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「『バイオマス資源の農業利用』現状と課題」の研究と政策提言活動、クラウドファンディングでやってみるか

肥料や飼料の高騰が続いています。

日本だけのことではないようです。昨年11月にアメリカで環境再生型農業に5千億ドル(1ドル=130円で計算して6兆5千億円)と言う巨額予算案が提出されるかと言う記事には、「スカイハイ・ファテライザー・コスト(天井知らずの肥料代)」と言う表現が出ていて、

英語でも「スカイハイ」って言うんだって、思わず吹きました。

こうした中で、化学肥料を緑肥(土に鋤き込むために育てる植物)やバイオマス(堆肥や下水汚泥など)で置き換えられないかと言う発想が出ています。

アメリカの巨額予算についての記事にも緑肥の話は出ていました。

ただ、誤解があると思うのですが、農産物を育てて収穫すると言うことは、その農場の土から収穫された農産物の分だけ「養分」が持ち去られています。

何らかの形で養分を補わないと、毎年、同等の収穫量水準を維持していくことは難しいと思われます。

江戸時代は、山で下草刈りなどをして、刈った草を堆肥にして土に戻していました。

「緑肥」を活用していたと言えますが、「江戸・明治百姓たちの山争い裁判(渡辺尚志)」によると、山野で刈った下草で必要な養分を補おうとすれば、田畑の十倍ぐらいの面積が必要だったとのことです。

畑で緑肥を育てて鋤き込む場合、外部からの養分の補給はありません。(肥料を与えて緑肥を育てる事もできますが、それでは緑肥が農産物に与える肥料の代わりになっているとは言えません。)

緑肥を土に鋤き込めば、有機物が分解されて、良い土づくりには役立つと思いますが、「肥料の代わり」にはならないと思います。

「肥料の代わり」に養分補給に使えるバイオマス資源としては、牛ふんなどの畜産廃棄物、下水汚泥、生ゴミ、食品工業の廃棄物などが挙げられるでしょう。

ただし、「未熟」なままの有機物を土に戻すと病原菌が増殖して、農産物の生育を妨げる事があります。

また、長期に渡って、大量の牛ふんを施した場合、窒素過多になることがあるようです。

このため、牛ふん堆肥の施用は1反(1000平米)あたり2-3トン程度を上限とする目安を設けている地域もあります。

同じ畜産廃棄物でも牛ふん、豚ふん、鶏ふんでは、窒素・リン・カリなどの含量が違います。

下水汚泥や生ゴミ堆肥、食品工業廃棄物の養分含量も様々です。

バイオマスの場合、化学肥料のように「すぐに」植物に吸収されるわけではなく、通常は、土の中で有機態窒素が硝酸イオンやアンモニウムイオンに変わってから吸収されます。

このため、化学肥料と「同じ」養分量を与えても「効き方」は異なります。

他方、需給バランスの問題もあります。例えば、牛ふんは、80-90%程度、堆肥化されているが、実際にはかなりダブついていると見られます。

このダブつき分を化学肥料の代わりに使うのは、どの程度、現実的なのかも検討する必要があるでしょう。

ついでに言うと、飼料代の高騰は、畜産農家にとっても重大な問題です。経営が維持できなければ、バイオマスの発生源そのものがなくなるので、化学肥料の代わりに使うと言う構想そのものが成り立たなくなる可能性があります。

近代以前の社会では、現代のように、お金を出せば「肥料」が買えると言うこと自体が、今より少なかったので、バイオマスは貴重な養分源となっていたようです。

例えば、近郊から江戸に舟で野菜を売りにきた農家が、帰りに便所で汲み取りをして、下肥として持ってかえると言った例もあります。

現代社会は、こうした「循環」の機能が衰えていると考える事ができるでしょう。

ですから、肥料代高騰の件がなくても、「循環型社会」づくりのためにバイオマス利用の現状と課題について考える必要はあると思われます。

そこで、現実にどのような形で「バイオマス」が発生し、どのような形で使われているのか(使われていないのか)、活用にあたってはどのような課題があるのか、行政の施策として何が必要なのか等など、

現場を回って、調査する活動をしたいと思うようになりました。

ただ、活動の費用と時間をどうするか?、

アレコレ考えているうちに、「時間」はともかくとして、「費用」の方はクラウドファンディングを呼びかける方法があるなと思いました。

これから、「『バイオマス資源の農業利用』の現状と課題」についての研究と政策提言活動について、内容を煮詰め、クラウドファンディングを呼びかける事にも挑戦していきたいと思います。

検討段階、そして、正式に呼びかける時には、改めて報告や提案をしていこうと思います。

皆様、よろしくお願い致します。

2週間予報は、7/18から10日間、雨が降るとしています。その間、気温は「平年並み」になるようです。7月中旬、最高気温39℃になる日もあるとの予想もあります。

ただ、平年値より10℃近く高い状態が維持され、8月には40℃超えとか日によって45℃、50℃になると言う事ではないようです。

今が暑さのピークかもしれません。

さしあたって、土が乾ききって、里イモが萎れると言う心配はしなくていいかなと安心しています。

五枚目の数字づくり、本日のお題は、「2」、「6」、「9」、「2」を使って、「3」を造るです。

頭の中で考えていないで、実際にポーカーチップを積んだり、並べたりしてやってみましょう。

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