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山登り人生vol156出張帰りの高隈山

私30歳。奥様30歳、長女5歳、長男3歳、次男0歳。
昭和54年度、30代の始まりはヒマラヤ遠征断念から始まりました。
年間14回33日の入山と回数は大きく減少しました。
10月28日次男も誕生し子守りが忙しくなりました。
出張帰りは貴重なチャンスでした。

No275高隈山(スマン峠~大箆柄岳往復)

昭和54年11月16日 単独
海潟温泉7:10(バス100円)⇒垂水8:10(タクシー2,200円)⇒山の家⇒登山口9:00→スマン峠9:45→大箆柄岳10:40→スマン峠11:10→登山口11:35→山の家12:20→猿ケ城鉱泉13:10(タクシー1,110円)⇒垂水13:15(フェリー)⇒鴨池(バス)⇒鹿児島(汽車)⇒22:30佐世保

高隅山は山系の総称で、最高峰は大箆柄岳である。
阿久根での仕事を17時に終え、垂水市に夜9時頃南下してきた。
泊まる宿がなく、海潟温泉まで足を延ばして、
どうにか宿を見つけることができた。

高隅山への移動は早朝と夕方に2便のバスしかなく、タクシーを使って高隅山に向かった。
この山は大隅半島の中央部に位置し、
南薩の名山が全て火山であるのと違い、常緑広葉樹の美林と深い渓谷が見られる山々である。
猿ケ城林道を行けるところまで走ってもらった。
心配した天気は大丈夫そうだが、
七合目付近からは厚い雲に覆われて、展望は期待できそうにもない。
登山口の案内板より尾根に取り付いて登り始める。
45分で稜線のスマン峠に出る。

もう雲の中に入り、樹木はしっとり濡れている。
なだらかな稜線を北に進む。
九州自然歩道に指定されており、しっかりしている道だ。
スズタケが現れると山頂も間近で峠から50分で到着した。

暫く雲が切れるのを待ったが切れそうにもない。
腹拵えして引き返し、タクシーを降りた案内板の場所まで戻った。
尾根道はこの林道で分断されているが、更に尾根を下った。
20分程で沢に出て対岸を少し登ったら、先ほどの林道に飛び出した。
林道を下り猿ケ城山の家に着いたが、
随分と荒れていて一人で泊まるのは気乗りしない山小屋だった。
山小屋の下で大きな谷が出合って、猿ケ城渓谷が下流に続いている。
この出合で発電のため取水されており、枯れ川となっている。
猿ケ城渓谷の素晴らしさが半減されているようである。
キャンプ場を左下に見て暫くすると猿ケ城温泉(鉱泉)に着いたので、
タクシーを呼んで垂水に戻った。

鴨池への帰りフェリーより高隅山を望む

34年後の平成25年9月に二度目に訪ねました。


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