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初回の商品登録したので、まとめておきます。(赤穂ギャベ)

先日、軽くご紹介した綿糸でつくる手織りの椅子敷き「赤穂ギャベ」は、数年前に赤穂緞通の織り手さんが、今の暮らしに合うような敷物を作れないかと模索され、赤穂緞通の枠組みに含めることはできないけれど、同じ道具や技術を使った商品として開発されました。

この夏、ちらっとテストケースとして阪急うめだ本店で行われた「民芸と暮らす」に出品したところ、数多くの民芸品に囲まれながらも概ね良い評価をいただきました。(おそらく赤子を愛でるバイアスがかかっていたんじゃなかろうか♪)

2019年10月10日から16日まで、赤穂市御崎にある工房 毯なかにて、「赤穂ギャベおひろめ工房展」を開催しています。ようやく赤穂市や赤穂緞通に関わる先輩方にもご案内することができたといったところです。

赤穂緞通とは
綿糸を機(水平)を使って手織りでつくる敷物です。糊を利かせた経糸に対して、糸の束を結びつけて(ハセと呼ばれる作業)織り上げる技法の分類ですが、その結び付けた糸の束をハサミで摘んでいき、ラグやカーペットよりもキリッと図柄が際立っているのが特徴となります。(Google Cultural Institute:赤穂緞通

赤穂緞通と比べると赤穂ギャベはハセ糸の太さと長さの加減で、ふわっとした印象を残しています。


僕の役割としては、いろいろあるんですが...

僕は赤穂ギャベに参加されている複数の織り手によって作られた商品を、熟練度の高いメンバーと共に検品を行い、商品としての合否判定を行っています。今回は工房展に向けて10枚ほどの商品を集めたんですが、織り手の癖だけでなく、使っている機の違いもあって、俗にいうトレーサビリティー管理をいっていく。

ちらっと、そんな商品を紹介しておきます。基本的には受注生産となりますが、数週間から1ヶ月の納期をいただいており、図案と織り手の状況によっては制作期間がまちまちとなっています。(ゆるーい♪)


菊十字(緑、茶、生成り)

赤穂緞通でもモダンな柄で人気の高い柄のひとつに「菊十字(きくじゅうじ)」があります。その文様から特徴的な要素を抜き出し椅子敷きとして落とし込んでいます。菊文は「重陽の節句」では吉祥文様して長寿を願う意味合いもありますね。

「菊十字」赤穂緞通:
http://akodantsu.com/?mode=srh&keyword=%B5%C6%BD%BD%BB%FA


無地(縹、浅葱)

天野紺屋さんにて藍染された糸を用いており、光の角度によっては、まるで瀬戸内の穏やかな海面のように藍の色がさまざまな表情を作り出しています。縹(はなだ)としているのは、藍色の分類を作った中で、藍よりも少し明るい色合いとしています。浅葱(あさぎ)は、さらに明るい色合いです。


松波(藍、生成り)

伝統柄の一つ松波文様、その文様から特徴的な要素を抜き出し椅子敷きとして落とし込みました。濃紺は同じく天野紺屋さんにて藍染された糸を用いて、生成りの色はヨモギ(ミョウバン焙煎)で草木染めを行っております。


冒頭の写真は赤穂御崎のきらきら坂にある「海と坂と」というカフェの店主による撮影です。センスが良くてあざっす!


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僕のnoteは自分自身の備忘録としての側面が強いですが、もしも誰かの役にたって、そのアクションの一つとしてサポートがあるなら、ただただ感謝です。