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「日中漫画大賞」――人通りの多い場所で

中国最大のSNSのWeibo(微博)と、コルクとnoteで、マンガの投稿コンテストをすることになった。

5月の後半に北京に出張して、そのための打ち合わせをしたり、Weiboコミックの年次総会に出てきた(ついでに、レンタル自転車ビジネスがすごかった話を書いた)。

cakesの記事にも載せたけど、Weiboコミックの年次総会の写真をもう少し掲載する。

会場は中国大飯店という高級ホテルのいちばん大きな部屋で、Weiboの関係者、映像、出版などのメディア関係者、報道陣など、とにかく大勢の人がきていた。

むこう行く前に、Weiboの担当者に「年次総会を軽く見ていってください」と言われていたんだけど、行く直前に「ちょっとだけ壇上であいさつしてください」になり、行ったら「あいさつと、あと、この壁のところにタッチすると光がバーンと出るんでお願いします」になっていた。さすがである。

総会にはWeiboで活躍しているマンガ家もたくさんきていた。むこうのマンガ家は日本と発表のスタイルがぜんぜんちがう。中国では、出版文化が盛り上がるよりも前に、インターネットが盛り上がったので、ネットに特化したものづくりのスタイルになっているのだ。

彼らは、作品はネットで発表して、それで人気を得て、自分や自分のキャラクターのファンのコミュニティをつくり、その後のコンテンツの二次利用でビジネスをする。具体的には、テレビや映画、アニメなどの映像化や、広告や、そしてグッズ化、書籍化などがある。

日本ではこれまで、出版文化が栄えていて、本がもうかったので、そこからスタートするのが一般的だった。cakesでの鼎談でも話しているけど、そのおかげで、週刊連載など、日本独自のものづくりのスタイルが生まれ、すごい作品が大量に生まれた。

今回の「日中漫画大賞」では、その両方の強みを生かすことができる、いい機会にしていくつもりだ。Weiboは中国で7億人に届くチャネルと、クリエイターをプロデュースしてきた経験と、それを実際に行うための資本を持っている。日中でこのようなコンテストをするには、理想的なパートナーだと思う。

中国では、テレビや映画の制作費とか、芸能人のギャラが、日本の数倍〜数十倍くらいになってきている。それを聞いて最初は驚いたんだけど、よく考えたらあたりまえかもしれない。だって「お客さん」が多いんだから。ハリウッド映画の制作費やスターのギャラが高いのとまったく同じ構図だ。

見たところ、マンガはまだそこまで行っていないようだけれど、日本と中国が組めば、そこまで持っていくことは可能だろう。コンテストの詳細に書いてあるように、いい作品があれば、むこうで映像化したり、出版化したり、プロデュースを本気で行っていくつもりです。

クリエイターのみなさんの参加、お待ちしています。4コマやエッセイマンガのようなライトな作品から、本格派ストーリーマンガまで、なんでもありです。

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