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Facebookで最高の思い出ができた話

最近はあまりFacebookに投稿していなかったのだけど、久しぶりに「あーちんが中学を卒業したよ」という投稿をしたら、みんながコメントやメッセージでおめでとうと言ってくれた。

Facebook全盛期だった6〜7年前はよくあーちんの写真を載せたりしていたので、SNS上で成長を見守ってもらっていたんだなと改めて感慨深かった。

今や承認欲求がどうとかおじさんの居場所だとか揶揄されることもあるFacebookだけど、わたしとあーちんにはとてもいい思い出がある。


5年前のあーちんが10歳になるお誕生日に、例のごとく「ほしいものがない」という彼女に、なにかよろこぶことはないかと考えて、とあるイベントページを立ち上げた。


11/12 に、あーちんが10さいのお誕生日を迎えます。

このページからメッセージをいただけるとうれしいです。

「おめでとう」だけでも、もちろんうれしいのですが、オトナのみなさんから10さいの彼女へのメッセージに、お題をひとつ。

「あなたは10さいの時、どんな子供でしたか?」

12日にこのページを彼女に見せるので、当日でなくてもいつ書き込んでいただいても大丈夫です。ぜひ、ご参加いただけるとうれしいです!


すると、なんと100人もの友人がこの誕生日の寄せ書きに参加してくれた。

年齢も出身地も仕事もバラバラの、ほとんどが大人になってから知り合った人たちの10歳の時の話はどれもわたしもはじめて知る話ばかりだった。

田舎育ちで川でザリガニばかりとっていた話や、お兄ちゃんの友達に悪いことばかり教わっていた話や、転校したばかりで不安だった話、バレーボールに夢中になった話、好きだった本の話など、しっかりとあーちんに向けて書いてくれて、どれも本当におもしろかった。


誕生日当日に彼女に見せると、すごくよろこんでニヤニヤしながらひとつひとつ読んでいた。時間をかけてひとりずつ返信もした。

あーちんは小学校ではあまり仲のいい友達ができなかったのだけど、その日、いっぺんに100人の10歳の友達の話を聞くことができた。


寄せ書きの最後に、わたしからもお祝いのメッセージと参加してくれたみんなへのお礼を書いた。


あーちん

おたんじょうびおめでとう。

こんなにもたくさんのメッセージをもらえて本当によかったね。
みんなの10歳のころの話を読んで、大人のみんなもこどもだったんだってわかったことと思います。

ここにいる大人たちは、わたしの自慢の友達だけど、
たとえば大泥棒も、
たとえば総理大臣も、
たとえば手塚治虫も
みんな10歳だったことがあるのです。
ある日突然大人になるわけではなくて
みんな平等な時間をつかって
今日と明日の繰り返しで大人になったのです。

あーちんは幸せなことに
こんなにもたくさんのおもしろい大人がまわりにいて
憧れて早く大人になりたいと思っている。
そうやって大人に憧れることはわたしの望みでもあるのだけれど
早送りはできないのです。

今、こどもの世界をていねいに生きることで
それに続いている大人への道がいいものになるのだと思います。

あーちんは、大人の世界のほうが居心地がよくて気が合う人が多いので
わたしもすすんで居場所をつくったり選んだりしてきたけれど
10歳の景色にも目を背けないでいきましょう。

急がないで、落ち着いて、よく見る。
世界を敵だらけの茨の道に見るか
自由に使える広場に見るか。
あーちんの目に映るすべてのものひとつひとつを
どう見るかは自分で選んでいいんだってこと
いつも言っていることだけれど
それがわかっていればだいたい大丈夫です。

それにしても
こんなにたくさんの味方がいて、わたしたちは無敵ですね。

これからもよろしくね。

母より


自分でもおどろくほど非常に暑苦しいけど、さっき見つけて読んで、なかなかいいこと言うなとも思った。

今日は何の日でもないけど、別れと出会いの春の日にどさくさに紛れて思い出してみた。SNSも悪いことばかりじゃないよって話。


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