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「素因数分解」と「約数」、「素因数分解」と「約数の個数」について考えてみよう

約数の個数を求めたいとき、一番初めに思いつくのは「約数をすべて書き出す」方法です。

「18の約数を求めなさい」程度であればいいのですが
「600の約数の個数を求めなさい」になるとすべて書き出すのは大変で、洗い出し漏れも発生しやすいです。

そんな時に知っておくと便利なのが「素因数分解」と「約数」、「素因数分解」と「約数の個数」の関係です。



「素因数分解」と「約数」の関係について考えてみよう

18という数字を使って「素因数分解」と「約数」の関係について考えてみましょう。

18を素因数分解すると以下のようになります。

18=2×3×3

素因数分解の式の一部に注目すると…

18=2×3×3 →2は18の約数
18=2×3×3 →3は18の約数
18=2×3×3 →2×3=6は18の約数
18=2×3×3 →3×3=9は18の約数

というように
・18を素因数分解したときにあらわれる数 または
・18を素因数分解したときにあらわれた数をかけ合わせてできた数
18の約数であることが分かります。

この性質を利用して、素因数分解と約数の個数の関係について考えてみましょう。

「素因数分解」と「約数の個数」の関係について考えよう

ここまでで、ある数の約数は
・素因数分解したときにあらわれる数 または
・素因数分解したときにあらわれた数をかけ合わせてできた数
と分かりました。

ということは、約数の個数が知りたいなら
その数を素因数分解したときにあらわれる数のかけ合わせ方が何通りあるか
を求めるのがよさそうです。

27の約数の個数を求めてみよう

27を素因数分解すると


27=3×3×3

となるので、3,3×3のように3を最大で3個までかけ合わせた数が27の約数です。
(1も27の約数ですが、1は「3を1個も使わなかった=3を0個かけ合わせた数」と考えます。)

27の約数は3を0個、1個、2個、3個かけ合わせてできる数なので、
4個と分かります。


45の約数の個数を求めてみよう

45を素因数分解すると


45=3×3×5

なので、3を最大で2個・5を最大で1個までかけ合わせた数が45の約数ですね。
(1も45の約数ですが、1は「3も5も1個も使わなかった=3と5を0個かけ合わせた数」と考えます。)

かけ合わせ方は
3→0個,1個,2個の3通り
5→0個,1個の2通り
です。

積の法則を用いると、約数の個数は
3×2=6個
と求められました。

素因数分解を使って約数を求める公式

この考え方を公式にすると以下のようになります。

公式として覚えている子も多いかもしれませんが、成り立ちを知っておくと忘れにくいですし、何より素因数分解や約数についての理解が深まり、算数が楽しくなります。


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