朝になってもまだ諦めてはいなかった。
私はスマホを気にしながら、ゆっくりと朝食を食べ、ゆっくりとヤフーニュースを読んだ。それでもやっぱり私のスマホは鳴らない。
（やっぱり本当にダメなんだな）
11時頃にようやく本当に諦めて、午後からの習い事の宿題をやる。今日は童話の教室だ。教室が先週だと勘違いしていたので、ほぼ出来上がっているので今週は安心だ。
先週作ったお話を見直し、細かい所を書き替えた。

　銀行に寄って税金や作家さんへのお支払いを済ませてから教室へ。　
　今日は今年初の教室である。2019年の終わりに通い始めた教室も、コロナの間はだいぶお休み期間もあったっとはいえ、気づけばずいぶん長く通っていることになる。2019年はまだ服を作っていたし、文章なんか書いていなかった。だけど漫画の連載が始まり、何も私に土台みたいなものが無いのが心配になって通い始めた教室だ。今からこんな形もない、夢を追うだけ、みたいな事をやっても良いのかな、とかなり迷って始めた事だけど、今思えば何をあんなに躊躇ったのか意味がわからない。嘘の話を作って、それを人の前で当然みたいな顔をして読み上げるのは、初めはとても恥ずかしかった。今は平気だ。
　多分賞は獲れなかった、と先生や皆んなに報告すると、「審査員の好みや相性もあるから、必ずしもその結果が絶対じゃないからね」となぐさめられる。まあ、確かにそれはある。気にしない気にしない。次。

　帰りにユザワヤに行き生地など買って帰る。
　夕飯の支度をしていると、夫が帰ってきた。最近帰りが早い。
「なんか突然食いたくなってよー」
とリッツの箱を買い物袋から取り出した。
「たまにあるだろ、リッツ食いてえって時がー」
と共感を求められたので、ああ、あるよね　と肉じゃがに醤油を足しながら答えた。

「味しねえし、美味しくねえんだけどなぁ」
と言いながら夫がリッツを食べている。
リッツは味があるし美味しいですけど！
リッツが不憫だ。

　夜はずっとオンラインショップ用の写真を整えた。
　
　明日からは絵本の下書きに取り掛かろう。