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JRA騎手の年収は?騎乗手当および騎手奨励手当など、ノーザンにどれだけお世話になっているのか計算してみた。

皐月賞、菊花賞のクラシック勝ちで大躍進中の横山武史が、秋の天皇賞までぶっこ抜き、現在の日本競馬のTOP3である、ルメール、福永、川田を凌駕する活躍を見せている。

そこでこの若干22歳の横山武史はいくら稼いでいるのか、いくらノーザンに稼がせてもらっているのかを、2021/11/01現在のランキング上位騎手を中心に計算してみる。


騎手の収入はおおむね下記の4つに分かれる。

1、レースで取得した賞金額の5%にあたる進上金。
2、騎乗数に対する15,500円の騎手奨励手当。
3、レースごとに決められた騎乗手当。(下図参照)
4、所属する厩舎からの給料や調教手当。

※上位騎手は所属フリーの場合が多く、調教手当は1回数千円なのでここは上記1,2,3を中心に計算する。

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騎乗手当の詳細を計算するのは難しいので、計算しやすくするためにザックリと4万円とする(上位騎手は、下位騎手に比べてG1、その他重賞競走に出走する数が多い)と、2021/11/01現在のいわゆる収入は下記のとおりとなる。


  騎手名  (   成績    )獲得賞金  11/1現在の収入
1、ルメール ( 165 . 113 . 62 . 323 )   35億4990万円 2億1430万円
2、福永祐一 ( 117 .  86 . 87 . 358 ) 29億2828万円 1億8238万円
3、川田将雅 ( 127 .  58 . 54 . 210 ) 26億9048万円 1億5945万円
4、横山武史 (  84 .  82 . 55 . 444 ) 20億9879万円 1億4185万円
5、松山弘平 ( 108 .  86 . 64 . 464 ) 18億7436万円 1億3379万円
6、吉田隼人 (  76 .  81 . 63 . 458 ) 16億4726万円 1億1977万円
7、岩田望来 (  75 .  92 . 89 . 491 ) 14億5171万円 1億1404万円
8、幸 英明 (  70 .  63 . 66 . 537 ) 14億2067万円 1億1188万円
8、戸崎圭太 (  72 .  56 . 66 . 353 ) 15億8590万円 1億 963万円
10、デムーロ (  67 .  53 . 54 . 270 ) 14億4895万円   9709万円

なんと、弱冠5年目の横山武史は年末までのレースや、海外遠征、地方遠征他、もろもろの取材費等を考慮すれば、2億円に手が届きそうな勢いである。

重賞勝ちが今だに無い岩田望来でも今年の収入は1億5000万円くらいにはなりそうだ。このように、JRAの騎手には1億円超のプレイヤーがゴロゴロいるのだ。

さらに、ノーザンにはどれくらい稼がせてもらっているのかという事で、今年のG1を席巻する上位4人の騎手のノーザン系クラブ毎の収入を下記にまとめてみた。

     サンデーR シルクR キャロットF 合計
ルメール 5347万円  1748万円 1911万円  9006万円
福永祐一 2451万円  2552万円 1257万円  6260万円
川田将雅 1210万円   550万円 1673万円  3433万円
横山武史  569万円  758万円 2400万円  3727万円

これに、ノーザン系の金子真人などの個人馬主、さらに社台RH、G1レーシング、社台オーナーズなどを加えると、JRA所属というよりも、やはりノーザン、いや、社台グループお抱えの騎手たちだと言っても過言ではないだろう。

下記は2019年の10月の天皇賞(秋)でアーモンドアイが勝った当時のブログ記事だが、参考までにここに転載してみる。


天皇賞・秋は私の予測した通りアーモンドアイの強さを強調するレースとなった。一部のサイトで「なぜ戸崎アエロリットは直線で内を開けたのか?」というスレッドを見つけたので解説してみたいと思う。

まず、競走馬というのは、資本主義におけるファンド商品であるという事である。競走馬というものは一つの投資対象であり利潤追求の一つの形である以上、走らせる側のそれぞれの利害バランス、強弱関係が着順にかかわってくるのは当たり前の話である。

レースでの勝ち馬が1頭である以上、それが同じ利潤であるならば、持ち回りの順番、いわゆる「使い分け」という協力関係が生まれるのもごく自然なことだ。

天皇陛下御即位慶祝 天皇賞・秋(G1)で書いたように、アーモンドアイが、安田記念で同じ利潤であるインディチャンプの値を上げるのに一役買った事も、ファンド商品として考えれば至極当然のことなのである。

そして天皇賞自体がノーザンファームの馬で埋め尽くされている事で、このレースでアーモンドアイの値をさらに吊り上げる、すなわち繁殖牝馬の価値と、生まれてくる仔の価値を高めるという「大きな意思」が伝わりやすくなる。

ここで、2.3着の戸崎、川田の過去3年間の馬主別成績を見てみよう。

<戸崎圭太>
1 シルクレーシング  31- 20- 18- 57 /126
2 サンデーレーシング 24- 24- 11- 69 /128
3 キャロットファーム 15- 15- 13- 60 /103

<川田将雅>
1 キャロットファーム 27- 25- 9- 51 /112
2 シルクレーシング  21- 22- 10- 53 /106
3 サンデーレーシング 21- 21- 19- 56 /117

では、そのクラブは誰が運営しているのかを見てみよう。

・シルクレーシング代表  米本昌史 (吉田勝己の娘婿)
・キャロットクラブ会長  手嶋龍一 (吉田勝己の友人)
・キャロットクラブ社長  黒田真知子(吉田勝己の娘)
・サンデーレーシング代表 吉田俊介 (吉田勝己の長男)


言わずもがな、川田、戸崎両騎手はノーザンファームのクラブに稼がせてもらっているのである。いわゆるノーザンファームの下請け企業という現状だ。

という事は、現在のノーザンファームの目玉商品である、アーモンドアイファンドの株価を上げるという吉田勝己代表の大きな意思は間違いなくあり、それがアーモンドアイのラビットであった戸崎アエロリットの役目だったのだ。

「社台が読めなきゃ馬券は獲れない」とはこういう事なのである。

~戸崎アエロリットはなぜ直線で内を開けたのか!?~
2019年10月28日 14:49 livedoorBLOGより抜粋


もし、騎手や、調教師がノーザン帝国に反旗を翻そうものなら、何億円という収入はもちろん、競馬界に身を置く事さえもままならないかもしれない。

競馬界をビッグマネーで牛耳るノーザンにとって、騎手など一つの駒に過ぎないかもしれない。

今年の天皇賞の着順も、例年と同じくノーザン帝国のいわゆる「大きな意思」が働いた結果であることは間違いないだろう。


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