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夏山合宿剣岳断念、木曽駒ヶ岳・大峰山に転進

剣岳岩登合宿の断念

今年の夏山は剣岳での岩登合宿となりました。
出発前日になり最悪の天気予報を目にします。
事前のトレニングもし、食料買出も済ませ装備手配も準備万端だったのに。
入山日が曇り夜雨
剣沢に入る日も終日雨
その翌日のみ晴れで
次の日も雨予報でした。
これでは動けない合宿中止に追い込まれました。

長距離フェリーのキャンセル料も発生するし
剣岳合宿は断念するも他に転進しようと決め、出発の日を迎えました。

ブログの方は連続投稿を途切れさせたくなく、旅先でスマフォ投稿を続けていましたが、思うような内容ではなく、今回まとめて投稿いたします。

8月3日の投稿「長距離フェリーの船旅」

8月4日の投稿「木曽駒ヶ岳に登りました。」

8月5日の投稿「奈良県大峰山登山口まで来ました。」

8月6日の投稿「世界遺産大峰山に参拝しました。」

全体行程

No1513剣岳断念、木曽駒が岳、大峰山へ
令和4年8月2~6日 4名

2日(晴れのち曇り) 新門司港から名門大洋フェリーに乗船
3日(晴れのち曇り) 木曽駒ヶ岳登山と駒ヶ根山の店訪問
4日(駒ヶ根朝雨・洞川夕方曇り夜雷雨) 奈良県洞川温泉に移動
5日(曇りのち雨) 大峰山(山上ケ岳)登山、合宿終了を決定し帰路につく
6日(曇り) 佐世保00:30到着

新門司港から長距離フェリーに乗船

2日佐世保⇒新門司 乗船16:00 出航17:00
18年振りの名門大洋フェリーです。船上での夕陽も最高でした。

車内検温チェックがあり16時乗船です。
6階部分に入庫します。
エントランスホール
次便の乗船車がもう待機しています。
17時出航です。

名門大洋フェリーでの船旅は快適でした。オードブルは持ち込んで展望ラウンジでビールを傾けながら作戦会議です。天気予報アプリやテンクラと睨めっこします。

穂岳方面、南アルプス北岳、中央アルプス、熊野古道等々が遡上にのぼり、寝る前に決まったのは中央アルプス木曽駒ヶ岳から空木岳の2泊3日の縦走でした。
剣岳への想いからするとトーンダウンですが動けるだけ一安心と就寝となりました。

エコノミの部屋。一人分間隔を空けビニールシートで区分けしてあります。
絶景を楽しめそうですが熟睡していました。


木曽駒ヶ岳登山と駒ヶ根山の店訪問

3日大阪南港5:30⇒新名神・名古屋都市・中央道⇒駒ヶ根11:18⇒しらび平駅11:50⇒千畳敷駅12:00→乗越浄土13:00→木曽駒ヶ岳13:50→中岳14:20→乗越浄土14:40→千畳敷駅15:30⇒しらび平駅⇒16:10山の店

朝、ところが予報は悪い方に流れていました。
木曽駒ヶ岳山頂泊まりの3日夜から雨で翌日の縦走日は雷雨予報となっていました。長い距離の縦走は敢え無く断念となりました。
唯一今日の夕方までは持ちそうだと伊那谷に向けて中央道を走ります。

5時30分下船開始、大阪南港に上陸しました。
直ぐ高速道路に入り一路信州に向かいます。

山の店井上氏に会いたいのも決断要因の一つでした。
恵那山が青空に映えています。
恵那山トンネルを抜けても南アルプスのスカイラインがスッキリと見えています。これで天気は崩れるのかなと気持ちが揺れました。
先ずは山の店を訪ね今夜はお世話になりますと井上氏に挨拶します。

井上氏とツーショット

車も店に止め近くのバス停からしらび平駅行きに乗ります。登山客で一杯です。

約30分で標高800mの駒ヶ根高原から同1661mのしらび平駅へ

ロープウェイも連動しており待ち時間なく標高2611mの千畳敷駅まで運んでくれました。下界の猛暑が嘘のような涼しさです。駒ヶ岳神社に安全登山を祈願して出発します。

ロープウェイからの眺め。標高差950mを7分で登ります。

千畳敷カールまでは観光客もお花畑を周回しています。やはり山には雲がかかってきました。八丁坂からはジグザグの登りで観光客はこの先だめですよとの看板があります。

ここから先は登山者のみ

ジグザグに登り乗越浄土まで来ると広がるはずの視界は雲の中でした。

乗越浄土

曇り空でもまだ見通しも利き風もなく心地よい稜線漫歩でした。

宝剣山荘
登りでは中岳は避け西側コースで

単独での42年前と、F君らと一緒に立った22年前の2回山頂に立っていますが、いずれも冬季でゆっくり楽しむ感じではありませんでした。今回、視界はないなかでも山頂一帯の景観は十分に楽しめました。

もう直ぐ山頂です。
山頂の一等三角点
山頂の木曽駒ヶ岳神社奥社
22年前の山頂写真

「頂上山荘では昨日コロナ感染者が出て今日は対応に追われていた。」と後で知りました。

コロナ対策に追われた山荘。この前が幕営予定だったキャンプ指定地。この夜から雨でした。

下山は中岳にも立ち寄ります。

中岳への登り

乗越浄土からの八丁坂の下り、ツアー客がどんどん登って来ます。今夜から雨予報なのにと心配しながら下りました。写真を撮りながら花を楽しむと、皆さんに少し遅れて千畳敷駅に到着です。

井上さんとは7年振りの再会でした。小西正継、森田勝、長谷川恒夫など名登山家の話をしても動じません。同格以上の登山家なのです。20代でのヨーロッパでの活躍も初めて聞きました。指導者たる者の心構えも拝聴しました。51年前に開拓した甲斐駒ヶ岳赤石沢ダイヤモンドAフランケ赤蜘蛛ルートを祝80歳で登りたいと言っています。いつまでも元気なおじさんですが、流石に見かけは年齢を感じました。私も80歳をどう迎えるのか、これからが正念場です。

奈良県洞川温泉に移動

4日出発7:00⇒中央道・名二環・湾岸・名阪国道・吉野⇒13:30洞川温泉白の平キャンプ場

名古屋湾岸道路

朝、早速天気予報アプリで確認です。
近くの日本百名山の恵那山に食指を動かしていましたが、これもまた断念しました。全国各地が不安定な空模様なのです。
結局、日本百名山、世界遺産の大峰山を目指して移動日となりました。
これも綱渡りです明日午前中のみ曇り予報でした。洞川(ドロカワ)温泉奥の白の平オートキャンプ場に泊地を決めました。

周辺にはキャンプ地が多いようです。

31年前の8月、女性山友らと登りに来ました。キャンプ場前を流れる山上川の河原に幕営したと思いますが、記憶は蘇りません。覚えているのは彼女が登山口で身体が固まったことです。女人結界の門前で、身体が動かないと言います。こんな経験をした山です。

今夜もたらふく食べ飲んでごろ寝しましたが、夜中は豪雨にカミナリと予報とおりでした。

大峰山(山上ケ岳)登山

5日キャンプ場5:50⇒登山口P6:00→女人結界6:10→一本松茶屋6:40→お助け水7:25→洞辻茶屋7:45→だらにすけ茶屋8:10→お亀石→等覚門→西ノ覗岩8:35→大峯山寺本堂9:00→9:05大峰山(山上ケ岳)山頂9:20→レンゲ峠10:00→林道11:20→11:40登山口P⇒12:10洞川温泉センター13:30・食堂14:15⇒御所・南阪奈道・近畿道・山陽道⇒  6日 00:30佐世保

朝、雨は止んでいます。これも予報とおりで、午後から雷雨予報です。
雨が降る前に登ろうと行動を開始しました。
31年前退却した女人結界の門に立ちます。
法螺貝の音が聞こえます。
般若心経を唱え門をたたく修行者がいます。

右の修行者は茶屋ごどに法螺貝を吹きます。

二人の後に続きました。
数年前の冬、大雪で途中退却したとリーダーは言っています。
登山口で標高913m、山頂は1719mと標高差800mの登りです。
曇り空ですがそう蒸し暑さもありません。ゆっくりと登りました。

茶屋が続きます。その度に修行者は般若心経を唱えているようです。

一本松茶屋
水場もありました。
飲むのは自己責任?私は飲みませんでした。

洞辻茶屋までは中腹を巻き気味に登りますが、ここからは尾根道に変わります。

登山口から1時間45分。洞辻茶屋です。
茶屋横に出迎不動尊が祀ってあります。

尾根道を暫く辿ると直ぐ茶屋が続きます。

だらにすけ茶屋

鐘掛岩手前でコースは分かれます。
左側が古来の行者道ですが、岩場は濡れていることもあり右に巻き道コースを採りました。

尾根道は歩き易く雲が掛かっているのが行者道らしさを高めます。

等覚門

西ノ覗岩は直ぐでした。この岩場では命綱を体に縛り顔面から吊るされる荒行が行われる場所です。TV特番で見たことがあります。

西ノ覗岩、ここから吊るされます。

山上の宿坊を過ぎ大峯山寺山門を過ぎると本堂に到着です。現天皇が皇太子時代に登られた山として記念碑も建立されていました。この本堂も31年前は拝むことも出来ず退却しました。

真っ直ぐは山頂ですが左に宿坊方面に進みます。
雲の中は宿坊竹林院
山門。本堂はもう見えています。
境内には皇太子御登山記念碑。右から登ると山頂は直ぐ。

吉野と熊野を結ぶ大峯奥駆道(熊野古道)は、標高1000∼1900mの縦走路約80kmで、修行の道として2004年には世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に登録されています。

山頂に立った頃から雲が切れて来ました。南に延びる大峯奥駆道の山並みが少しだけですが望まれました。

一等三角点のある山頂
標識ある山頂。三角点より少し低い場所に。
大峰奥駆道が続く山なみ
ここからレンゲ峠への激下りです。

レンゲ峠への下りは鉄階段が多く急でしたが景観は良く楽しみながら下りす。

レンゲ峠にも女人結界門がありました。

峠からの下りがまた急で岩ゴロゴロで道もしっかりもしておらず、膝が今一つの私は皆さんに待ってもらいながらの下降になりました。

下り口。上方には下って来た岩峰が見えます。
約1時間激下りとなり写真は僅かしか撮っていません。
下り切ってほっと一息休憩です。

この頃より雷鳴が聞こえて来ます。これも予報とおりです。
林道に降り立った頃より雨が降り出し、雨の合間を縫った大峯山行は終わりました。

洞川温泉センター

3日間の汗を洞川温泉センターで汗を流し、さあどうする。
兵庫県の雪彦山に登る案も雷雨予報でダメになり、奈良県最高峰の八経ケ岳が候補なりました。
しかしテンクラ予報では明日午前中はAランクですが山麓天川村の予報は雨。各地の豪雨ニュースを見ながら山に閉じ込められても話にならないと、今合宿の終わりを決めました。

5日八経ケ岳で女性2名遭難の情報を8日知りました。中止で正解でした。 


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