気鋭のベトナム人ファッション・デザイナー「グェン・ツォン・トリ」の正体はいったい誰?
ベトナム語を日本語で表記するのはかなり難しいのだが、ちょっとくらいは勉強してほしいと思ったのが、気鋭のファッション・デザイナー「グェン・ツォン・トリ」が登場したとき。
「グェン・ツォン・トリ」の正体はいったい誰?
日本のファッションメディアの紹介文には原語がアルファベット表記してあって、そこにはなんと
「NGUYEN CONG TRI」の文字が。
「コン・チーだったのか!!!」と唸った。
だが、そこでふと考える。
「TRI」を「トリ」と表記する間違いは、まだ理解できる。これをふつうの日本人に「チー」と発音するのだと伝えるほうが困難かもしれない。
だが、「CONG」はどうやっても「ツォン」にはなるまいが。
これはいったい...
考えを巡らして思い当たったのが、中国語だった。
ベトナム語は中国語と変わらんだろうくらいに考えて、中国語の発音で書いてみたというところだろう。なんという短絡的な発想!
いまどき、日本でもベトナム人など掃いて捨てるほどいるわけだし、調べようと思えばさほど手間のかかることでもあるまい。
第一、このデザイナーの先生を招いてきた者が名前の読み方もわからず、どう転んでもひっくり返っても出てこない迷作を捻りだしたうえで、世の中にばらまくとは何たるお粗末!
これがデザイナーという種族の創造力なのか?
とはいえ、ベトナム語を日本語のカタカナ表記にするのは一筋縄ではいかない。
村上春樹の小説「ノルウェーの森」の映画化で知られるトラン・アン・ユン監督もアルファベット表記すると「TRAN ANH HUNG」で、これはふつう日本人には「チャン・アン・フン」くらいに聞こえるだろう。
ともかくベトナム語は素人には迂闊に手を出せないのでありまする。
トラン・アン・ユン監督くらいなれば、もう手遅れだが、新進気鋭のファッション・デザイナー「グェン・コン・チー」は今からでも遅くないので、きそれなりに訂正してあげてほしいなあ。
習得困難な #ベトナム語 を巧みに操り交渉事を纏める「ベトナムの達人」#サイゴン 在住23年を経て2018年から #ハノイ 住まい。本業は #アパレル #生産#ベトナム の今を呟く。