見出し画像

座右の銘、自分に正直に

★ウィンターカップを観戦して弱い自分について考えた話★

「自分に正直に」とは私の大好きなモデルさんの座右の銘。彼はまだ高校生なんだけど、かっこよくて、可愛いところもあって、あほで、バスケットマンで、バスケットマンです。

先に種明かしをしておくと『黒子のバスケ』(黒バス)に出てくる黄瀬涼太くんというバスケットマンのことです。『黒子のバスケ』という作品は、週刊少年ジャンプ編集部による『スラムダンク』のifだと思っていて、彼はまさに「バスケットマンになってしまった少年」として描かれてる。『スラムダンク』に並ぶ名作とまではいいませんが、どちらも読むことでそれぞれをより深く楽しめると思う。

自分に正直に生きる。これほど難しいことってないだろうな。「すべての道はリクルートに通ず」話も前に書いたけど、なんとなく「そうあるべき」方向に人は進んでしまうものだ。私は人を羨んでうらやましくなるばかりの人生を送ってるから、羨ましいなあって思う対象がいると、それを自分もやりたいような気持ちになるし。


さて、「SoftBankウインターカップ2018 平成30年度 第71回全国高等学校バスケットボール選手権大会」、通称ウィンターカップを観に行きました。

きっかけは、noteでも日々意識の高さを私に見せつけてくるシカクマ(以下、くまちゃんと呼ぶ)。彼は大学のゼミの同期なのだが、高校時代はバスケ部で、毎年ウィンターカップを観に行っている。そういうところが人間として根本的に私とは違うなと思う。真面目。

社会人になってから黒バスにはまった私は「ウィンターカップとか激アツじゃん!観たい!連れてって!」と毎年ねだりながら、わりと自分の都合でドタキャンを繰り返し…ようやく今年、夢をひとつ叶えることができた(くまちゃんありがとう)。

バスケ事情を全然ご存知ない方に、にわかの私が簡単に解説すると。ウィンターカップとは、去年までは千駄ヶ谷の東京体育館で開催されていた冬にやる高校バスケの大会。今年は武蔵野の森というところで開催されました。1年生から3年生まで出場できるので、3年生は大学受験を控えて引退していることもあれば、バスケで推薦入学を決めていてバリバリ現役でいることもあるとか。ゆえに強豪校で3年生のレベルが高いほど、ウィンターカップではインターハイと同じようなメンバーがより鍛錬を積んでのぞんでくるというわけですね。こういうの黒バスで読みました。

まず私は、会場に向かう電車の中でも、駅からの道のりでも、会場内でも、「バスケやってる高校生」が大勢いる光景に目がくらくらした…ああ、黒子っち…と意味不明に黒子っちを愛しく思ったし、この子たちはスラダンや黒バスを読んでバスケを始めたのかもしれないって妄想するだけで胸がアツい。

もちろん漫画きっかけじゃなくてもいい。友達がやってるからっていうノリで始めたのでもいいし、部活に入らなくちゃいけなくて消去法で残ったのがバスケだったっていうだけでもいい。一人ひとりの人生に、ほんの少しの違いが生まれて、それが積み重なって、その人をつくっていくわけだけど、そのきっかけ、物語が始まる瞬間は、どんなものであってもドラマチックだ。

バスケに打ち込む、部活に打ち込む、何かのためにみんなと努力する、という経験が私の人生においては皆無なので、彼らの、彼女らの、青春のほんの一瞬の煌めきが美しくて、何もかもが輝いて見えた…。

余談ですが、バスケをやっている高校生ですから、背が高い。背が高い。身長178センチフェチとしては最高にときめいた。あとみんなでお揃いのジャージを着ている。いい。お揃いのジャージを着て、おそろいのぬいぐるみとかぶら下げて。ネックウォーマーして、ジャージのぽっけに手を突っ込んで…ああ可愛い。ああ好き。最高。ここに黒子っちもいるのかあ…こみ上げる幸せ。

そんな彼らを横目に見ながら、試合観戦を途中で切り上げてお昼を食べつつの近況報告会をくまちゃんとしました。近況といっても、私が最近はまっている俳優さんについて、好き!もうほんと好き!っていう話を聞いてもらったくらいで、くまちゃんが何の話をしていたかはいま思い出そうとしても1ミリも出てこない…どうしよう…。

ただ覚えているのは、ゼミ同期でいまも仲の良い4人(くまちゃんようこちゃん、いとうあさこ(♂・仮名))の関係について、「仲良いし、お互いの話を聞いているのも楽しいけど、絶対に人生が交わらない4人だよね」という話ですごく納得したこと。

私は他の3人のことを、それぞれ別の方向に頭がいかれているクレイジー変態だと思っているのだけど、たぶん3人も私のことをクレイジーだと思っていると思っている。そしてお互いにそれを正直に言う。

お互いに無関心というか。興味はもってるしおもしろいとも思ってるんだけど、自分のなかに相手の居場所をつくってないし、相手のなかに自分の居場所をつくって!ともしてないというか。

軌道が違う彗星どうしなので、すれ違うときに近況報告はして「お前いかれてんな!くっそわろた」って言い合うものの、衝突して新しい星が生まれるわけでもない、みたいな。くまちゃん曰く「双方向なのに、次元はずれてる」。

私は3人の人生を、人間性を、豊かな心を、とても羨ましく思っている。でもそうなりたいか?って聞かれたら全力で拒否。でも、羨ましく思っている。

どっちも自分の素直な気持ちで、喜怒哀楽かくさない本音だから、強がらずに「いいな」「羨ましいな」「むかつく」って正直に言える、言って許してもらえる関係に、とても感謝しています。人を羨んでばかりの私の愚痴とか後悔とか弱音を、ただ聞いてくれる彼らがいるから、私は自分の自尊心を保てていると思う。


なぜこんなしけたことを言い出したかというと。最近、書く技術を磨きたい気持ちがあって、そこに「ライター業でお金を稼げるようになったらいいな」という欲目も出てきて、同世代でフリーライターとして顔出ししている人を見ると、妬み嫉みの気持ちが膨らむ一方だったんだよね。

でも、この日のくまちゃんとの話を思い出して、はっとした。待てよ、私にとってはライターになるのがゴールではないし、「ライターとして稼ぐ」は副産物だったよな、って。私がつかみたい夢は、また別のところにある。

自分よりすごい人を、羨ましく、恨めしく思う気持ちって、私のなかからはきっと消えてくれないけれど、そうやって人に振り回されて、自分の気持ちを見失ったらダサいよね。どんな感情でも、自分できちんと見つめて、受け止めて、自分に正直に、胸を張って生きていきたいと思う。

うすうす勘付いてたけど、ウィンターカップの話が全然からまなかったw

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?