見出し画像

九州ツーリング フェリー編 行き 前編


3/26(火)〜4/5(金)まで行っていた
九州ツーリング。

行きと帰りはフェリーでワープしました。
去年の帰りのフェリーがよかったので。

3/26は夜、23:45に横須賀発。
が、出だしから波乱のスタートでした。

雨。この後、風が強くなる予報
雲一面の空


初日の予報は雨。
ほんとに降ってきました。

どうしよう?

どうしようもないので出発します。

何が心配だったかって
12月からバイクを全く動かしてなかったこと。

夫は娘を送っていなくて…
息子に「動かなかったら一緒に押して」と
お願いして家を出ました。

バイクは、バッテリーが弱ってて
セルモーターでエンジンがかからなくても
『押しがけ』という方法があり
バイクを押せばエンジンがかかります。
(だいぶ説明端折ってますけど。笑)

昔持ってたバイクなら一人でできるのですが
今のバイクはエンジンが重くて車体も重く
一人で押せる気がしなくて。。

一度、エンジンがかかれば
充電ができる仕組みになっているので
走ればバッテリーは回復するのですが。

いつもたまにしか乗らないので
バッテリーが弱りがちなんです。

特に、買ってから3年経ち
そろそろバッテリー交換かなと思いながら
変えずに3ヶ月も放置する形になって
年明け初めてのツーリング。

そもそも、わたし走れるの?

リハビリで短距離走る時間も取れず
ぶっつけ本番で旅のスタート。

その日が雨。
さらに、出発が夜。

もう不安しかなくて
どうしていいのかわからなくなり

なるようにしかならないから、最善を尽くそう

開き直って、事故だけはしないようにと
肝に銘じて準備をします。

「かかりますように」と
祈るような気持ちでエンジンスタート。

無事にかかり、ホッとします。

暖気の音にお義兄ちゃんが出てきて
『気をつけて』と声をかけてくれました。

第一関門、突破。
息子に連絡しなくて済みそうです。


カッパを着込み
首元、手首、足元をしっかり合わせて
中に浸水しないよう気をつけてスタート。

風がふわっと起こりました。

寒くはない、肌と同じ温度の風が
頬を撫でます。

これならシールドも曇りにくいかも

雨、夜、と来て、シールドが曇ってしまったら
前はもう見えません。

フェリー乗り場の近くは道がわからず
覚えては来たものの、看板頼み。

見えないと、辿り着けないのです。


高速に入る頃には雨がひどくなり
車線変更したいのに、路肩がよく見えません。

光る路面に白線も見えづらく
必死の思いで本線に入ったら
あとは左車線をキープ。

巻き込まれないように気をつけて
最寄りのインターまで走りました。


高速を走っているうちに
だんだん旅のスイッチが入り
気持ちが高揚し、旅モードになってきました。

雨の夜に高速を走るなんて、旅でしか有り得ないから。

街灯と光る路面
灰黒にベタ塗りされた空

暗い山の稜線がかすかに見え
その下、道の先にトンネルが口を開けて
人工的な眩い光を放っています。

左手にまちの光
右手に黒く静かに佇む山々

対比された自然と人の住む世界。

時折、車が抜いていきます。

一人静かにバイクを走らせていると
色んな気持ちが湧き起こります。

「これから旅に出るんだ」という実感と
「今年も雨に見舞われるのか」という落胆と

でも、この雨すらも旅の醍醐味と思えるほど
この旅を待ち望んでいたんだなと
ワクワクする気持ちを抑えきれずに
バイクを走らせていました。


最寄りのインターを降りた瞬間

間違えたかも!!

予定のないループした道で降ろされます。

降りて合流した道を走り出し
すぐに道を間違えたことを確信。

路肩の歩道に乗り上げてバイクを停めます。

スマホで位置を確認。
こういう時のためにスマホは防水ケースに
入れてあります。

やっぱり間違えてる

仕方なく、覚えてきたルートを忘れ
ここからのルートを新しく覚えます。

曲がる交差点の名前を覚えたけど
嫌な予感がして、信号の数を数えておいたら大正解。

交差点向こうの信号にある名前は見えず
曲がったすぐ上の信号で曲がりながら確認。

夜の街を走り出しました。

ここは、いわゆる商店街だったらしく
両脇に街灯が灯り、滑走路のような道を
ずーっと走りました。

人気がなく、人は消されてしまった後の
映画の世界の中みたいで
不思議な浮遊感を感じながら
いくつも続くレトロな商店街を走り抜けました。


ようやく、国道らしきところに出て。
急によく見る建物と人と車が溢れてて
人のいる世界に戻り…

一旦停まって道を確認して
車の流れに混じって走り出しました。

しばらく覚えのある景色を見ながら走り
そろそろ曲がるはずの交差点を探すもなく…

街の明かりが減り、繁華街を過ぎたことを確信し
バイクをまた路肩に停めました。

途中でY字形の交差点を左へ行くはずが
右を選んでしまったために
フェリー乗り場の前を通れなかった様子。

一本、海側の道に戻ります。

左折、また左折で
通り過ぎたフェリー乗り場に戻ろうと
信号で停まった時。

不意に来た大風で倒されそうになりました。

海側は風が強く、停まっていても押されて
バイクが傾くほどの大風だったのです。

倒れないよう必死で足を踏ん張り
信号が青になったら風に煽られないよう
ギアを下げ、トラクションをかけて
慎重に走りました。


やっとフェリー乗り場前の交差点名が見え
曲がった先も、よく見えないまま勘で右折。

当たったようで、ようやく警備の人が見えました。

フェリー乗車までの時間を聞くと、あと20分ほど。
だいぶ時間がかかりました。

乗車受付は終わってしまっていたけど
今回は電子チケットが発行されていたので
それを使ってみることにしました。


バイクを置くスペースから


置き場所に向かうと似たバイクが停まってて…

しばらく待っていたら持ち主が来て
声をかけられました。

『フェリーは初めてですか?』

「いえ。2度目ですけど、ここから乗るのは
初めてです」

『初めて乗るのでよくわからなくて…』

「警備員さんが来て声かけてくれますよ」

そんなやり取りをしていたら
本当に警備員さんが来て

『天候不順で準備が遅れています。
まだ下船が済んでいないので
出航時間が読めません。

館内アナウンスを入れますので
一旦館内でお待ちください』

海がしけてるってこと?

考えたらわかるのですが
陸上で天気が荒れてたら海上も荒れますよね。

そこに頭がいってませんでした。

ヤバい。揺れるんじゃない…??

乗り物酔いがひどいので一気に不安が募ります。
が、とりあえず、後ろの館内へ。

待合施設と今から乗るフェリー


数人で館内に向かう中
似たバイクの人と一緒になりました。

雨なのでヘルメットを被ったまま施設に入り
待合所でヘルメットを脱ぐとハッ!とした顔。

『男性かと思ってました』

「声聞いてましたよね」

『声の高い男性なのかと』

このひと言で、ヘルメットを被って
バイクウェアを着ていたら
男性に間違えられるんだなと安心。

なぜ安心って?

昔の名残で…

女性が一人で走ってると色々面倒くさい

そう思ってしまうから。


出航が遅れた30分ほど
その人と身の上話をしました。

私のバイクのことをやたら詳しく知っているな
と思いながら聞いていたら
どうも同じ車種だったらしく。笑

似たバイクどころか
全く同じバイクだったようなのです。

なんで、自分のバイクなのに
「ようなのです」って自信がないのか。

今の相棒(バイク)を買った時
見た目で選んでなくて

・アクセルが軽い
・跨ったポジションがいい
・回せば走る

その3つで即決して買ってしまったので
未だに見た目がよくわかってなくて。笑

パーキングに停めてても
自分のバイクを色で探しているくらいなので。

後でこっそりその人のナンバープレートを確認し
同じ排気量の同機種だと知ったのでした。


いよいよ出発


アナウンスで呼ばれて二人でバイクに戻り
それぞれ跨って、フェリーに乗船。

濡れた金属板のスロープは緊張しましたが
小型フェリーのような甲板そのものではなく
凹凸のないスロープだったので
滑らずに走れてホッとしました。


0:15、30分遅れて出航。

フェリーの後部デッキから
登ってきたスロープは陸地に常設


この頃には雨がほぼ上がり
フェリーの後部デッキから
離れていく横須賀を眺めていました。

行ってきます


見飽きたらお腹が空き…

さつま揚げうどん


真夜中に食事ってどうなんだろう

明日、胃がもたれているかも…と思いながら
うどんを食べ、25時まで空いているお風呂に
有り難く入りました。


走った後の湯船は最高だ!


《今回の旅の約束】

走ったら、必ず湯船に浸かること


肩と首を温めてほぐし
筋肉が緩むまで湯船につかって
ホカホカになって部屋に戻りました。


しかしこの後、大変なことに。




またしても、字数多く…
フェリー編で往復でまとめるつもりが
行きの途中で断念。。

続きをお楽しみに。


追記:
はるかさん!帰りのフェリーまで
行かなかったよ。ごめんね💦



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?