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【ネットワークの勉強のために、シミュレーター環境を構築してみよう!】EVE-NGをAmazon EC2にインストールしてみました(※インストール編)


概要

Amazon Elastic Compute Cloud(EC2)に、EVE-NGをインストールできます。また、CPUやMemoryといったリソースを柔軟に拡張することができるので便利です。
今回は、このインストール手順について記載いたします。本記事が他のエンジニアの方のご参考になれば幸いです。

使用したもの

今回インストールしたのは、EVE-NGの無料版である「Free EVE Community Edition」です。

EVE-NG無料版の機能制限や有料版との違い
①複数アカウントから同時にログインし、エミュレートすることが可能かどうか
②機器が動作している状態で、機器と機器を結線したり、抜線可能かどうか

※無料版では、機器が起動していない時しか機器同士の結線、抜線はできない仕様になっています。
※無料版では、GUI画面に同時ログインは最大2名のみ可能。

詳細機能制限の比較情報については、以下の公式サイトをご確認ください。
Compare Editions

インストールの流れ

  • Step1 : Amazon EC2(Ubuntu)インスタンスの作成

  • Step2 :Amazon EC2(Ubuntu)へのアクセス

  • Step3 : EVE-NGのインストール

  • Step4 : EVE-NGへのアクセス

Step1 : Amazon EC2(Ubuntu)インスタンスの作成

今回は、AWS 無料利用枠内に抑えて、インスタンスタイプ(t2.micro)を使用しています。環境要件に応じて、適宜にインスタンスタイプを選択してください。

Amazon EC2 は、様々なユースケースのために最適化されたインスタンスタイプの幅広い選択肢を提供します。インスタンスタイプを構成する CPU、メモリ、ストレージ、ネットワークキャパシティーの組み合わせはそれぞれのタイプごとに異なり、アプリケーションのリソースとして適切なインスタンスタイプを柔軟に選択できます。各インスタンスタイプには、1 つまたは複数のインスタンスサイズが含まれており、目的のワークロードの要件に合わせてリソースをスケールできます。

引用:Amazon EC2インスタンスタイプ

まず、新しくEC2インスタンスを作成します。
「Services」→「EC2」を選択します。

AWSマネジメントコンソール画面

「Launch instances」を選択します。

AWSマネジメントコンソール画面

EC2インスタンスの名前を設定します。

AWSマネジメントコンソール画面

EC2インスタンスを起動するため、仮想マシンイメージ(AMI)を選択します。
※注:Ubuntuサーバーのバージョンは、 【20.04】を使用してください。バージョンが異なる場合は、EVE-NGが正常にインストールされません。

AWSマネジメントコンソール画面

RED RULE: DO NOT upgrade your Ubuntu version even it is offered on CLI, EVE-NG OS version is 20.04. Upgrade to the newer Ubuntu will fail all your EVE !

引用:EVE-NG公式サイト

EC2インスタンスのタイプを選択します。今回は、t2.micro を使用します。
「Create new key pair」を選択し、キーペアを作成します。
※EC2インスタンスへのSSH接続を行う際には、このキーペアが使用されます。今回は、SSH接続を行わないため、基本的キーペアを使用することはないです。

AWSマネジメントコンソール画面

必要な情報を入力し、「Create key pair」を選択し、キーペアを作成します。
※【{Key pair name}.pem】というファイルが自動的にダウンロードされます。

AWSマネジメントコンソール画面

作成したキーペア(ここでは、eve-ng-connet)を選択します。

AWSマネジメントコンソール画面

SSH 及び HTTPトラフィックを許可します。

AWSマネジメントコンソール画面

Storageを設定します。
「Launch instance」を選択し、EC2インスタンスを作成します。

AWSマネジメントコンソール画面

EC2インスタンスが作成中です。

AWSマネジメントコンソール画面

EC2インスタンスの作成が完了しました。インスタンスIDのURLを開きます。

AWSマネジメントコンソール画面

作成されたEC2インスタンスに✅を入れて、設定内容を確認します。
※【Public IPv4 address】は、EVE-NGにログインする際に使うので、覚えておいてください。

AWSマネジメントコンソール画面

Step2 :Amazon EC2(Ubuntu)へのアクセス

EC2インスタンス(Ubuntu)に、アクセスします。「Connect」を選択します。

AWSマネジメントコンソール画面

「Connect」を選択します。

AWSマネジメントコンソール画面

EC2インスタンス(Ubuntu)ターミナル画面が開かれます。

EC2 インスタンスコネクトの画面

Step3 : EVE-NGのインストール

EC2インスタンス(Ubuntu)ターミナル画面で、以下コマンドを実行します。

Type the below command to become root
$ sudo -i
Start EVE-COMM installation
# wget -O - https://www.eve-ng.net/focal/install-eve.sh | bash -i
Confirm installed EVE-NG package
# dpkg -l eve-ng
Desired=Unknown/Install/Remove/Purge/Hold
| Status=Not/Inst/Conf-files/Unpacked/halF-conf/Half-inst/trig-aWait/Trig-pend
|/ Err?=(none)/Reinst-required (Status,Err: uppercase=bad)
||/ Name           Version      Architecture Description
+++-==============-============-============-==============================================
ii  eve-ng         5.0.1-24     amd64        A new generation software for networking labs.
Update and upgrade your new EVE-COMM
# apt update 
# apt upgrade
Reboot EVE
# reboot

再起動が完了するまでしばらく待ってから、EC2インスタンス(Ubuntu)ターミナルに再接続してください。

次のように、EVE-NGのセットアップウィザード画面が表示されたら、「Ctrl + C」を押して、sudo -i コマンドを入力してrootになり、設定を進めてください。

root のパスワードを入力し、「<OK>」を押します。

EVE-NG -Setup画面

root のパスワードを再び入力し、「<OK>」を押します。

EVE-NG -Setup画面

ホスト名を入力し、「<OK>」を押します。

EVE-NG -Setup画面

ドメイン名を入力し、「<OK>」を押します。

EVE-NG -Setup画面

今回は、dhcp を選択します。「<OK>」を押します。

EVE-NG -Setup画面

時計同期(NTP)サーバーを利用する場合は、NTPサーバーのアドレスを入力し(利用しない場合は空欄のまま)、「<OK>」を押します。

EVE-NG -Setup画面

今回は、Proxyを利用していないため、direct connection を選択します。「<OK>」を押します。

EVE-NG -Setup画面

適宜に選択します。

EVE-NG -Setup画面

ここまで完了したら、EVE-NGのインストールは終了です。
その後、システムが自動的に再起動されますので、しばらく待ってからEVE-NGにアクセスしてみてください。

Step4 : EVE-NGへのアクセス

HTTP 経由で EVE-NG にアクセスするには、EC2のPublic IPv4 addressを使用します。
Access URL: http://{Public IPv4 address}/

デフォルトの Web ログインは、 admin/eve を使用してください。

EVE-NGのWebGUI画面
EVE-NGのWebGUI画面

まとめ

今回は、Ubuntu Amazon EC2インスタンス上で、EVE-NGのエミュレーター環境を構築することができました。

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