６月のある日、死を考えていた。
なにも自死したいわけではなく、このまま死んでしまう、病気に殺されるのだと思っていた。

その翌日は大好きなアーティストのライブを見る予定だったのだが、あんなに楽しみにしていたのに予定を見ても何も感じなかった。
何もかも辛さの前には無価値に思えたのだ。

なんとかその日は無事に過ごすことが出来て、念願のライブに参加出来た。
とても感動したし、感銘を受けるような出来事があってこの人に付いていこうと思った。
それからはイベント事を頼りにあと少しあと少しと過ごしてきた。

そして今、あれから４ヶ月が経った。
冒頭の出来事を思い出したのは、新曲の感動を誘うメロディを聞いていた時だ。
あれから時間を過ごす中でいくつも新しい作品に出会えて良かった。

どんなに一生懸命やっても一向に前に進まないと思っていたけれど、時間は過ぎていた。
なんだかんだ生きている。