【2000文字小説】セクハラ笑えなくてお金稼げない、そういう自分が本当に嫌い

生きづらい人たちが生きづらい日常を延々生きる風景を切り取る短編小説。年収があと50万増えたら胸張って生きていける気がするとみんなが思っていて、でも自分がそんな風になる未来も見えないし、きょうのご飯と今月の家賃が今一番の関心事。

 街田さんは私のことを嫌いだ。私が同期の樺澤さんみたいに上手に街田さんの苦労話を聞くことができないから。先月の飲み会のときからだ。街田さんが自分のなみなみならぬ靴への愛情を語っているとき彼氏からLINEがきたのでつい返信してしまった。街田さんは私のスマホをパッと取り上げて「飲み会ですよ今あ、」と言った。「楽しくないんですかあ、」。楽しくないです、この店お酒おいしくないです、ご飯も美味しくないです。そういう言葉を飲み込んで、「すみません彼氏からLINEきて、」と返す。まあ3000円の飲み放題だから味もそれなりって分かってる。

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【2000文字小説】セクハラ笑えなくてお金稼げない、そういう自分が本当に嫌い

森田さえ 育児と小説

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生きづらさの2000文字小説

生きづらい人たちの生活を書いてる2000文字小説です。介護とか、仕事のこととか、結婚しないの? って親から言われるとか、お金が稼げないとか、そういう感じです。
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