カスタマーサポート支援のZendeskの成長を支えたこれまでのプライシング戦略!

Zendeskとは2007年にデンマークで設立された会社であり、現在サンフランシスコに本社を構えています。
カスタマーサービスを支援するソフトウェアを提供しており、現在150ヶ国に約120,000の有料ユーザーがいます。

顧客がプロダクトを使用するにあたってに問い合わせを受け取ったり、チャットでのサポートを簡単に行えたり、電話サポートやWebsiteに簡単にサポートページを作ったりすることができるサービスです。ユーザーがサービスの使い方に困った際のサポートを一元管理し、効率よく行えるようにするソフトウェアです。

これまでのZendeskのプライシングの軌跡をみていく前に簡単に各事業数値から見ていきたいと思います。ポイントとしては高い売上成長率と有料アカウント増加率ですね。また売上の半分以上をセールス、マーケティングに投資してさらなる成長への投資を積極的に行なっています。

2017年の売り上げが430Mと昨年比で約40%ほど成長しており過去五年を見ても高い成長率で売り上げを伸ばしてきてます。粗利は70%ほど保っており、売上の50%ほどをセールスとマーケティング費に使っており、トップラインの成長にどんどん投資しています。また25%ほどをR&Dに投資しておりプロダクト開発にも力を入れています。

有料アカウント数も2016年の92,800から118,900に増えておりアカウント増加率も20%ほどあります。2016年のACV(平均年間契約額)は3360$だが2017年は3620$と8%ほど微増しています。

赤字額は年々増えていますが、フリーキャッシュフロー見てみると過去5年の中でマイナスからプラスに転じています。年間契約の前払いでお金を回収してるのでキャッシュフローはいいですね。

SaaSにおけるプライシングとは?

みなさんSaaSビジネスにおいて一番重要なものはなんだと思いますか?
以下の図を見てください。

SaaSの中で最も成長にインパクトがあると言われてるのはプライシングと言われています。どのビジネス領域でも事業をするにあたって営業やマーケティングはいろんな施策を試してみてPDCAを回していってると思いますが、実はプライシングの方が売上を伸ばすにあたって貢献度が高いのです。

もちろん大前提としてプロダクトが最も重要なのは当たり前なのですが、事業を大きく成功させるにあたってどういったプライシングを組むのかがSaaSビジネスの成長を大きく決めます。


さてこの記事の本題になるのですが、Zendeskがこれまでにどのようなプライシングの変化を行ってきたのかを見ていきたいと思います。

記事はEdwin ElodimuorのMediumの記事から引用しています。

Zendeskは設立して3年後の2010年に顧客のニーズを把握することなく大幅な値上げを行い、顧客から大きな不満を訴えられました。ZendeskはIPO前に自社の競合優位性を市場に証明しないといけなかったのですが顧客は大幅に競合のFreshdeskに奪われていきました。

彼らがこの挫折から学んだ最も重要な教訓はそれぞれの顧客に適切な価格セグメンテーションを用意することです。

それでは設立から今までのプライシングの変化を見ていきましょう。

2008:

2009:

プランの数は6から3つに変更し顧客が選びやすいようにしました。また最低価格を$19から9$に下げることで有料になるまでのハードルは低くしましたが、トライアルアカウントの発行はやめています。

2010:

SOLOプランでのエージェント数への制限が1から3に引き上げられました。
またREGULARとPLUS+の価格を大幅に値上げし、ある顧客は月の使用額が価格の変更によって3倍にも上がったそうです。この値上げによって顧客から大きな不満が出ることとなりました。

2011:

NielsenやGrouponなどの大企業が顧客として獲得でき始めたので、Enterprise Planをローンチしました。そしてPLUS+プランだけにフリートライアルを用意しまたキャッシュフローの改善のために年間契約を強く訴求し始めました。

デザインの訴求もPLUS+に誘導するように変更してきました。

2012:

値段の訴求を年間契約の数字に変えて、その下に小さく月額契約の金額をのせるデザインに変更しPLUS+を目立たさせるように以前よりもデザインを目立たさせています。今までのデータから一番PLUS+ユーザーを獲得することが成長に繋がることがわかったための取り組みなのでしょうか。

2013:

Starter Planが月額$9だったのに対し、年間で$20に変更になりました。

これはとても面白い施策で、年間契約しない限りもはや顧客にならなくてもいいということを表しています。顧客のコミットメントを図るためのいい施策だと思います。おそらく月額$9払う顧客の多くのリテンション率がかなり悪いので、顧客のコミットを確かめてそのユーザーをアップセルしていきたかったのではないでしょうか。

2014:

全てのプライスが値上げされています。またエンタープライズプランを二つローンチし直しています。そしてフリーアカウントはPLUS+の機能でしか発行しないようにしています。

ここでの最大の施策はSTARTER PLANの一番最初のユーザーは$1にしていて2人目を追加する時に一人当たり$20にしています。1人目のユーザーの利用を極力下げるかつ、クレジットカードは登録させているので、2人目を追加する時につまづかないようにしていますね。

2015:

ここではSTARTER PLANのアカウント数の制限がなくなっており、フリーアカウントはPLUS+までのプランで全て発行するようになりました。またENTERPRISEプランも完全に機能ベースで区分化されています。今まではユーザーベースでの課金体系だったのが、十分な機能が揃った今機能ベースでの課金体系に変更されています。

2016:

それぞれのプランの名前が変更されて、ENTERPRISE ELITEが今回では取り払われています。以前よりもそれぞれのプランの説明がより深く書かれています。

2017:

Elite Planが戻ってきました。そしてフリートライアルがEnterpriseまで可能になっています。

まとめ

サービス開始から2年後には年間払いにしてキャッシュフローの改善に取り組んでいます。また1年に1度はプライシングを振り返ってPDCAをまわしています。また機能ベースでの課金に変更し、製品が提供するバリューに応じての課金体系にすることで、小規模なクライアントでも大規模なクライアントでも納得するプライシングパッケージを用意しています。今年も昨年比で平均契約額が8%伸びているので、大きく成長に貢献していると言えるでしょう。Twitterもフォローお願いします!!

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