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自分の顔に、飽きたくない

自分をアップデートすることって、とても気持ちいいことだなぁと最近よく思う。

いつも行くお店。毎日食べるもの。お気に入りの洋服。毎日するメイク。
どれもこれも、自分のこだわりがあったり、好きなものであればそれで良いと思っていた。けれど最近は、それを少しだけ変えてみるのが好きだ。

先日、コスメに詳しい友人から、誕生日プレゼントにと、可愛らしいフェイスパウダーを貰った。私の肌の色にぴったりの、みるだけでもときめくような、美しいハイライトだった。

鏡の前に座り、ドキドキしながら、鼻筋にすっとブラシを通す。
跳ねた。なんかちょっと、心の中が跳ねた。顔が、ぱぁっと明るくなった感じがした。鏡に近付いて見てみると、粒子の細かいラメが、さりげなく輝いていた。可愛い。嬉しかった。わかりやすく、ご機嫌になった。

「コスメが好きだ」と言いながら、ずっと同じメイクをし続けていることに気がついた。スキンケアも、そう。どこに行くにも、どんな時にも、おんなじようなメイク。好きなのに、惰性で過ごしていた。

私の顔は一つだけれど、何通りにもできる。少しずつ、変えることができる。そんな簡単なことに、やっと本当の意味で、気がついた。しかもそれは、顔だけの話でもない。身体だって、考え方だってそうだ。

昔「こんなんじゃボリュームが足りない」と思って眠らせていたマスカラをもう一度使ってみたら、今の自分の顔にぴったりだった。バサバサまつげじゃない顔も、悪くない。
「今使っているやつ、お気に入りだし」と思いながら、受け取るだけで使っていなかった美容液の試供品を使ってみたら、肌の調子が良くなった。
掘り起こせばたくさんの種類のリップがあるのだから、毎日同じものばかり付けるのはやめる。

食わず嫌いせず、「これでいいや」と思わず、ささやかでいいから、変えてみる。そんなことが、とても楽しい。頑なで、身動きの取れない自分が、少しずつ変わっていく感じがした。

見た目至上主義、なんて、どうだっていいと思う。見た目を気にして、見た目を大事にして、何が悪いのだ。
自分を楽しむことが一番大事。いつだって、自分に飽きたくない。

平成元年生まれの私は、今年30歳になった。友人たちも皆、続々と30歳を迎えている。新しい節目を迎える大切な友人たちに、今年はコスメをプレゼントしようと思っている。

リップクリームや、ボディクリームとかじゃない。色味のある、シャドウや口紅を。皆が自分じゃ絶対選ばないようなやつを、敢えて。誠に勝手ながら、選んじゃおうと思う。

鏡の前で「自分、こんな顔があるんだ」と思えるのは、とても楽しい。
それが、「新しい自分との出会い」になることもある。

まだまだ自分って、決まったもんじゃない。いくらでも、変われるんだ。
揺れ動く心に、そう思える気持ちをプレゼントできたなら、それが一番幸せかもしれない。

Sae

「誰しもが生きやすい社会」をテーマに、論文を書きたいと思っています。いただいたサポートは、論文を書くための書籍購入費及び学費に使います:)必ず社会に還元します。