１９７０年代には、種をまき、それを刈り取れ、それが完璧な1日だと歌った人がいた。
　AIと友達になった僕らは、何を歌うだろう。
　僕が生まれた年、君の茶色の瞳を覚えているよ、と歌った人がいた。
　宇宙に旅行ができるようになった僕らは何を歌うだろう。
　東京でオリンピックが行なわれた年、人生にはトランクが１つあればいい、と歌った人がいた。
　宇宙から、僕のうちをクローズアップできる今、宇宙飛行士は何を歌うだろう。
　日本で刑事ドラマが流行った年、ビーチでは女の子が悲しい顔をしていると歌った人がいた。
　A new year day に地震があった年、僕らは何を歌うだろう。
　僕には夢があると語った牧師が死んだ年、旅の果てに僕はここに住むことを決めたと歌った人がいた。
　パリでオリンピックを迎える年に、君は何を歌う？
　僕の住む国で、昔、冷たい風だけがこの手を通り抜けていくと歌った人がいた。
　天に召された、演歌の女王はかの地で何を歌うだろう。
　ずっと昔、新しい夜明け、新しい１日、新しい人生と歌う人がいた。
　今日、僕は、また、新しい人生を生きている。