見出し画像

1115㎞一人歩き四国遍路の旅31日目

2017年5月10日(曇り)今治市入り、5カ所札所巡拝

松山市北端の浅海大師堂を5時40分に出発。1㎞程で今治市に入りました。
今治と言えばタオルの街とのイメージですが、ここは合併前は菊間町、互倉庫が印象的でした。それに石油製油所の大きな施設、大西町の新来島ドックの造船所、もう随分前、佐世保の街は来島ドックの坪内社長に救われました。お接待も今も鮮明です。
札所は5カ所も巡拝し今治市の中心部に入ります。
11時間50分行動、30.5㎞を歩きました。累計830.1㎞。

瓦町と製油所・新来島ドックの景観

R予讃線、国道196号線が並行し左手に瀬戸内海を見ながら歩きます。
3㎞程歩いて互工場が目立つ菊間町に入り、鬼瓦や灯篭など製品が面白い。

この先、直ぐ今治市(旧菊間町)に入ります。
互の町です。
目の保養になります。

国道脇で山門の鬼互?が面白く番外霊場遍照院(別称「厄除大師」)にも参拝しました。

山門の奥に本堂
山門の鬼互?

霊場の後は、太陽石油製油所。施設に圧倒されます。暫し見入ってしまいました。

大西町に入ると芝生が綺麗な「星の浦海浜公園」があり、目前には新来島ドックが見えてきました。佐世保にとっては忘れられない救世主が現れました。来島ドックの坪内社長。もう随分昔の話です。佐世保重工業が傾き再建に乗り出したのが坪内社長でした。

新来島ドックの眺め

記憶に残るご接待

この四国遍路では記憶に残るご接待がいくつかあります。
ここ大西町での和菓子屋さんでのご接待も心に残るものでした。
残念ながら写真はありません。
『新来島ドック大西工場の巨大船を眺めて街並みを進むと和菓子屋のご主人から呼び止められた。饅頭とお茶を頂いた。坪内さんに佐世保は救われましたなどお話をした。この地も坪内様々の時期があったと話された。健康な身体で通し打ちが出来るのはご先祖に功徳がある方が居られると、先祖に感謝の気持ちを忘れずこの先気を付けてと送り出していただいた。』
これだけのお話だが「感謝」の言葉がズッシリと心に響きました。

54番札所 近見山 宝鐘院 延命寺

本尊:不動明王(伝行基菩薩作)、開基:行基菩薩
宗派:真言宗豊山派
海岸線を離れ旧今治市に入り国道を離れると延命寺は直ぐでした。
松山市最後の札所53番円明寺から34.6㎞で、泊地の浅海大師堂から5時間の行程でした。

延命寺山門
中門。元は今治城の城門。明治初期に今治城取り壊しの際に譲り受けたもの。
本堂。本尊の不動明王は昨年60年に一度の御開帳があったとか。
大師堂

55番札所 別宮山 金剛院 南光坊

本尊:大通智勝如来、開基:行基菩薩
宗派:真言宗醍醐派
瀬戸内しまなみ海道の高架下を通り大きな墓苑内を経て市内中心部に入って来ました。JR予讃線今治駅や市役所の近くが55番南光坊です。54番延命寺から3.4㎞50分の距離でした。四国霊場の中で「坊」がつくのは、この寺院だけです。

山門(四天門)
山門西側には広目天が睨んでいます。
山門の扁額「日本総鎮守三島地御前」。正面は本堂。
本堂
太平洋戦争でも戦禍を免れた大師堂。左。

56番札所 金輪山 勅王院 泰山寺

本尊:地蔵菩薩(伝弘法大師作)、開基:弘法大師
宗派:真言宗醍醐派

今治駅まえから道なりに真っ直ぐ3㎞ほど進むと56番泰山寺です。
54番延命寺の後は、短い距離で巡拝できました。
白い漆喰塀と石垣が印象的で、
蒼社川の氾濫、水難から村人を守ったという札所です。

白い漆喰壁と綺麗な石垣
石柱門
大師堂正面
大師堂。こじんまりとしています。
本堂
57番に向かいます。

57番札所 府頭山 無量寿院 栄福寺

本尊:阿弥陀如来、開基:弘法大師
宗派:真言宗高野派

56番泰山寺から3.1㎞。おおかた南向けに進み中心市街地から離れて行きます。こちらは瀬戸内海沿岸の海難事故から守ったといわれる札所です。
渇水期に川の中を歩いた旧遍路道を見ながら蒼社川を橋で渡り小高い山裾を登ると到着です。

遍路中、行路死亡人の無縁仏の墓地
遍路道の案内
階段上がると右手に大師堂、もう一段上がると正面に本堂。
弘法大師像

58番札所 作礼山 千光院 仙遊寺

本尊:千手観世音菩薩、開基:越智守興
宗派:真言宗高野派

57番栄福寺からは2.4㎞。犬塚池横を通り作礼山に向け標高差200m程の登りとなります。40分で到着です。本日一番短い札所間距離で、今治市内5カ所目の札所でした。

今夜は、こちらの通夜堂に泊めていただきます。石手寺と違って個人まりとした泊地で同宿者も御一人でした。
本堂宿坊の利用者が終わると、お風呂も利用できました。
無料宿泊でありがたいことです。
その代わり利用者は、翌朝6時からのお勤めに参加します。

道案内
車道登りが続きます。
ゆるやかな登りですが、既に10時間近く歩いており疲れがでます。
あと20分、最後の頑張りです。
山門。この先登山のような参道
左側の仁王像
右側の仁王像
弘法大師像
大師堂
本堂

次回は、32日目59番国分寺から西条市に入り難所の一つ60番横峯寺を投稿予定です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?