地元の特産品を使ったクラフトジン製造を通じて、地域の魅力を発信~ふたを開けると沼津の香りがするお酒~ -株式会社FRAVOUR 代表取締役 小笹智靖(こささともやす)さん-
はじめに
株式会社FRAVOUR(フレーバー)は、県内の特産品を使ったクラフトジンの製造・販売を通じて、地域の魅力を発信しています。代表の小笹智靖(こささともやす)さんには、静岡県が令和5年7月19日に沼津市立図書館で開催した知事広聴「平太さんと語ろう」に登壇し、御自身の取組を紹介していただきました。今回は、7作目となる新作のジンについて、小笹さんにお話を伺いましたので、事業内容なども含めて紹介します。
静岡県東部の香りを詰め込んだ「沼津産のクラフトジン」
FRAVOURは、2020年9月にオープンした県内初のクラフトジンの製造を行う蒸留所です。狩野川沿いの空き家をリノベーションした建物で、沼津駅前でクラフトビールを製造するRepubrew(リパブリュー)から仕入れた原酒をベースに、地元の特産品である「戸田の橘」、「西浦のミカン」、「愛鷹のお茶」などを香り付けに使用し、これまでに計7種類のクラフトジンを製造しています。
食品ロスを削減しながら、地元産品を発信
コンセプトは、「ふたを開けると沼津の香りがするお酒」。香り付けに使用している県産材料は、傷があり出荷できない農産物などを活用し、食品ロスの削減にもつなげています。また、コロナ禍でイチゴ狩り客が減り在庫が増えた農園の冷凍イチゴや、摘果したみかんを活用したりと、商品にならずに埋もれてしう地元の素材を活用することで、地元産品の発信につなげています。
【最新作】7作目となるわさびのクラフトジンについて
静岡県東部地域のわさびを活用したジンは、当初から考案していたようで、今回は、御殿場市産のわさびを使用し、傷があるものや大きさが小さいもの、加工品(わさびづけなど)に使用されるものを仕入れて活用しています。魚介類などの和食に合うように意識して考案されたレシピであり、わさびの他にもしそやキュウリなども香り付けに使用したさわやかなジンとなっています。
クラフトジンの製造・販売を通じて、地域の魅力を発信
小笹さんに、東部地域の魅力を伺うと、「静岡のお酒の種類については全国的に見てもかなり多い方であり、それは水が良い、気候が良いといった地域の特性が起因していると思っています。ただ、静岡県には香り付けに使えるものがまだまだたくさんあり、全国的に誇れるフルーツなどが多いにも関わらず、知られていません。今後も新しい香り付けの素材を探して、静岡の香りを瓶に詰めて県外、世界まで発信していきたいです。」とお話しされていました。
皆さんもぜひ、クラフトジンを御賞味いただき、沼津や静岡県の魅力を味わってみてはいかがでしょうか。
※掲載している情報は取材時点のものです。
(担当:中野)