言ってはいけない冗談だったと私は思う

話題の、安倍総理が発した、「大阪城にエレベーターをつけたのはミス」という発言について書いてみます。

これについては、「冗談なのだから揚げ足取りでしょう」という意見が大半のようですが、身体障がい者の当事者としては、やはり悲しいと思う気持ちが大きいです。
総理大臣という立場の方が、冗談でも言ってはいけない言葉だと思ったのです。冗談でもこのような表現が出てきてしまったということが悲しいのです。
ましてや、東京オリンピック・パラリンピックを控えた、このタイミング、G20という各国の首脳が集まる会場でした。発するにはサムい冗談な気もします……。

せめて、「エレベーターを目立ちすぎるところにつけてしまいました」なら、すべての納得は得られなくても、まだ納得された気がします。障がい者は、イレギュラールートを案内されることに慣れている人も多いと思うので。
なお、大阪城の場合、エレベーターが景観を壊しているということは事実のようです。もう少し大阪城という歴史的建造物に配慮した形でエレベーターの位置を設計してもよかったのではないかな?と思います。

個人的には、そこまでお城の景観や風情、歴史的価値というものにこだわるのであれば、エレベーターをつけない、バリアフリーのルートを作らない選択肢もあると思います。
そうなると私は当然入れませんが、建物の周囲を含めて歴史的価値を残すためにはやむを得ないと思うのです。中学生のときに行った京都・奈良の修学旅行では入れない歴史的建造物も多く、ルート決めが大変でしたが、入れないところは、当時の面影を残すということに重点を置いていると、それはそれで納得したものです。
ただ、障がい者のなかにも、お城やお寺、神社といった歴史的建造物が大好きで、中に入りたい!という方もいらっしゃると思います。学生時代の日本史成績がおおよそアヒルちゃんという時点で、この手のものについて、私の興味がどの程度か、どうかお察しください……(苦笑)
ですので、この意見は本当に個人的で障がい者のなかでも、かなり意見が割れると思います。

ということで、過剰反応といわれようが、今回の総理大臣の発言が気になってしまった私なのでした。

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