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山登り人生vol61初の剣岳岩登合宿その2

25歳。結婚前から剣岳に興味を示し
遂には長女の名前に剣岳の或る地名を付けてしまった。
結婚2年目での初めての剣岳でした。
剣全体を知りたいと別山尾根、平蔵谷、源次郎尾根、長次郎雪渓、八ツ峰、早月尾根に取り付いた山行でした。
後半の投稿です。
タイトル写真は2022年10月仙人池からの八ツ峰です。山友が撮影しました。

No160剣岳岩登合宿合宿

昭和49年9月6~14日
YとM、数年後Mと結婚したE女史と私

6日佐世保出発
7日剣沢BC入り
8日雨のため停滞(台風18号)
9日雪上訓練し平蔵谷へ
10日源次郎尾根へ
ここまでその1で投稿。

11日八ツ峰下半部から上半部へ
起床5:00 
出発6:30→長次郎出合7:05→ⅠⅡルンゼ水場9:00→ⅡⅢコル10:00(八ツ峰下半部)→ⅤⅥコル12:00→ⅦⅧコル13:50→雪渓14:30→熊の岩14:45→長次郎出合15:25→17:00BC

12日別山尾根から平蔵避難小屋へ
起床6:00 BC撤収
出発9:40→剣山荘10:25→一服剣10:55→前剣11:50→12:40平蔵避難小屋→
水汲み14:00∼14:40

13日早月尾根から下山
起床4:40
出発6:15→早月尾根下降点7:40→2600m地点8:00→8:45伝蔵小屋9:40→1800m地点10:30→1000m地点11:55→12:40馬場島管理所13:40(入浴)
⇒(タクシー)14:20上市15:26⇒(市電)15:46富山16:01⇒

11日(水)八ツ峰へ。

剱沢雪渓を一旦下ってから
長次郎雪渓を登り返す。
2時間ほど登り返すと
ⅠⅡ峰ルンゼ水場からベルクシュルントを越えて取り付く。
アイゼンを外す。安全ベルトを装着。
いよいよここから岩登りが始まる。

剣沢からの八ツ峰下半部
ⅡⅢコルに登りⅦⅧコルから下る。

慎重にルートファイデングしながら登り進んだ。
あっちかこっちかとルートを見極めながら登る。
冒険的要素があってホント楽しい。
1時間でⅡⅢコルに到着。
八ツ峰の主稜に立てた感動が湧き上がる。
と言っても
まだ主稜のスタート地点に立っただけ。
ⅠⅡ峰は見送りⅢ峰からのスタートとした。
この先、岩登りと懸垂下降が延々と繰り返される
Ⅲ峰にはずっと稜線伝いである。
左に剣山頂から昨日の源次郎尾根を見下ろしながら登る。

左手に源次郎尾根。ネットより。

Ⅳ峰は三の窓側をからみ、細くかなり急な雪渓のトラバースが嫌だった。
Ⅴ峰は平坦な頂稜が続いた。
Ⅴ峰の下りはコルまですとんと切れ落ちている。
懸垂下降で降りる。
初めはもたついたザイルワークも
だんだんスムーズに。
抜群の天気の下
快適な岩登りを楽しんだ。
ⅡⅢコルのコルから2時間で
主稜中間点のⅤⅥのコルに到着。
八ツ峰の下半部を終えた。
時刻は12時。
予定の時間でクリアできて一安心。
一休みしたのち、Ⅵ峰に取り付いた。
Ⅵ峰の岩壁は、高度感ありながら快適な登攀。

Ⅵ峰の登り。ネットより。

Ⅵ峰のピークに登り上り
剱岳山頂を見上げる。
Ⅵ峰を懸垂で降りた後、
Ⅶ峰は快適な稜線の登攀だった。
ⅤⅥのコルから2時間弱でⅦⅧコル13:50に着く。
ここからⅧ峰、八ツ峰の頭への登りは
かなりの急斜面で一番のハイライトだが、
無理せず下ることにし、長次郎雪渓に降りた。

2018年8月時の八ツ峰上半部

ⅠⅡ峰ルンゼ取り付きから、
ずっとルーファイデング、岩登り、懸垂下降の繰り返し。
たっぷり岩登りを楽しみ達成感を味わうことができた。
剱沢のテン場まではしんどい登り返し。
最後のひと頑張りでBCに戻った。

12日(木)平蔵避難小屋へ

9日には下って来た別山尾根なので、ゆっくりとした行動となった。
BCを撤収し、9:40出発する。
9日は悪天での下山で景色を楽しむことも出来なかったので
剣山荘、一服剣、前剣とのんびりした登りとなった。
平蔵避難小屋は誰も利用者はなく、テントやシュラフを干したりします。
水汲みに平蔵谷を下り補充します。

一服剣より前剣を見る。2018年8月時。

13日(金)馬場島へ下山

いよいよ下山だ。
剣岳山頂はパスして早月尾根を下る。
カニノハサミは東大谷側から池ノ谷側へもろい岩場を下る。
シシガシラからエボシ岩はそう難しくないが荷物が重く慎重に下る。
ダケカンバの急斜面、池の谷側を巻き気味に下る。
東大谷乗越まで下ると緊張から解放された。
2600m峰付近は素晴らしい景観である。
小窓尾根、剣岳、剣尾根、池の谷、東大谷と飽きることはない。
シラカバ、ダケカンバの見通しの利かない林を暫く下り
標高2100mの伝蔵小屋に着く。

ここからの長い下りもしんどかった。
標高760mの馬場島管理所まで、標高差2,220mの下りだ。
馬場島管理所で汗を流し、タクシーを呼んで上市に出て帰路についた。

一週間もこの合宿を一緒したのにYは下山後、一人帰る。
阿蘇で実施されていた県岳連の岩登り講習会に参加しており憤慨する。
リーダーシップの難しさを痛感した。

その後、剣岳の虜となり5回入山しています。
No179春山合宿 昭和50年5月 2名 早月尾根・別山尾根・黒四ダムNo266春山合宿 昭和54年5月 3名 小窓尾根・別山尾根
No299春山合宿 昭和56年5月 8名 三ノ窓雪渓・八ツ峰上半部・黒部別山No629春山合宿(ヒマラヤ・サトパント遠征訓練合宿) 平成8年5月1∼6日 No1302岩登合宿 令和元年8月 4名 源次郎尾根



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