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Q.バツイチ、シングルファザーの長男に、結婚相手を探したほうがいいか? #スイスイ林の全力解決

cakesではじまったコラボ企画「スイスイ&林伸次、あなたの悩みをみんなで解決しましょう!」

この企画は、noteの #スイスイ林の全力解決 でみんなで解決しようというものなので、遅ればせながらわたしも書いてみます!

スイスイ林さんの回答はこちらです。



今回の相談内容はこちら

29歳の長男がバツイチでシングルファーザーです。
大学中退で塾講師をしており、帰りが遅い仕事なので、実質私と嫁で孫育てをしています。
腹が立つこともありますが、どん底を経験しそこから立ち直ってきたので、仕方ないと思うところもあります。
今後、強引にでも結婚相手を探した方が良いのか、自然の成り行きに任せた方が良いのか分かりません。

(K・58歳・男・歯科医)


うーむ…。

わたしもひとり親なので、「シングルファーザー」に反応してつい自分だったら…と考えるところだったけど、この相談はシングルファーザーの息子さんの悩みではなく、お父様の相談だ。


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いきなり相談内容から離れるけど、「ひとに相談する」というのは、ほとんどが本当に答えを知りたいわけではないと思っている。

誰かに「どうしたらいいかわからない」と相談して「じゃあこうしたら?」と返ってきたときに「そうだね!じゃあそうするわ」とすんなり解決することはあるだろうか(いや、ない)。

同時に、「相談」という形だけど質問にも疑問にもなっていないということがよくある。

そのほとんどが「わたしは今までこうしてきて、こうなって、今こういう状況です」と自分の話をする。むりやり質問風に続けるとしたら「わたしは間違ってないですよね?」または「この先どうしたらいいですか?」だろうか。


ちょっと意地悪な書き方をしたけど、何が言いたいかというと、「相談したい」とき、悩み解決の前に「自分の話をきいてほしい」があるのだと思う。

友達と話していても、「ちょっと聞いてよ〜」と悩み相談をされているかと思いきや、相手が次々に話すのをこちらがふむふむと聞いているだけで、話きった頃には「そっか、そういうことか!あースッキリしたー」と謎にひとりで解決していることは本当によくあるし、誰かに話すだけで満足して8割は解決したようなものだというのは、わたしにも身に覚えがある。

だからわたしは友人に相談されたときは、解決することを目的にしないで、相手にどんどん言葉を出させることだけをする。言語化できずにひっかかるところを「こうかな?」とつつくように導きながら、その人が何に悩んでいるのかの一点を一緒に探る。だいたい問題の周辺の全部が問題だと思いがちだから、余計なものを取り除く作業をする。

悩んでいるとき、何に悩んでいるのか本人もわからないというのが第一の問題だ。


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で、相談にもどると、

息子さんへの心配や、幸せを願う気持ちで悩むのはよくわかる。他のみんなが回答しているように、息子さんの幸せがなにかはご本人にしかわからない。(少なくとも一度目の結婚の末にどん底があったのなら、彼にとって結婚=幸せに直結しないことは明確だろうし)だから、どうしたらいいかわからないのはもっともだ。

でも、どんなに相手のことを思って悩んでも、どこまで行っても人のことだ。出した答えがどんなものでも、息子さんに「あなたはこうしたほうがいい」ということしかできない(し、どんなものでも余計なお世話でしかない)。


ではどうしたらいいかというと、主語を「息子」から「わたし」に変えて悩みを見直してみたらいいのではないかと思う。

「息子は再婚したほうがいい」「息子はわたしたちにこうするべきだ」ではなく、

例えば「わたしは自分の時間が減って不満だ」とか「わたしは孫が親と過ごす時間が少ないことを心配している」とか「わたしは世間体が気になる」とか。


わたしは、「あなたのため」というのは、それがどんな正論でも「自分のため」だと思っている。それが悪いことだというのではなく、「あなたのためにしている」の裏には「それをすることでわたしが救われる」があると思うので。

それに、受け取る側も「あなたのためにこうするべきだ」と言われるのではなくて「わたしはあなたにこうしてほしい」と言われたら、違うなと思ったときに断れる。

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というわけで、わたしの回答は「主語を“わたし”に変えて悩みを見直すといい」でした。

あれ、結局なんの解決にもなっていないし、そのうえ相談の仕方へのダメ出ししかしてないな(すみません…)。

なにか視野をほぐすきっかけになるといいなと思いつつ、投稿します。


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