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タイ撤退支援

弊社はこれまで『タイ進出支援』の仕事をしてきました。

最近のコロナ禍でにわかに増えたのが『タイ撤退支援』の仕事です。

ご相談を受けるのは、タイ法人に出資だけして経営にノータッチだったが、資金を引き上げたい、というものです。

驚くべきことに「タイ語契約書」が手もとにないケースが多々あります。

①日本語契約書をもらって安心してしまった

タイでの紛争解決において、日本語による契約書は、どんなに立派な体裁を整えていても「ナンチャッテ契約書」あるいは「契約書モドキ」にすぎず、タイの警察や裁判所は相手にしてくれません。

②担当者の退職に伴い紛失してしまった

社内の担当者に「おまかせ」なのは、必ずしも悪いことではないと思いますが、少なくとも「タイ語契約書」の所在については常に確認しておきましょう。

退職と同時に証拠を隠滅しようとする、悪質な従業員もいます。

トラブル時には、数百、数千万円の価値を持つものですから、できれば担当者から回収して、金庫に入れておきましょう。

③仲介者(自称「日タイの架け橋」)と連絡がとれなくなった

「日タイの架け橋になりたい」「タイに恩返しがしたい」・・・大変立派なことだと思います。

が、これを商売でやっている人は、99%詐欺師です。

これらのフレーズをみたら、要警戒。

また、海外での儲け話には、安易に乗らないようにしましょう。

日本語契約書に堂々「元金保証」と謳ってあっても、トラブル時には何の意味もありませんし、そんな話はあやしすぎです。

なお、自分の信頼する友人が架け橋氏の「信者」になってしまっており、その友人経由で勧誘を受けると、あやしい話にも案外コロッといってしまうものです。

以上、現在のロックダウン下で「タイ進出」(タイ投資)を試みられる方は少ないと思いますが、備忘的に記した次第です。


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