見出し画像

居場所がふたつあって、救われた話。

今日は2月1日。
毎年この日になると、中学受験生の気持ちになって少しそわそわし、どうか交通機関が乱れませんようにと祈り、そして当時の自分に思いを馳せます。

私は今29歳で、中学受験はもう15年以上前のことになるので、今の中学受験を取り巻く環境は詳しく知りません。きっと、当時より私立中学を目指す小学生・親御さんが増え、激しい受験戦争が起きてるんじゃないかな、と想像します。

中学受験について「しんどいもの」「大変なもの」というイメージを持っている方にとっては意外だと思いますが、当時の私にとって中学受験は、苦しいものではなく、むしろ苦しい日々を忘れさせてくれるものであり、毎日のように通う「塾」は、紛れもなく、居場所、でした。小学校で、いわゆるいじめにあっていたからです。

幼いころから転勤族で、2年に1度は転居・転校をする日々を送っていたので、新しい環境に馴染むことは自然と身についていきました。転校する先々で、かるーいいじめのようなものや、疎外感を感じることは山ほどありましたが、本格的ないじめにあい始めたのは小学5年生のころでした。

当時は携帯電話も持っておらず、もちろんLINEやSNSもやっていなかったので、いわゆる、文房具や教科書を盗まれたり、ときどき呼び出されて暴力を振るわれるような、とても古典的な(?)いじめでした。当時は毎日がつらく苦しかったですが、今となっては笑い話なので、本当に時間というのはすごいものです。笑

いじめには、原因なんてないと思います。いじめられた人にも原因がある、という意見をたまに聞きますが、そんなものはない、というのが私の意見です。敢えて当時を振り返って思うのは、転校生であるということと、クラスで唯一の中学受験生であったことによる私の「アウトサイダー」感が、子供たちをそうさせたのだと思います。深い理由やきっかけなんて、きっとない。ただの、そういう感じの、空気。

そんな昼間を過ごしていた私にとっての居場所は、間違いなく「塾」でした。電車で15分ほどかかる街にある塾に通っていたので、その塾には同じ小学校に通う生徒は1人もおらず、なーんにも気にせず、心から安心して過ごすことができました。塾の先生も、皆に等しく、優しかった。友達を無理して作る必要もないし、学力で頻繁にクラス分けがあるので、クラスのメンバーが固定されることもない。勉強はもともと好きでしたが、もっと好きになることができたのは、「塾」という場所の居心地がよかったことと、心から行きたいと思う志望校が出来たこと、そして、その志望校に合格できれば、地元の中学校に通わなくて済むという未来への希望でした。ものすごくネガティブな動機に聞こえるかもしれませんが、それはものすっごくでかい希望だったのです。

結局、いじめられていることを隠し通すことはできず(物が失くなっていくので、当然親は気付きます)、一定の不登校期間を過ごした後、電車で1駅のところにある、隣町の小学校に転校しました。普通、公立学校は学区によって学校を決められてしまうので、異例だったのかもしれません。親が一生懸命戦ってくれました。

公立なのにランドセルを背負いながら電車で小学校に通った1年間、そして、同じく電車で塾に通った2年間は間違いなく私を強くし、大きく成長させてくれました。(あまり重要でないので詳しくは書きませんが、最終的に大好きな志望校に合格することができ、大切な中高6年間を過ごすことができました)

何が言いたいかというと、学校以外の居場所があって本当によかったということです。そして、居たくない場所があるなら、率先して逃げればいいと思うということ。世界は一つではないということを、声を大にして言いたい。

自分の意思を言葉にして伝えることのできない幼児に対する虐待はきっと別問題ですが、中学生や高校生のいじめによる暴行事件・自殺などのニュースを聞くと、胸が痛くなってたまりません。もうひとつの居場所を見つけることはできなかったのかなぁ、と。

インターネットもスマホも手に入るこの時代だからこそ、新しいいじめの種類も増えただろうけど、それと同じくらい、新しい居場所も増えたように思っていたのに、、、と。

誰にだってあたたかい居場所があり、受けるべき愛がある。それは努力したものだけが得られるようなものではない。大人も子供も、性別も、職業も、何も関係なく、誰しもがそうであると思います。

そんなあたたかい社会を作るのが、私の夢であり目標でもあります:)

2回目の投稿なのに、長くなっちゃった。。。笑
最後まで読んでいただきありがとうございました。
次回はポップなものをお届けする予定です('ω')ノ笑

Sae


「誰しもが生きやすい社会」をテーマに、論文を書きたいと思っています。いただいたサポートは、論文を書くための書籍購入費及び学費に使います:)必ず社会に還元します。