて何を言ってるんだ、と言われそうだが、さみしいものはさみしい。
そして、婚約指輪を選ぶきらきらした姿や、ロマンチックなデートを重ねる様子がなんだかとても眩しい。
そんな経験ないなぁ、と思ってしまう。
子どもの健診で出会った方が、妊娠しながら仕事を続けるのがきつくて結局辞めてしまったと言っていて、働かなくてもなんとかなる余裕が羨ましいなぁと思った。
本当は辞めたくなかったかもしれないのに。
子育てしながらフリーランスで働く友人の悩みを散々聞いたのに、「なんだかんだ言いつつも少し余裕のある今の生活がいいから、子ども2人目は躊躇うかな」という言葉に格差を感じたりした。
相手は家事育児に協力的なうちの夫を羨ましく感じたかもしれないのに。
もっとキャリアを積める職場へ転職し稼げるようになりたいと考える。
残業も少なくマタハラもセクハラもなく、有給も取りやすく嫌いな人も特にいない、そんな職場に勤めているのに。
隣の芝はいつも青い。
ありましたね、言葉、昔から。
結局長く普遍的な現象なのでしょうか。
そこそこ深い悩みのような気がしたのになんだか残念。
自立を旨とし、概ね後悔なく好きに生きてきたのに、なお時折飢えを感じる欲深さ。
強欲さも嫌いじゃないけれど、時々甘やかしてもらって楽したくなってしまうのはなんなんでしょう。
選ばなかった道、あったのかもしれないと思うルートを頭の中で辿っても、結局のところ妄想でしかない。
そして、やっぱり今のルートに後悔は無く、割と、いやかなり、ありがたいいいルートだと再認識するのだけれど、それでも時々、こうやってむずむずしてしまうのです。
これも人の性と思うしかないのでしょうか。
まぁきっと、よく寝て美味しいものを食べて、忙しく何かに取り組んでたらそんなことは考えなくなる。ある意味今はまだ暇があり、環境の変化が大きくて自分の価値観もゆらいでいるのでしょう。
ゆらいだ先に、何かいいことがあったらいいな。無いかな……。
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