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映画館で、ライブエンタメを観よう(NTLive『リア王』を観てきた!)

NTLive『リア王』を観ました。
感想はこんなかんじ。

NTLive(ナショナルシアターライブ)は、英国のナショナル・シアターの上演作品を、映画館で上映するシリーズです。
日本にいながらにして、世界トップレベルの舞台作品が味わえます。
2009年6月からスタートし、今では世界40ヵ国で展開されているそう。日本では2014年から上映スタート。

こういった「舞台作品を映画館で味わう」という新しい形態のエンタメは、オペラだと「METライブビューイング」が2006年からスタートしていて、この2シリーズ(NTLive、METライブ)が海外の大きなプロダクションの上映としては二大巨頭かなぁ。
私も、NTLとMETライブはなるべく観るようにしています。
そもそも貴重な舞台作品である上に、字幕も出るし(NTLiveの字幕、数年前はけっこうツッコミどころ満載でしたが…)、私みたいに“語学力に不安がある勢”も安心して楽しめるってのも高ポイント。

昨年の『ホリデイ・イン』を皮切りに、ブロードウェイのミュージカル作品を映画館で上映する「松竹ブロードウェイシネマ」も始まりました。
世界的に、このタイプのエンタメがこれからどんどん増えていくんだろうな、と思います。
まじでありがたい。

●ナショナルシアターライブ
https://www.ntlive.jp/home

●METライブビューイング
https://www.shochiku.co.jp/met/

●松竹ブロードウェイシネマ
https://www.instagram.com/shochikucinema/

……さて、ひるがえって国内に目を移すと、そういえば「ゲキ×シネ」は、かなり早くからこのタイプのエンタメに目をつけていたよな、と思って。調べてみた。

劇団☆新感線の作品群の映像を映画館で上映する「ゲキ×シネ」。
2004年に『髑髏城の七人』をやっているので、かなり早いですね……。
さすが新感線。

その前にも、ライブエンタメを映画館で流すスタイルのサービスはもちろんあって、ただしリアルタイムなライブ中継を映画館で流す、というスタイルの方が先行して認知されていたように思います。

そして根強い、「演劇はナマで観てこそじゃ、劇場に足を運ぶからこそ価値がある」という意見。

うん、それはもちろんわかるのですが、ゲキ×シネは、その「演劇はナマで観てこそ」という価値観をひっくり返した、と思う。
ひっくり返した、というより、「いやいやそうじゃない見方もあるよ」という新たな価値観を提示した、のかな。
緻密なカメラワークで、座席から観劇していたのでは絶対に見えないほどのクローズアップの画面だったり、なんなら舞台の真上から撮った映像だったりで、通常では見ることのかなわない角度で作品を切り取って、映像作品として昇華しています。
舞台俳優さんって、こんなに細かい演技をしているんだ……と感動する。

ちなみに宝塚の千秋楽公演のライブ中継なんかは、もうかなり、定着していますよね。
宝塚のライブビューイングは、(ライブ中継じゃないけど)たしか雪組の『ソロモンの指輪』2009年が最初だと記憶しています(間違えてたらごめんなさい)。
荻田先生の退団公演だったので私も観にいったよ。
(という話を先日、某OGさんにしたら「先生の場合も“退団公演”って言うのー!?」と爆笑されました。スターさんと違い、演出家の方の進退は発表されないので、ライター・編集者の間でさざなみのように「これが退団公演らしい」とウワサが広まったんだよ、当時…)

なお現在、日本国内のライブビューイングの大半を引き受けている株式会社ライブ・ビューイング・ジャパンは2011年6月創立。

うん、やっぱりゲキ×シネは早かったなあ……。

●ゲキ×シネ
http://www.geki-cine.jp/

結論①みんな、映画館でライブエンタメを観よう!楽しいよ
結論②新感線(ゲキ×シネ)はすごい

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