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夜ふかし息子とめろめろパッパ

普段、遅くとも21時には寝ている息子がぜんぜん寝ない。

そんな21時45分。

今夜は何が起きているのだろう。明かりを消しただけで「ふーーー!!」とひどく憤慨し、みずから明かりをつけ直す。

器用になったなぁ。

困ったな、と思いつつも明日の予定もない金曜の夜だから普段よりおおらかに見守る。

もしかしたら、パパの帰りを待っているのかもしれない。

昨日も寝る前、玄関のほうを窺ったりしてたもんなぁ。

今日、急に息子が喋りだした。

正確には、今までむにゃむにゃ話していたのが、急に照準が合いはじめた感じだ。

保育園からの帰りに「ばす!」「ばーしゅ」「ばちゅぅ」とバスを見かけるたびに指差し喋っていて、バスがわかるようになったんだすごいなぁ、と思っていた。

ところが帰宅したらもっと進化していた。

乗り物の絵本をめくりながら、
「しょーぼーしゃ、どこ〜?」
「ぼーぼーしゃ、ないね〜」
「しょーぼーしゃ〜」

「あー、あったー!」

と真っ赤な消防車をご満悦で指差しながら喋っているのである。

私が飲んでいたほうじ茶ミルクを奪って飲もうとするも、
「ないね〜?」
「ないー」
「あれ〜?」
とストローをいじって内容量を確認したり、なんだか急に喋る喋る。

というのを夫にLINEで報告したところ
「まじか!?」
「息子とおしゃべりする!」
とわくわくしていた。

とはいえ夫は最近仕事が忙しく、大抵帰宅は息子が寝てから。
だから「息子が起きてたらね」と返したのだが、このままではマジで夫と息子のおしゃべり会が開催されてしまいそうだ。

普段なら真っ暗で静かな部屋で、息子がブロックを組み合わせたり、ぬいぐるみをぶん投げたりしている。

寝る気配がない。

台風が近づいていて登園も帰宅も抱っこ紐、お散歩もできず、体力がありあまってるのかもしれない。

普段と違う夜の過ごし方に戸惑っていると、とうとう夫が帰ってきた。

「むすこ〜〜!まだ起きてたの?寝なきゃだめだよぉ」

と言いつつも、夫の声には起きている息子に会えた喜びがにじんでいた。

いつも帰宅してすぐ寝室に入っては「はぁ〜可愛い子が寝てる〜!」「天使〜」「ねぇ、むすこが可愛い……」とデレデレで、必ずそっとキスして出てくる夫なので、無理もない。

一応夫がシャワーを浴びている間、再び寝かしつけを試みたが、暖簾に腕押し。

諦めて、3人で過ごすことにした。

「もう、寝ないの?じゃあパパとお話ししようか」

と夫がそわそわしながら絵本を出すと、息子がペラペラめくりながら、

「えとね〜しょーぼーしゃ〜」
「どこ〜?」
「しょーぼーしゃ〜」
「ないね〜」
「あったーー!」
「(コンクリートミキサー車)くるくる〜」

なとど喋りだす。

夫も「消防車どこかな〜?」「これかな〜?」「あったねぇ!」「これなーんだ?」と合いの手を入れる。

息子はいつも通りで、でもほんのり誇らしそうで、夫の顔には嬉しさが満ち溢れていた。

「すごいねぇ、喋ってる!」
「感動……!」
「感涙〜〜!!!」

と幸せそうだったので、たまには夜更かしもいいかな、と思った。

その後、寝るよう促すもやはり寝ないので、息子は夫の夕飯に付き添った。

お膝の上にすわったり、夫のご飯をおねだりしたり(歯磨いたけど!!)。

お皿が空になると、大事に抱えて、流しへガシャンと投げ入れて、「へへへ〜、ぼくこんなこともできるんだよ!」とばかりに得意げであった。

最後は夫のジョッキにオールフリーをどばどば注いで、息子も楽しい時を過ごしていた。

お皿を片付けるのも、飲み物を注ぐのも、大人の動きを見ているうちに、いつのまにか覚え、やるようになった。

子どもってすごいなぁと思う。
(あと食への興味関心が半端ない)

私はいつもより長い寝かしつけに疲れてゴロゴロしながら2人の蜜月っぷりを眺めていた。

好きな人と、好きな人が、仲良くしているのはいいものだ。

その後夜更かし癖がついてしまい、月曜の登園にめちゃくちゃ苦労するのはまた別のお話。

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