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平均年収1800万円のキーエンス「高給の理由」

みなさん、こんにちは。

ワクセルの経営者、嶋村吉洋氏が尊敬する滝崎武光氏が創設されたキーエンスの業績とその原因について、分析したいと思います。

 上場企業の年収ランキング上位をキープし続けるキーエンス。2020年3月期の有価証券報告書に記載された平均年収額は1800万円を超えています(平均年齢35.6歳)。高収入で有名な三菱商事が約1600万円(42.6歳)、不動産賃貸やビル開発の大手ヒューリックが約1700万円(39.4歳)です。花形企業を押しのけて上位に居続けるキーエンスの強さはどこにあるのでしょうか。

 ざっくり説明すると、キーエンスは安く仕入れて高く売るのが得意な営業会社です。しかしそれは一朝一夕で完成したものではありません。

 まずはキーエンスの財務状況を他社と比較して高年収の理由を探ります。この会社の主力事業は工場のオートメーション化を図るセンサーなど電子部品の販売です。業績の比較対象として、電子部品やコネクターの大手で営業力が強いヒロセ電機、セラミックコンデンサで世界トップの村田製作所をみてみましょう。

 注目したいのは、キーエンスの18.2%という原価率の圧倒的な低さです。ヒロセ電機は57.8%、村田製作所は62.1%です。実はキーエンスは、部品を生産する工場を持っていません。製造原価や設備投資の減価償却、製造にかかる従業員の人件費などが大幅に削減できています。他社を圧倒する営業利益率50%超という数字の主要因はここにあります。

 次に注目したいのが、従業員1人あたりの売上高と営業利益。キーエンスの従業員1人当たりの売上高は6600万円。一方、ヒロセ電機は2600万円、村田製作所は2100万円です。キーエンスは他社の2倍以上稼いでいます。そして驚異的なのが1人あたりの営業利益。キーエンスは3300万円、ヒロセ電機は400万円、村田製作所は300万円です。まさに桁違い。

 キーエンスは販売代理店を通さない直販体制をとっています。中間マージンが発生しないためにコスト削減ができるのです。また、カスタマーサポートも最小限に抑えているため、一般管理費もカットできています。原価と同時に販管費までも抑えているのです。裏を返せば、営業活動を支援するフロントオフィス業務の大部分を、営業マン1人で担っているということになります。

 キーエンスは、製品知識を営業マンに持たせ、顧客(製造業など工場のオーナー)が抱える課題を正確に吸い上げて、最適な提案をしています。部品一つひとつは安く仕入れられますが、それを統合することで高額なサービスへと結びついているのです。この会社は1円も値引きしないことで有名です。すなわち、クライアントが「はい」と頷く他ない最適な仕事をしているということになります。これが安く仕入れて高く売っている秘訣です。

 そして、メーカーや製造担当者、カスタマーサポートなどに頼らずに、営業マンが1人で解決している生産性の高さに強みがあるのです。

ではこのような強みを持たせるためにどのような教育体制が敷かれているのでしょうか?

次回に記載したいと思います。





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