「傍点」同人

biwa句会10句

春めくをパンで潰して黄身の色

前髪の影の濃くあり卒業す

三人の進路の違う春田かな

春色をこぼさず洗濯物を干す

毛髪の掃かれて遠し目借時

あたたかく闇に手足のひらかれる

日永し美しき名の記帳され

緞帳の音なく下がる猫柳

義理の父と対角線にある草餅

なるほどを重ねるほどにひこばゆる

銚子吟行10句

北側のひらけば冬の海近し

ボーナスがみな銚子駅北口に

知らぬ名を呼ばれて冬の海にいる

冬凪は海鳥のもぐつたあひだ

係留紐ガードレールを巻いて凍む

冬の日の製氷工場が四角

寒濤がうちつけているエロい本

大股の部員がはさむ冬日向

車駐めるキャベツ畑に倣ひつつ

終点は錆びつつ水仙の方へ

biwa句会9句

冬の日射しにおでこなでられている下車

切っ先を色並べゆき切山椒

大根を切って漢数字に変える

ポテトのL3つコーラのL3つ

分かれたる人も落葉をふみてゆく

ぎょっとする声にぎょっとす冬満月

境内の凍土を掘り西新宿

風花を見かけるたびに腹に負荷

輪投げのやうにたたむセーターLサイズ