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これからも、お笑いみて笑うよ

私は根本的に、「仕事=お金」じゃない、と思っているところがあって。私は表に出て人を感動させたり笑わせたりする仕事をしたことはないから、完全に推測だけれど、歌手とかアーティストとか役者さんとかお笑い芸人さんとかの仕事をしている方達って、どうにも「お金が欲しくて」その仕事をやっているようには見えない。もっと簡単にお金を稼ぐ方法なんてあるはずだし、そんなに気楽な商売ではないと思うから。それに、人前で何かを表現するって、並大抵の覚悟じゃできないことのような気がするし。ほんと、やったことないから、全部憶測になっちゃうんだけど。

そうやって考えたときに、今こういう状況の時に「お笑いをみて、笑えない」ってなって欲しくないなぁと思ってしまう。会社や業界の問題はずっとあったはずで、でもそれらを関係なしに、これまでもズーーーっとやってきたと思う。芸人さんたちは。もちろん会社に対する文句なんていくらでもあっただろうけど、給料が安いことすらネタにしてこれまで笑わかせてくれていたし、会社がブラックだとかパワハラだとかそんなのを、テレビの画面や劇場から感じ取ったことはなくて、それって表に立っている人のものすごいこだわりがあったんだから成り立っているんだと思う。

エンターテインメントの裏には会社もあるしその集合体である業界というものもあるのは事実だけど、エンターテインメントの表には、演者さんしかいない。私たちには、演者さんしか見えない。そこに、エンタメの良さってあるんじゃないかなぁってずっと思ってる。どんなに裏でボロクソ言われている人でも、「つまらん」「下手くそ」って言われている人でも、ステージに立ってお客さんが喜んだら、スターになれる。ステージに立った人は、嬉しくなる。ステージの上で、それ以外の感情の交換って、なくて。

私はサラリーマン?ビジネスウーマン?しかやったことないからより一層そう思うけど、個人のパフォーマンスだけで人を喜ばせたりするチャンスって、まずない。組織ありきだし、どんなプロジェクトも何人かでやって、上司がいて部下がいて、決定権者は上司で。その人に好かれるものを作ってなんとか通したり、自分が作ったものや考えたりすることがお蔵入りになるとか、そんなのいくらでもあって。

一人の人間が、舞台の上に立って、何かをする。それで人が喜ぶ。そんな直接的な感情の交換や、その場で認め合うことができるって、本当に素敵なことだと思う。めっちゃ素敵な場所。

私はジャニーズが好きで、ジャニーさんが亡くなった時にも記事を書いたけど、ジャニーさんの裏側みたいなものがあるらしいということももちろん知ってて書いている。でも、表に出て歌ったり踊ったりしている人には罪はない。だから、私の目に映るパフォーマンスを好きになったのなら、会社がどこであれ、好きになるし応援する。それは絶対、揺るがない。

もちろん、それで好きになって払ったお金がゲスい会社や経営者に流れてるんだぞとか、そういう考え方もあるんだろうけれど、それでも、ステージに立つ人を見て、そのパフォーマンスに感動したり喜んだりするっていう「私と演者さん」という関係には、影響しないものであってほしいと思う。

だから、私は会社や業界の問題と、そこに所属する人たちのパフォーマンスは絶対に頭の中で混ぜこぜにしたくない。全く別の問題として、考えたい。会社や業界の問題は、それはそれで、別の頭で考えて、しっかり意見も持ってる。甘んじて受け入れるんでもなんでもなくて、別のものとして、考えたい。

AKSもジャニーズも吉本興業もいっぱい問題あると思うけど、私はこれからもAKBとかNMBとかのプロモーションビデオ見て可愛いなぁって思うし、ジャニーズJr.の活動も応援するしライブも行くし、今だって霜降り明星のオールナイトニッポンを聞いたり、HDDに残ってたアメトーーク!を観てめっちゃ笑ってる。めっちゃ面白いから。

表に立つ人の頑張りだけは、全てを忘れて真正面から受け止めて、全力で楽しみたいです。

Sae

「誰しもが生きやすい社会」をテーマに、論文を書きたいと思っています。いただいたサポートは、論文を書くための書籍購入費及び学費に使います:)必ず社会に還元します。