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台湾で日本の家庭料理教室開催❣️

私にとってほんとに久しぶりの料理教室。

日本にいる頃は、管理栄養士として勤務する仕事の中で、また外部からの依頼を受けたりしていろんな方達を対象に料理教室や料理の提案などよく行っていました。

そんな長年の仕事柄、台湾に住み始めてからも、台湾の食材や料理のことなどには関心も深く、noteにも暮らしてみて肌で感じた台湾の食のことを多く書いてきました。

先日、久しぶりに宜蘭日本人会の方たち3人でおしゃべりをする機会がありました(コロナ前はよく女性だけのランチ会もしていました)。

そのお一人が(日本人と結婚している地元の女性)カフェの運営をしておられて、カフェを利用して何か勉強会などしたいね、という話題に。

日本料理を台湾の人たちに教えるというのはどう?ということになり、私に料理教室をしてほしいとのこと。
私もなんだか昔の仕事の気持モードになり、ちょっとやる気が!

台湾の人たちが日本の食材や料理にとても関心を持っているのは普段から感じていて、何か伝えられたらという思いは気持ちのどこかにありました。

伝えるにしても言葉ができなければなんともなりません。
その言葉の問題は通訳のできる友人たち(台湾人、日本人)がサポートすると言います。

話は具体的に進み、
場所はカフェの2階を利用すれば10数名は集まれるとのこと。
カセットコンロをセットしてデモンストレーションをして見てもらう方法なら良いのでは?そして試食、意見交換などと、具体的な案も出てきました。

人集めはカフェの友人が自信ありげです。
人が集まらないことには始まりませんので、心強い限りです。

勉強会の名称は
[幸子料理教室]☺️
ここでの私の呼び名まで決めてくれました。
幸子老師!
なんと!台湾で老師デビューです😅
台湾式に読むと「シンチラオシー」ですが、ここはやはり「Sachikoラオシー」ということになりました。(ふだん台湾の友人たちは私のことを“サチコ”と呼んでくださるので、その方が私もしっくりと嬉しい☺️)


台湾の人たちに伝えたい料理は?

台湾でも料理屋さんで食べるような日本料理は結構食べることができますので、ここはやはり日本の家庭料理が良いのではとレシピを考えました。

初めての料理教室のメニューは

炊き込みご飯
肉じゃが
白和え
酢の物
味噌汁
豆乳抹茶ゼリー 小豆あん添え


日本の家庭料理は結構、甘い味付けのものが多いので台湾の人たちの口に合うのかが気になり、甘さ控えめを心がけました。

また、味噌汁はとても好まれているようですが、“日本に行った時に飲んだ味噌汁はとてもしょっぱい感じだった”という感想も聞いたことがあります。台湾ではスープ(湯)類はほとんど食材の味だけで食べる感じで塩は気持ち加える程度の薄味です。
全く塩を加えない場合もあるほどの食材から出た味だけで食べられている場合が多いので、日本の味噌汁の味が濃く感じられるのだと思います。

この辺りも考慮し、台湾の食材を使って、だしや甘み、風味のことなどにも配慮したレシピを考えました。


参加者は
予定していた10名を大幅にクリアして15名ほども集まりました👏

当日は
材料準備やレシピ翻訳もしてくださった日本人の友人が助手や通訳も務めてくれて大助かり。彼女の高校生の娘さんが興味があると急遽参加して、通訳の補佐もしてもらいました。

みなさん写真や動画を撮ったりメモをしたりと熱心です。



当日は中国語版レシピを配布。

日式雑煮飯(炊き込みご飯)
馬鈴薯燉肉(肉じゃが)
豆腐芝麻拌青菜(青菜の白和え)
醋拌涼菜(酢の物)
味噌湯(味噌汁)
豆乳抹茶布丁(豆乳抹茶ゼリー)

字が小さいですが
中国語版の料理名と材料名


炊き込みご飯も味噌汁も出汁の素は使わずに作りました。

味噌汁のダシは近くのスーパーで手に入った干し小魚(乾燥弱め)を電子レンジでよく乾燥させて使用し、そのまま丸ごと食べるようにしました。(台湾でも出汁で使ったものはそのまま食べるとのこと、違和感はないようです)

出来上がった料理を一食分盛り付けてみていただきました。(食器は自宅から手持ちのものを持ち込んで)

※(メニュー以外のいちばん上の飲み物はカフェの柚子サワー)

当日出来上がった料理は5人分。
プレートやカップに盛り分けてみんなで試食。


試食後の座談会。

みなさんからは“とても美味しい”との声。嬉しかったですね。

台湾でも味噌汁は回転すし店などでもよく食べられているようです。
でも、具が限られているので、日本では季節の野菜類なども味噌汁にたくさん使われることを知ったのは新鮮だったようです。
油を使う量の違いも感じてもらえたと思います。
台湾の方たちは食の安全にはとても敏感で、使われているわかめの産地のことも気にしていました。(台湾で売られている乾燥わかめは中国産が圧倒的に多く、それはあまり使いたくないという方も。)

食後の懇談会の様子

日本の食事のマナーのことでは、お箸の使い方のタブーのことなども。

和やかな懇談もでき
とても有意義なひとときでした。


その日の夕方嬉しい知らせが。
小学校高学年くらいの男の子を連れて参加しておられた方から
なんと、その日のうちに息子さんが今日のレシピをお家でも作ったとのこと。

材料揃えも自分で頑張ったようです
ふだんから料理が好きなんでしょうね。
手付きが良いです!
炊き込みご飯の具を炒めているところですね
昆布、えびなどの出汁パックを使っていますね。
良いのがあるんですね!


こんな素敵なご報告をいただき、嬉しいですね〜!


そして
カフェのFacebookにも掲載されていました。

この日の参加者の中には、長い間日本との国際交流を主宰しておられる方もいらしていたようです。
また、輪が広げられたらうれしいですねー。

また、台湾の歴史で大きな役割を果たした、あの鄭成功のご子孫という方が台北から参加しておられてとてもびっくりしました。
そんな方と出会えたことにも感動!
(余談ですが、鄭成功の母親は長崎県佐世保の出身で、来年は400年の記念交流会が佐世保で開かれるとのこと。
台湾と日本のつながりはここにも❗️)


この会はこれからも続けていこうということ。

80歳を目前にして
新しいことの始まりに嬉しい気持ちです❣️

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