#マーケティングでたぶん役立つ社会学 「無敵の人」と名付ける意味とラベリング理論

マーケティングでたぶん役立つ社会学第二弾、「ラベリング理論」をご紹介いたします。

ラベリング理論とは、例えば「B型っぽいことを強いられている人」

そもそもラベリング理論とは何か?
例えば血液型について、よく下記のような会話をしていると思います。

人は、さも血液型により性格が決まってしまうようにいいますよね。
しかし、ラベリング理論は、sagakoが生まれたときからB型っぽい人間ではないと説明します。

この場合だと、

周囲から「B型の人」というレッテルをつけられ、「B型っぽい」人間であることを指摘され強調され、sagakoがあたかもB型っぽい人間であると認識してしまい、自分から言動をB型っぽいものに矯正していってしまったから。

そう、B型はB型っぽいことを強いられている。

B型はぱっとみ、生まれ持った形質によってB型っぽく仕上がるようにみえますが、そうではなく、
外部から「B型は他の人と違う」「変わっている」という逸脱の線引をするがゆえに、B型っぽい人というくくりが生まれているのです。

これを、ラベリング理論といいます。

まあ、誰もB型っぽい人なんて誰もいわなければ、B型っぽい性格なんていう区切りは生まれないのです。

ははぁ~なんかわかるようなわからないような。

《細か~い補足 ※読まなくてよし》
この理論を一番有名にしたのはベッカー先生(現在90歳)です。彼が書いた「アウトサイダーズ」で大反響を起こし、犯罪心理学、心理学、ジェンダー論などで展開されました。(ついでにめっちゃたたかれました)

ベッカー先生はこんな感じで言いました
「社会集団は、これを犯せば逸脱となるようなルールを作り、それを一部の連中にあてはめ、アウトサイダー(逸脱者)のラベルを貼ることによって、逸脱を生みだすのである」
※英文を完全に読解できないのと、難しい理論なのでざっくり説明します。実際はもっと繊細な言い方で、奥深いです。

ラベリング理論はマーケティングにめっちゃ関係している

さて、これがマーケティングにおいてどのように関わっているのかという問題ですが、くそ関わっております。
というか、何かを発信する人すべてに関わり、私達の思考回路にも大きく影響を与えています。

一例をいうと、たとえば、

・女性らしい人
・男らしい人
・日本人らしい
・ゆとり世代
・意識が高い人
・不良

これらは決して生まれたときからあった、内側から存在した特徴ではなく、誰かが「普通とは違う」という線引きつけたがゆえに生まれたレッテルです。

そして、そのレッテルに合わせて問題提起が行われ、購買行動をうながしています。

例えば、(男なのに)男らしくない人、というレッテルです。これを広告に転用するとどのように使えるでしょうか。

ガリガリの貧弱もやしは、男らしくない。逸脱したことである。悪いことである。故に、男らしい色の服をきて、男らしい歩き方をして、男らしさを上げる香水を買って、男らしいかっこよさで彼女をゲットしよう。

こんな広告世の中にいくらでもありますよね。広告を扱う人間も、そしてまたメディアも常日頃からこのラベリング理論の作用を起こし、自分もまたその影響をうけているのです。


最近現れた、新名称「無敵の人」は、ラベリング理論の効果を起こす??

最近の話題だと「無敵の人」が一番話題なのではないでしょうか。Hagexさんがいわゆる無敵の人に殺されてしまった事件で、ネットでは話題になっています。

この無敵の人という言葉について説明するには、ひろゆきさんのブログの説明がいちばん分かりやすいと思います。

一昔前までは、社会的信用の無い人の発言力は居酒屋で騒いだり、雑誌に投稿したりするぐらいしかなかったので、社会的影響力が少なかったのですね。
でも、現在はインターネットを使った犯行予告をすることで、警察官を特定の場所に動員したり、飛行機を遅らせたり、警備員を走らせたりするぐらいの発言力が手に入ってしまっているわけです。
彼らは、それなりの社会的影響力を行使できる状態にあるのですね。
でも、欲望のままに野蛮な行動をする彼らを制限する手段を社会は持っていなかったりするわけです。
ちなみに個人的に、こういう人を「無敵の人」と呼んでいたりします。

新しく発明された無敵の人という言葉は、今まさに注目され、たくさんの人が話題にし、その線引を明確にしている最中です。

おそらくですが、これから更にこの言葉の認知が高まるにつれ、

・無敵の人を危険だと問題にし、社会から弾こうとする人間
・自分は「無敵の人」なんだ、なんでもできるんだ。と自覚して無敵の人らしい行動をする人間

が、現れます。

つまりは、名前をつけるということは、課題発見し、改善に向かう方法を探し始める方向と、逆にふやすことにもつながりうるのです。


名付けるのは悪いことなのか?いや、悪いことばかりではない。

なら名付けなければいいのか。名付けることは悪いことなのでしょうか。

その疑問に私は否定します。

なぜなら、問題に対して名付けなければ私達人間は、問題として認識できません。言語学にも通ずるところなのですが、人間の頭は、ものに名前をつけないと複雑な思考ができないのです。

例えば誰かが「ワークライフバランス」を唱え、私生活を大切にする風潮が生まれました。働き方改革が生まれたのも、この風潮の流れの一つです。そしていまや発展し、「ワークライフハーモニー」という生き方が提唱されました。

名前が、課題を明確化し、注意を喚起し、細分化し、課題を解決することを可能にするのです。

わたしがここで述べたいのは、よいか悪いかの二元論ではありません。
言葉を扱うときには常に自覚的でなくてはならないという訓戒だけです。

ネットとブログで自然と広がった名称である無敵の人という、言葉。ならお金をかけた広告、出版物ならばどうでしょうか。もっと簡単にこの現象を起こすことが可能、とは考えられませんか?

中年男性の体臭を、加齢臭と呼んで、匂いの消えるネクタイの購入をうながしたり。
結婚するべく動いている人を婚活と呼んで、今のうちから婚活すれば楽勝だよと促してみたり。

この名前をつけたが故に、問題に取り上げられることは、何も特別なことではなく日常的に行われることなのです。

ただひとつ違う事は、技術の革新により、この名前をつけるという事が誰でもできるようになったという事でしょうか。

マーケターは無敵の人に関する現象を単なるニュースとしてみるのではなく、己もまた主体者になりうるものとして、是非注意深くみていってください。


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sagako

ノウハウを全く話さない広告運用者ブログ

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