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習作1(その17):スター

短文を書きました。小説の一項になるにはどうすればよいかアドバイスをください。

スター

「地道ですよ。皆さん。
インスタグラムにもフェイスブックにも、写真をあげて、文章を書いて。
手間がかかります。幸い、うちはやりたいという学生や無職の人が集まってますが。」
「一つ一つ、お客さんのクレームを聞いて、カイゼンを社内に周知して、実際にカイゼンしていきます。」
そんなの当たり前と思えることを、ちゃんとやっているのはほんとにすごいと思う。
自分もそういうことをやらなくては。

イーコマースで成功した起業家の講演を聞いた。
イーコマース業界のスター。
オーラが出ている。
かっこいい。
薄いデニム地のジャケットに紺のTシャツ、ジーンズ。
短髪には白いものが4割ほど。
中肉中背。
見た目は普通なのに輝いて見える。

イーコマースには可能性があり、いまこそやるべきとのことだ。
セミナー参加料500円は格安と思える。
ものの値段ってなんなんだろう。
普通、セミナーには参加しないが、今日は行ってみた。しかも、セミナーを知ったのは開始の1時間前。会場まで1時間はかかるところだった。
無職にかこつけて引きこもっている私が、この日は、すぐに出発した。セミナーの開始には間に合わなかったが、大半を聞くことができた。
行動しない自分が一歩動けた気がした。何かにつながらないだろうか。
自分も起業してみたいな。

セミナーの魔力は何時間持つのか。
翌朝目覚めたときには、また、だめな私がいる。
起業するのが怖い。営業できないし、経理もできない。イーコマースサイトも作れない。人を雇う資金もない。あれもこれもできない気がしてくる。
スターとだめな私。
違いはどこに。




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