店を開けてもしばらく人が入って来ず、静かな日。よく立ち寄ってくれる賑やかなお客さんが、今日も「タイツない？可愛いタイツ。どこにも売っていないのよ」と言うも、他所で売っていないものはウチでも売っていない。確かに、ここ数年カラータイツを履いて足を出している人をほぼ見かけていない。足を出している人はおしなべて黒のタイツだし、黄色もピンクも赤のタイツだって久しく見かけていない。そういえば私は黄色もピンクも赤のタイツだってストックがあるのだが、なんとなく恥ずかしい気がしてここ数年それを晒すような着こなしはしていないのだ。
　どこに行ったんだ、世の中のカラータイツ。

　今日はあんまり売れていないな、と思っていた閉店前に、おしゃれな女の子たちが入っていたので聞き耳を立てていると、中国語を話している。おしゃれをしているな、と思う子は大体中国人、というのがここ数年の傾向だ。そして彼女たちはなぜだかすごく買い物をする。これも、日本人の若い子では見られない。（もしかして転売かしら）と頭を掠めるも、転売するにしてもこの子が選んだ、っていう事実は嬉しい。

　帰宅して娘とスーパーへ。食事が終わってからずっと、月曜のイラストスクールの課題を描く。最近先生ウケが悪いし、今回もだめかもなーと思うも、私はこれがいいと今思っているんだからイイノダ。

　明日の朝は区の健康診断なので、深夜にやっと問診票に目を通し記入していく。スラスラと記入していた問診票の途中でペンが止まった。

　国民健康保険に加入の方しか受けられません。

　すっかり忘れていた。私は秋に社会保険に加入したのだった。1人会社の1人社長で国保も社保もどうでもいいようなものだが、社会保険にしなければならないというのだ。

明日の朝イチに病院に連絡しなければならない。

明日のために飲んできたのに、と悔しい思いでトマトジュースを一杯飲んだ。
とりあえずトマトジュースは飲み続け、春に社保で健康診断を受けよう。