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VRで作るお手軽カンヅメ空間【PICO4】

みなさんは集中したいとき、どこで作業してますか?
私はもっぱらコメダ珈琲でアイスコーヒーを頼むことにしています。
自分でも驚くほど捗るのでお気に入り。

ついシロノワールも頼んでしまうので太り気味

やはり取れる選択肢が少ない、「制限された環境」ってのが良いんでしょうね。自宅なら寝るなりゲームするなりできますが、出先ではそうもいきませんから。

ただ難点もあって、肩こりがすごい。
まあノートPCのディスプレイしか使えませんから。目線は下がってしまうし、ついつい前のめりになりがちです。

パソコンスタンドやモバイルディスプレイも検討しましたが、できるだけ荷物は増やしたくないし、ごちゃごちゃ設置するのもちょっと気が引けます。

ディスプレイ付きのカフェとかないかなぁ…なんて思ってたところ、目に飛び込んできたのがこちら。

これだ!この記事はゲームを主軸に置いていますが、PCの画面をそのまま映せるなら可能性は無限大です。

これなら自宅でもどこでも、カフェみたいに集中できる環境が作れるんじゃないかと思ったのです。なんだかドラえもんの「カンヅメカン」を思い出しますね。

PICO4購入

てなわけで、完全な衝動買いです。
PICO4を選んだ理由は単純に安かったから。
てかQuest 2が値上がりしすぎです。最初3万円台じゃなかった?

さすがに次世代機の足音近づく中、PS5と同額を払う気にはなれず。

対応アプリはQuest 2のが多いんですが、まあPCと繋げてしまえば結局同じことができます。それでいて安いし、解像度もちょっとだけ有利。PCに繋げる前提なら、こちらのがコスパよさげ。

個人的に気に入ったのが、肌に触れる部分を簡単に取り外せるってところ。このように、バラバラにできます。

固定には磁石が使われていて、例えば使う人ごとに交換するとか、そういった運用もできるくらい非常に簡単です。

こういう商品は中古を選ぶことに抵抗がある人も多いと思いますが、これならアリかも。互換品も多数存在しますし。

実際の使用感

想像以上のクオリティ

さて早速使ってみたわけですが、これが「普通に」使えてしまうんです。
PCの画面はもちろんのこと、周囲の光景を含めて驚くほど違和感がありません。本当にこの部屋にいるかのような錯覚を覚えます。

アプリは定番の「Virtual Desktop」
驚くべきことに、外の景色にもちゃんと動きがあります。

正直見くびってました。
VR、ここまで進化してるとは。

そして実際に集中できるんですね。
あるのは自分とPCだけ。
ノイズの無い最高の環境です。

とはいえ快適に使えるか、というとまた別の問題です。結局ここを書いている段階で既に使っていません。無念。

始めるまでが手間

確かに環境は最高です。しかし辿り着くまでが長い。
具体的には、上の写真の状態まで3分くらいかかります。それも「待っていれば終わる」という類のものではなく、PCを起動して、PICOを装着して、アプリを起動して、ペアリングして…となかなか煩雑です。

まあそれでも始めるときだけなら我慢できます。
問題は休憩後に再開するときです。これも、なんだかんだ1分くらいかかります。iPadなら瞬時、PCでも10秒ほどで再開できるので、なかなかのストレス。

「つけたまま休憩すればいいじゃん」ってのは的外れで、そもそも休憩が必要なのはコイツのせいなんです。重量600gってそりゃバイクのヘルメットと比べりゃずいぶんと軽量ですが、それでも負担はかなりのもの。

支える部分が少ないせいか、個人的にはPICOのがしんどい。

確かに環境は最高なんです。
でも労力に見合ってるかというと、うーん…

これで、他にメリットがあるならまだ使う気になるんですよね。例えばディスプレイを増やしてバリバリ作業できるとか。

いや可能ですよ?
しかしあんまり実用的ではないんですよね。

視野角が足りない

視野ってのは、まっすぐ目の前を見てるときに見える範囲のことです。
人間の場合、水平方向に180~200°と言われています。

東レACS株式会社のホームページより

対してPICO4は105°。しかもレンズを通して見る関係上、どうしても端は歪んでしまいますから、実際使えるのは100°あるか無いか。

これでも一枚なら視界に収まるんですが、問題は二枚目以降。どうやっても首を回さないと見れないんですね。現実世界なら少し目線をずらすだけで確認できますから、大変な重労働です。

ここで忘れないでほしいのは、600gの重りを付けているという事実。疲労が加速します。

つまり快適に使えるのは1枚、それも24インチ前後の大きさです。
作業領域の拡大は可能ではありますが、快適とは程遠いです。

まとめ:発展途上、可能性は感じる

まだ常用は厳しい、というのが私の感想です。ゲームや動画鑑賞ならともかく、長時間の作業をするにはまだハードウェアが未熟だと感じました。

でも本当に、あともう一歩!といった感じなんです。あともう少し軽ければ、もう少し視野が広ければ、積極的に選びたい選択肢になります。今後に大いに期待です。

試してみるのはアリ

今気になっている人は、余裕があるなら買っちゃってもいいと思います。先述の通り実際集中できますし、こればっかりは試してみないとわかりませんからね。VRゲームとか、大画面での動画鑑賞とか、そういった体験を含めて考えれば悪くない買い物だと思います。

2024年3月追記

いつの間にかQuest2の値段がずいぶん手ごろになっていました。アプリの品ぞろえを考えると、現在はこちらのがおすすめ。


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