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現金化の思い出

大きな声では言えないが10年ほど前の「借金まみれでやばいとは思っているけれどそんなに深刻になっていなかった」時代に私は新幹線の回数券やオレンジカード(懐かしい。今はもうないですよね?)をクレジットカードで買い、それをチケットショップに持ち込むという「ショッピング枠の現金化」というのをしていた。
いいときには98%、悪いときには80%を切る値段で買い取ってくれた気がする。
そんなことをしている時点で既に破綻しているわけだけれど、何も考えず「現金できた。よかった。」とだけ思っていたのだ。恐ろしい。もちろんそんなことをするのはすでに自分の貯金のように利用していたキャッシング枠がパンパンだったから。言うまでもなくその回数券の支払いはもちろんリボ(に変更する)
当然そんなことをしているとさらに借金は膨れ上がり苦しくなってくる。だんだん枠がなくなり買えるチケットの金額も低くなってくる。そんなことを続けていたある時、急にまったくお金が作れなくなり、私は自分がものすごく「やばい」状態であることを知った。
今ならすぐに任意整理をしようと思うのだけれど、当時は相談にのってもらうであろうまだ見ぬ知らない相手にも見栄っ張りなので、その人や周りの人にバレたら困るとか格好悪いのが嫌だななどとを考えて、利息だけで数万払う生活を数年続けることになった。
人生の若い貴重な時期とお金を無駄にした気もするが、完済できたので良しとする。
その現金化を時々しながらも、毎月決まった額とボーナスを返済にあて一枚ずつカードを減らしていった。

それにしてもなんであんなに借金まみれになったのだろう。
あの時代に買って今も手元に残っているものなんて何もない。買いまくった回数券で旅行をしていたら思い出の数も質も違っていただろう。
しかし借金の経験という経験をしたんだな。誰のせいでもないので素直にそう思うしかない。


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