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旅行記|2023 夏の岩手旅行 第2夜

~前回のあらすじ~
 三陸方面を観光する予定だったはずが、天候不良のため電車が運休…
急遽予定を変更して一ノ関と花巻の観光になった。
詳しくは↓


2日目

8/21 AM 6:30
 今日は朝早いとは言ったけど、さすがに6時半は早すぎる。旅先に限った話じゃないが、アラームをかけててもアラームより早く起きてしまう。このまま二度寝して出発の時間に遅れるのも怖いので、普段別に入りもしない朝風呂に入って目を覚まし、朝食を食べてホテル出発した。

たまたま0655がやっていたので…

AM 8:56
 盛岡駅を出発。今日の予定は平泉観光。昨日のことがあるので

AM 10:20
 何事もなく平泉駅に到着。昨日のことがあったので少し心配もあったが、無事着いて安心。休日ならバスが走っているが、残念ながらこの日は平日。歩いて観光する。

駅名標
平泉駅の駅舎

AM 10:40
 駅から歩くこと15分、最初に訪れたのは毛越寺。

園に入りまず左手に見えるのが宝物館。毛越寺の歴史や実際に使われていた道具などが展示されている。細かな紹介まで書いてあるので、ここを訪れてから園内を回るのをおすすめする。(今回自分は園内を回ってから宝物館を見たので…)
まっすぐ進むと目に飛び込んでくるのが大泉が池という大きな池。この日は風が吹いていなかったので湖面が波立っておらず、山や雲の輪郭がくっきりと反射していて、まさしく浄土庭園のようだった。

850年(嘉祥3年)、慈覚大師円仁によって建てられ、国の特別史跡と特別名勝の2つの指定を受けているのがこの毛越寺。この地を制していた奥州藤原氏の滅亡後、度重なる火災などによりすべての建物が焼失してしまったが、土が盛り上がっているところや恐らく基礎であろう石が積み重なっていたりと遺構はそのまま残っていている。

 そして一番驚いたのはこの遣水(下の写真)。

山から運ばれる水を大泉が池に注ぐ、一見ごく普通の水路のように見えるが、実はこの水路はずっとここにあったわけではない。正確に言うと、この遣水は先に書いた度重なる火災などにより焼失のときに埋もれてしまったのだ。しかし40年前の1988年、庭園の発掘調査中にこの遣水が当時のまま発掘された、現存しているものがほとんど残っていない毛越寺で唯一当時から残っているとても珍しいものだ。現在は、毎年5月下旬に”曲水(ごくすい)の宴”という奈良・平安時代に流行り、当時もこの場所で行われていた歌遊びの舞台にもなっている。
 春だと桜が咲いてたり秋だと紅葉が綺麗らしいので、春夏秋冬どの季節に来てもおすすめな場所だった。

PM 0:30
 毛越寺の観光も終わり、途中平泉文化遺産センターに寄り道をしてお昼ごはんを食べに向かう。

 お昼ごはんの場所は、中尊寺から程近いところにある”きになるお休み処 夢乃風”。注文したのは”藤原三代お餅膳”。ずんだや黒ごまなどの餡がかかったお餅が6種類ものった、この地を制していた藤原三代にちなんだお餅膳。雑煮などしょっぱい系もあり飽きも来ず、お餅ということもありお腹に溜まるのでお昼にはぴったりだった。

藤原三代お餅膳(1200円)
1段目:右からずんだ、ぜんざい、くるみ
2段目:右から黒ごま、漬け物のみぞれ(口直し)、生姜
小皿に漬け物とお椀に雑煮が入っている

PM 1:30
 お腹も満たされたのでいよいよ本日のメイン、中尊寺金色堂ヘと向かう。

参道入口

中尊寺ヘの参拝は急な上り坂から始まる。実はこの中尊寺、境内の一番奥まで高低差が約52mもあり、参拝が軽いハイキングコースのようだった。ただ、始めは急だがそこを越えれば、あとは緩やかな上り坂が続くのでめちゃくちゃ大変という感じではないのでご安心を。

また、参道にはお土産屋や甘味処など休憩スポットもあるので、途中休憩しながら行くも良し、金色堂まで参拝したご褒美に行くも良しだ。(自分も参拝後に立ち寄った)

クリームぜんざい

 さすがは中尊寺、世界遺産に登録されているだけあって、道中に見られる建造物はどれも国の重要文化財に指定されていて、どれも迫力がある。特に境内の一番奥にある能舞台は、周りが木に覆われている中のぽっかり空いた空間に建てられていて、陽の光が射している姿がとても美しかった。

能舞台
現在も藤原まつりなどの能の舞台として使われている

そして本番の金色堂ヘ。

館内は撮影禁止のため実物をお伝えすることはできないが、壁面はもちろん、柱や屋根など全面に金が装飾され、須弥壇という本尊を祀る台座には阿弥陀如来像などの菩薩像が九体祀られているほか、藤原三代のご遺体などが納められていて、それは圧巻だった。松尾芭蕉の句に『五月雨を 降り残してや 光堂』という句があるが、雨露滴る森の中で見た光輝く金色堂は、言葉では表せないほど美しかったことだろう。

 実はこの金色堂も今から55年前に大規模な解体修理(昭和の大修理)が行われたのだが、大修理というだけあってかなり大掛かりなものだった。剥げてしまった漆や金箔の貼り直しはもちろんだが、一番驚いたのは螺鈿という貝殻で作られた装飾品の修繕。柱などに貼られているものをすべて剥がし、そこに転写シートをあて型を取り、欠けている部分などを修理するという何とも大掛かり修理だ。詳しい内容は金色堂の近くにある旧覆堂(ちなみにこの建物も重要文化財に指定されている!)で修理の様子を撮ったビデオが流れているのでぜひそちらで。
また、近くには宮沢賢治の詩碑もあるのでそちらも!

金色堂の近くにある宮沢賢治の詩碑
金色堂までの道のり
日陰で風も吹いていて涼しい
参道からの景色

PM 4:00
 中尊寺の観光も終わったので、寄り道しながら平泉駅まで戻る。

駅までの道のりに”高舘義経堂”という源義経最期の地と言われている場所に行こうと目の前まで行ったが拝観時間を過ぎていて、入り口を拝むだけになってしまった…

高舘義経堂
またしてもリベンジする目的が増えた

 続けて訪れたのは”無量光院跡”。奥州藤原氏の三代 秀衡公が平等院鳳凰堂を模して作られた無量光院、その跡地。自分が行ったときには湖に水が張っていたが、普段は水が張っていないらしく、とてもタイミングの良い時期に見ることができた。

雲も相まって良い景色
(ビニールシートかかってるけど…)

PM 7:00
 盛岡駅に帰ってきた 。そしてそのままの足で夜ご飯ヘ。夜ご飯の場所は駅からすぐのところにある”いわての居酒屋 うま舎”。岩手県産の食材を使った料理と美味しいお酒を堪能した。

ジンギスカン(左上)とお刺身(右上)
”盛岡美人”という日本酒
めちゃくちゃ美味しかった
そして〆のひっつみ汁

そして、食べ終わったあとは夜の盛岡の街を散歩した

夜の北上川
も盛岡城跡からの盛岡の夜景
(ほぼ見えないけど)

3日目に続く


おまけ
今回毛越寺と中尊寺で集めた御朱印たち


旅の一言メモ

盛岡→平泉の移動
一言メモ:suicaでの乗り通しはできないのできっぷを買うように

毛越寺
一言メモ:拝観料 大人700円

平泉文化遺産センター
一言メモ:入館料 無料

中尊寺
一言メモ:拝観料 大人800円(金色堂の入館料込み)



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