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開幕ダッシュは絶対か 過去のJ2昇格クラブから

1 開幕ダッシュは絶対か

先日、Jリーグのシーズン移行について、カターレ富山としての見解が示されていた。

「条件付き賛成」ということだったが、その根拠として、公平なスタートダッシュが可能ということだったが、そこにちょっと疑問を持った。

現状は、確かに開幕時にアウェイが続く形になっている。
だが、これがシーズン移行すると、アウェイが続く2月から3月はラスト15試合から11試合くらいということになる。
この終盤にかかろうとするところでアウェイが続く方が問題なのではないかと思った。
開幕時ならまだ挽回は可能だが、終盤に入ろうかというところでアウェイが続く方がしんどいのでは、というものだ。

そこで、過去のJ3で2位までに入ったクラブの開幕5試合、ラスト15〜11試合の勝敗を見てみた。

まず開幕ダッシュをどう捉えるかだが、昇格の目安と言われる1試合勝ち点2ペース、これを当てはめると5試合で勝ち点10になる。
過去の2位以上のクラブで開幕5試合で勝ち点10以上とったクラブは、20チーム中9チーム、あとは勝ち点9が1チーム、勝ち点8が6チーム、勝ち点7が3チーム、勝ち点4が1チームだ。
勝ち点10以上の確率は45%で、半数をぎりぎり切っていることになる。

これが、ラスト15〜11試合となると、勝ち点10以上が18チーム、勝ち点7が2チームになる。
勝ち点10以上の確率は90%。

自分の感覚の予想どおりの結果になった。
最後のプレッシャーがかかる手前の部分でいかに勝ち点を積み上げることができるかが大事だということがわかる。

確かに開幕ダッシュは大事なのだが、まだ残り試合が多い時にアウェイが続くよりも、シーズン移行後のスケジュールでアウェイが続く部分の方が、昇格するには大事な時期だということができる。

2 過去の昇格クラブ

ついでと言っては何だが、過去の昇格クラブは何敗までに抑えており、どのくらいの勝ち点を取り、得失点はどれくらいか、というのも見てみた。

負け数

昇格するには負けないことが大事だと言われる。
試合数が異なるので一概に比較はできないのだが、最小が2020年の秋田の3敗、続いて4敗が6チームとなっている。
ちなみに今年の鹿児島の12敗は、10年間で最大の試合数とはいえ、その次が2015年の山口の8敗なので、特に多かったと言える。
それを考えると負け数は多くても7敗から8敗くらいまでに抑えたいところだ。

勝ち点

勝ち点だが、これは試合数によるので平均勝ち点で見てみた。
1位は2014年の金沢の2.27、2位が2022年のいわきで2.24点、3位が2015年の山口と町田で2.17点となっている。
過去最小は今年の鹿児島で1.63点、また最小から2番目も2018年の鹿児島で1.78点。
鹿児島は実に効率的に昇格していることになる。
さらに、今年の愛媛も首位チームとしては2番目に少ない勝ち点で1.92だった。
今年がいかに混戦だったかがわかる。
やはり1試合勝ち点2ペースというのが昇格するなら理想で、20チーム中8チーム。
1.9以上まで広げると14チームが入ってくるので、何とか1.9以上には持って行きたいところだ。

平均得点

平均得点では、2015年の山口が2.67点でダントツとなっている。
続いて2018年琉球の2.19、2022年いわきの2.12となっている。
ここまでが2点台のチームで1試合平均1.5までのチームが14チームとなっている。
それを考えると1試合1.5は越えたい。
ちなみに、今年のカターレ富山の得点数は平均1.55になるので、その条件は満たしている。

平均失点

逆に平均失点では、最小が2015年の町田の0.5、続いて2014年の金沢の0.61、2016年の栃木の0.67と続く。
最大は今年の愛媛で、優勝した愛媛だが、過去最大の失点数で昇格(優勝)したことになる。
平均1以内に15チームが入っており、目指すとしたら、試合数以内に失点数を抑えたい。

平均得失点差

平均得失点差では、得点が多かった2015年の山口が平均1.67、続いて2022年のいわきが1.44、2014年の金沢1.09となっている。
16チームが0.5以上になっており、このラインを目指したいところだ。
今年の愛媛、鹿児島は混戦を象徴しているかのように得失点差が少なくなっており、両方とも0.5以下だ。

3 終わりに

過去の2位以内に入ったクラブの成績を見てみた。
今年のように14敗もしていてはやはり昇格は難しい。
少しでも負け試合を引き分けに持っていけるように、来年の強化ポイントだ。

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