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「OMO Niigata Vol.2」で得たものは、もともと得るつもりのものとは違った

ここ数年、入浴事故予防の取組みは個人的に誰にも負けたくないし、この分野の第一人者になってやるという強い当事者意識で取り組んできました。「ヒートショック」というキーワードのみで語られがちなこと(いや、予防法は間違っていないから、別にそれでバズって全国の人たちに伝わるならそれでも良いけれど、そのような状況にはなっていない)への半分アンチの姿勢を保って正しい知識を。正しい予防法で、全国の高齢者を一気に救いたいという純粋な気持ちで、戦略を立ててやってきました。

一番分かりやすいのは、「NECアイデアコンテスト」に応募した資料だと思うので、掲載します。このコンテストの話はまた後で。https://drive.google.com/drive/folders/1pJq83BDt9MJgwKMIrdABVwzrdwvlAk0V

ちょうど3年前から始めた、大企業のCSR部署に企画書を持って営業に行っていた時期が、もっとも熱意を持って取り組んでいました。CSR、CSV、AI、IoTの書籍や、ハーバードビジネスレビューを読んだり、管理会計を学び直したりして「これは貴社のCSRに貢献するだけでなく、ビジネスとしてもブルーオーシャンで将来性のある事業なんですよ!今後10年間の収益予測はこうです!私は外部アドバイザーでもなんでも協力するので、取組みませんか!」と働きかけたのですが、多くは門前払い、話しを聞いてもらえても「今じゃない」とのお答えでした。

うまくいったことといえば、その企画書をギュッと濃縮した資料でエントリーした「NECアイデアコンテスト」でNPO法人ETIC.の宮城代表から審査員特別賞をいただいたことと、地域内での地道な展開に移行して、持続可能な予防啓発の自走スキームを作るためのクラウドファンディングが成功して、実際に今その方法が地域で活用されていることです。

前置きが長くなりましたが、今回新潟市で開催された「OMO Niigata Vol.2」という、官民協働で創るこれからの社会と働き方をテーマとしたイベントに参加しました。これは、3日間でNPO法人を作るという乱暴なワーキングです。参加して得たかったのは「将来取組みたい課題を見つける」ことです。入浴事故予防の取組みは現状やっていること以外は、もういいんじゃないかと思い始めていました。私の力では全国の国民行動を変えることはできない、ということに(今さら)気付き、モチベーションが前ほど上がらなくなりました。最近は、東京都市大学の早坂先生が頑張られていてメディアにも出られているので、もうこれ以上私のできることはないだろうと。いや、そもそも医療者じゃない私は文献以上のことは分からないんだから、専門家に任せた方が良いでしょうよと。そのため、今回は保健福祉分野のチームには入らずに、今まで関わったことのないテーマのチームに入ろうと考えていました。「過去は捨てて未来に行こう!!」と思っていました。

結果的に、口説き落とされる格好で、新しい救急サポートシステムを作って運用することを目指すチームに入りました。救急関係は知らない分野でもないので、結局自分の過去の知見も使いながら、うまく協力できるチームに収まってしまったかなーと。

しかしながら、集まった6人のメンバーに恵まれたこともあり、活動を通じて、私のできる課題解決を見つけてしまったのです。今回のチームのリーダーの持つ当事者意識から炙り出された課題は、以前私が入浴事故予防に対して持っていた異常な執着心と同じ熱量を持っていると直感しました。「過去の延長線上ではあるけれど、未来に行ける!!」というテーマも面白いかもしれない、と。しかもどこかで入浴事故予防とリンクする、新しいアプローチを発見する可能性もあります。

このイベントでたまたま集まったチームメンバーなので、本当にNPO法人を作っても作らなくてもいいわけですが、私たちは作ることを選択しました。イベントの帰り際に、大学生のチームメンバーが「就活とかどうでもいいです。NPO法人作りましょう!」と熱く語ってくれました(いや、一応就活はしようよ)。このチーム全体の興奮とワクワクを忘れず挑戦していくため、noteに残しておきます。


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