タイムシェアと島根の現状

今回も長いのでテキトーに読んでください。

毎度のことながら誤字脱字はお許しください。

・島根の現状

島根の選手(とりわけBIG3)が試合でKOKUSHI(BNT風)されるたびに島根ブースターの間ではなにかと「タイムシェア」という言葉が話題の中心になることが多い。

まずは島根と、現状(11/9)で島根より上位にいるチームのタイムシェア事情を見ていこう。

これは現在(11/9時点)のBリーグ全体での個人の平均プレータイムの順位である。

1位:安藤誓哉 36:41

2位:ペリンビュフォード 34:28

3位:ニックケイ 34:00

島根のBIG3が表彰台を独占するという結果に…笑

(安藤選手は36分台とかいう目を疑う前人未到の領域に…)

ちなみに昨季もPと安藤がワンツーフィニッシュである(ケイは19位)

出典:Bリーグ公式サイト(https://www.bleague.jp/stats/?tab=1&year=2023&target=player-b1&value=MINPG&o=desc


まぁこれを見させられただけでも、「島根の主力酷使えぐいな…」と思うだろう。

・他チームの現状


次に他チームを見ていこう。

まず、言葉の定義として「タイムシェアが上手く行っている」とは「個人の平均PTが30分以下に抑えられている」ことを指すとする。

なぜ30分かというと、知らん。根拠は特にない。まぁ強いて言うなら、大雑把に考えて「1試合の平均PTが30〜33分ほどなら1シーズン戦い抜けるだろう」という私の勝手な基準である。

今回は現状で(11/9時点)島根より上位にいるチームだけに絞って見てみる。

(島根より下位のチームを見ても「いやでも結局タイムシェアをしてない島根のほうが強いじゃん」という反論をされてしまいそうなので、それを回避するためだ)

まず該当チーム(琉球、大阪、名古屋D、長崎、川崎、三遠、A東京、宇都宮)の中で、個人の平均PTが30分を超えている選手がいるチームは、

大阪(カロイアロ,30:27)と三遠(コティクラーク,31:11)の2チーム(2名)のみである。

これを見ると上位チームがいかに上手くタイムシェアをしているのかが分かるだろう。

ただこれは当然だ。彼らが上位に居座るのは圧倒的な選手層と各選手の質の高さがあるからである。

そりゃ必然的にタイムシェアが出来る土壌がありますわな。

まぁつまり、「タイムシェアをするチームが強い」というより、「強いチームはタイムシェアをする余裕がある」といった感じに近い。

・個人的な見解

次にタイムシェアについて個人的な意見を述べていきたい。

まず、タイムシェアをしない戦い方は理論上最強なのだろう。

だいたいどこのチームも最強のユニットをスターティング5にもってくることが多い。

その最強の5人をフルで使い続けることが出来るならば、まぁそれは間違いなく強い。

しかしバスケとはとてつもなく運動量が多いスポーツである。いくら鍛えている選手でも当然、消耗していく。バスケ経験がある人は尚更分かるだろう。

(そして経験者なら、連日40分フルで出ることがどれだけやばいか分かるだろう。ニックケイや安藤は一体どんな鍛え方してるのか。やはりプロは異次元だね)

疲労のせいだと断定はできないけど、11/8の富山戦で安藤選手は一人で6個ものTOを記録してしまっている。これは通常の安藤選手ならありえないだろう。(ニックケイも明らかにキツそう…見ていて痛々しい)

でもここで「安藤やケイをベンチに下げたらチームが勝てないじゃないか」という反論もあるかもしれない。

多分、これは正解でもあり不正解でもあると思う。

交代させるタイミングをミスったら取り返しのつかないことになるだろう。

しかし、だからといって彼らを40分出場させないとチームが負けてしまうというのはある種の強迫観念に囚われているように感じる。

Twitter(Xは認めない)で少し呟いたが、富山戦で言えば2Qの残り8分くらいで14点差をつけた場面で、一旦主力選手を全員ベンチに下げることができただろう。

まぁそしたら当然、相手に追いつかれるのは時間の問題だ。だがそれで良いと思う。

出てきたセカンドユニットの仕事はリードを広げることでも、リードを守ることでもない。

最強ユニットが作ったリード(貯金)をできるだけゆっくり溶かしながら時間を進めることだから。だからいくらファールが溜まってもいいと思う。相手が嫌がることをして時間をカットしていけ。

はっきり言ってセカンドユニットは主力を休ませるためのその場しのぎ的に使うのが現状の島根では正しい気がしている(彼らのファンの人はごめんなさい。)

主力を戻したときに逆転すればそれでいい。このメンタルが重要。(特に下位チームが相手ならそれがしやすいだろう)

タイムシェアの主なメリットはまぁ、「出てきた選手が強度を落とさずに全力でプレーできる」ことだろう

逆にデメリットとしては選手交代のタイミングの難しさがあるように思う。戦況を読み違えて間違ったタイミング、間違った選手を交代すると自ら首を絞めることになってしまう。

交代させられた選手が「え、いや俺まだ全然いけますけど…」

みたいな不信感にも繋がる。

ただ、ここは琉球を参考にして欲しい。

琉球に感じられるのは王者の余裕だ。多分、琉球はセカンドユニットを使っている段階で追いつかれたり逆転されることはある程度良しとしているように見える(特に昨季は)。だってどうせ後で最強ユニット投入すれば逆転出来るのだから。(まぁ当然、分厚い選手層があるからそれができるのだけど)

まぁこういった賢い選手ローテが桶谷HCはめちゃくちゃ上手いと思う。だから琉球って接戦でも負けない。それが昨季のCSでセカンドユニットが躍動することにも繋がったし。

ヘナレに必要なのは安藤とケイをベンチに下げる勇気とセカンドユニットを信じるメンタリティである。



島根で過去2季ACを務めたジーココーネル氏がその戦い方を参考にしたという人物に、NBAの元HCマイク・ダントーニがいる。

(ジーコがいたころの島根はかなりダントーニの思想や戦略が反映されていた。ペース&スペースや7秒ルール、少数ローテなど…)

島根の少数ローテはおそらくダントーニ的な思考から来ている。少なくとも過去2シーズンは。

(当時のロケッツにはジェームズ・ハーデンという男がいて…とかいうと話が長くなるので割愛。気になる人はこれを見て。)https://nba.rakuten.co.jp/news/4236


理屈として、選手層やタレント力で劣るチームが選手層が厚くタレント力のあるチームに勝つには少数精鋭でローテを回していくことが勝利への近道だという思想がジーコにはあったはずだ。

"理屈上は"、8人ローテをきっちりやれば各選手のPTは25分〜30分程度に収まる。

だが、これは理屈上の話なのでその8人全員の選手としての質がほぼ同じことが前提だ。

Bリーグにおいて外国籍選手と日本人選手の質が同じはずがないので、ある意味机上の空論だとも言える。

事実、島根は過去2シーズンでRS終盤からCSにかけて息切れしてしまい、最高出力状態で戦うことはできなかった。


それに現状の島根で(怪我人がいないと仮定しても)、戦える選手が8人も揃っているのかがそもそも怪しい…

いや少なくとも私は戦えると思っている。ただ、ヘナレHCは戦えると思っていないのだろう。

まぁ仮に8人揃っていたとしても、分かるようにこれはかなり苦肉の策だ。

過去2シーズン、使える選手を増やせなかったor増やさなかった堀GMの責任でもありヘナレHCの責任でもある。

(ただ当然、島根にはいくつかの誤算があるのは事実。選手の怪我は完全にコントロールできるものではないからね。致し方ない面があるのは認める。)

・ロスター構成の問題点

少しだけロスター構成の話題と環境面での課題にも触れておく。

「安藤とビュフォードの足を引っ張るロスター構成」

・ひさもとさんの投稿
(ひさもとさんのブログは島根のこれまでの歴史とかバスケ用語の解説をしてるから初心者にはオススメだよ)

これはかなり言い得て妙だと思った。

今の島根の編成における問題点は「あまりにも安藤とビュフォードの周りをロールプレイヤーで固めすぎている」ことにある。

堀GMの意図は明確だ。安藤とビュフォードを中心に、周りの選手は彼らのサポートができるような選手で固めようとしたのだろう。それが裏目に出ている。

自立して得点を取ってこれる選手が欲しい。タイプで言えばコティクラークみたいな。それか安藤・ビュフォードが生きるようなビッグマン、例えばアレックスカークみたいな選手でも良い。

バイウィーク中の島根の動向に注目である。

あと今季、特指でPGを連れてきたら私はブチギレると思う。笑 PGは特殊なポジションだ。島根で大学生PGが即戦力になることはまずない。

男は黙ってSF一択だ。

白鷗大の脇か中央大の内尾を狙っていけ。


環境面について。

まぁ正直、馬場が長崎に加入すると発表されたときは島根に来てほしかったがあまりにショックを受けたのだが、よくよく考えるとそれは必然だなと。

方やアリーナが近々建設され、非常に優れたクラブハウスも隣接される。方や体育館を改修をするにとどまり、環境面での整備の話も出てこない。

長崎と島根の差は歴然としている。

変革せよ。変革を迫られる前に。
とはアメリカの実業家、ジャック・ウェルチの有名な言葉だが、今の島根にぴったりな言葉である。全員でがんばりましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?