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旧約聖書に「食物を反芻している牛にクビキをかけてはならない」と言う規定が出てきます。

このクビキと言うのは、牛に「犂」を曳かせて土を耕す場合、犂を牛に装着する道具の事です。

つまり、エサを食べた後、反芻しながら、消化をしている牛に土を耕させるな、食休みをちゃんと取らせろと言う規定です。

さて、日本でも過去には牛や馬に「犂」を曳かせて田畑を耕していました。この「犂」を「人間用」に改良したものが見沼菜園クラブにはあります。

非常に便利で比較的少ない力で土を耕すことが出来ます。

ただ、見沼菜園クラブの場合、もともと「田地」=田んぼだった場所で、30cmぐらい下に「硬盤」があります。

硬盤は水田として使用するには、水を貯めるのに都合が良いのですが、野菜を育てる場合、水はけが悪くなり、青枯れ病の原因の菌が滞留したり、地下の土が硬いためジャガイモが太りにくいなどの弊害があります。

そこで田地を野菜畑として使うためには、「硬盤破砕」と言って30cm以上の深さまで掘り起こして、硬盤を壊すことが重要になってきます。

ところが、この「硬盤破砕」を例えばスコップでやろうとすると、広い畑全体を掘り起こすのが大変な手間になります。

平鍬(普通のクワ)の場合、スコップより楽ですが、やっぱり手間がかかります。

3-4本の「爪」を持つ備中鍬を使うと平鍬より楽ですが、それでもかなりの手間です。

そこで「犂」の先を「備中鍬」みたいにすれば、楽に土が掘り起こせるんじゃないかと思いました。

ところが、そう簡単ではないようです。

「民具」と言って、過去に人々が使っていた道具についての情報を調べているうちに、「犂」は田んぼの硬盤を破砕しないように、五寸(約15cm)とか七寸(約20cm)と呼ばれたものが使われていたのだそうです。

この「五寸」とか「七寸」とかと言うのは、その犂で耕す深さの事です。

つまり、30cm下にある「硬盤」を破壊してしまうと田んぼに水を溜めにくくなるので、その硬盤を破砕しないように、15cm~20cmぐらいの深さで土を耕せるように、日本の「犂」は作られてきたのだそうです。

もっと深く、硬盤に達するまで耕すのは、「盤を壊す」と言って嫌われたのだそうです。

見沼菜園クラブの「人間用」の犂も20cmぐらいまでの深さを耕すのは「楽」にできますが、それ以上、深く耕すのには向いていません。

盤を壊さないように造られてきた従来の日本の「犂」の先に「爪」を取り付けたからと言って、深く耕せるものではないようです。

しかし、硬盤破砕作業を楽にする道具があれば便利です。

そもそも、犂の設計と言うのはどういう風になされてきたのか?、どういう風にすべきなのか?、知りたいと思って、「犂 力学」みたいなキーワードを入れてググってみたのですが、思わしい情報が出てきませんでした。

しょうがないので、自分で考えてみることにしました。

まず、単純な「テコの原理」の復習です。

土に「踏み犂」のような長い柄の先に「刃」、「爪」がついている道具を差し込んで、柄を引くと土を掘り起こすことができます。

この方法は、「テコの原理」を応用していると思われます。

テコの原理は、力点(例えば、「柄」の先)と作用点(重量物がある場所)の他に「支点」を設定すると、力点・支点間の距離(柄の長さ)と支点・作用点の距離の比は、加えた力と動かす力の比に等しい・・・

平たく言えば、支点・作用点間の10倍の長さの「柄」をつければ、10分の1の力で重量物を動かせると言うことです。

土に踏み犂を差し込んで「柄」を引くと、土が「グッと」持ち上がり、掘り起こされるのも、このテコの原理が適用されていると考える事ができます。

では、テコの原理の「単純な方程式」で「犂」を設計できるかと言うと、物事はそう簡単ではないようです。

その点については、また次回以降、解説していきたいと思います。

2週間予報は、つい数日前までは、7月末~8月初、平年値が最高気温31℃-32℃のところ、33℃-35℃、つまり2℃-3℃、たまに4℃ぐらい高めになる程度との見通しが出ていました。

しかし、1昨日あたりから、36℃-38℃と5℃-6℃高めの予想に変わりました。

それでも立秋(8/7頃)前から3℃高程度に抑えられた状態になってくるとのことです。

先日、この超猛暑の中、夏ニンジンの種まきを「強行」しましたが、やはり土が乾いてしまい、うまく発芽してきそうもありません。

立秋前後に再度、やり直した方がよいだろうなと思っています。

五枚目の数字づくり、本日のお題は、「11」、「2」、「11」、「2」を使って、「2」を造るです。

頭の中で考えていないで、実際にポーカーチップを積んだり、並べたりしてやってみましょう。

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