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#123 【重要&保存版!】フーガを弾くときに気をつけたいこと4選★中級以上向け?★

こんにちは!さいりえです。

8月もあと2日となりました。今月は暑さや豪雨などあり、過ごしづらさもありましたね。

私自身も前回のnoteでお伝えした通り、体調を長期間崩しておりまして、ようやくこの数日で回復してきたかなというところです。

ですが、8月のレッスンnoteもなんとしても3本目をアップして、しかも”内容の濃いもの” にしよう!というのは決めていました。

ということで、今回のnoteは

フーガを弾くときに気をつけたい大切なこと4選!

です。

フーガは果てしなく奥が深く、ブログや動画でもいろいろな角度、視点から大切なことをお伝えしています。


今回の4つの内容は、実際のレッスンでも大切なポイントとして繰り返し行なっていることで、わたし自身が弾くときも、意識的もしくは無意識レベルで気をつけていることです。

これに限らずですが、レッスンでのほとんどの話は「これに気をつけてね」→「ハイわかりました」「できました」でできるようなレベルの話ではありません。

「聴く」のはどのくらい、どう聴くのか?
「歌う」のは、どんなふうに?
「美しく」「カッコよく」まだまだできる?

どれも、どこまでも深められるようなことで、それが音楽の魅力、深さを感じられることでもあります(生徒さんだけでなく、私自身も変化・成長していきます)。

そんなわけで、4点お伝えしますが、どれもとても奥が深いことですので、

・初めて聞いた!という方も、
・それは知ってた!という方も、

ぜひ今日からの練習にますます取り入れていただければと思います!

今回は譜例に書き込みを入れてみました。IMSLPの楽譜を使用しています。


フーガを弾くときに気をつけたい大切なこと4選!

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まずは本日の4点のポイントを、先にテキストでお伝えします(このうち1点目だけはサンプルとして動画も全体公開します。)。

・声部の弾き分け
・全体の音楽づくり

という、フーガの大切な要素から、それぞれ2点ずつ、あわせて4点のポイントです。

まずは、声部の弾き分けに関すること、2点です。

【声部の弾き分けに関するポイント2点】
①声部が増えるときや主題が出てくるときにも、ほかの声部を聴き続ける

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②片手で2声、3声を歌うとき、”和音”として弾かないで2本の旋律として弾くためには?

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つぎは、全体の音楽づくりに関すること、2点です。

【全体を聴いて構築するときのポイント2点】
③1声ずつの細かな動き中心にならず、全体の地図に沿う音楽づくりをする

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④どの瞬間も”和声的に”聴く&弾く!

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この下でひとつずつ、ざっくりお話していきます。そして

・なぜそれが大切なのか
・実際の演奏の違い
・注意すべき具体的なポイント

などは動画でご説明します。


①「もともとあった声部」を聴き続けること

これは、初心者やフーガが苦手な方がやってしまいやすい失敗例をもとにしています。

フーガと聞くと、「まずは主題を歌う!」「主題を出す!」という意識があるのではないでしょうか?

これは間違いではないですし、とても大切なことではあるのですが、だからといって

・主題を歌う「だけ」
・主題を出す「だけ」

になってしまうと、フーガの意味や魅力がなくなってしまいます。

たとえば曲の冒頭など、

・ある声部(声部A)から「主唱」が歌われる
・数小節後に、別の声部(声部B)がまた主題「答唱」を歌う
・そのとき、声部Aはまた別の旋律を歌う(対旋律=対唱)

というふうに始まりますが、この「対旋律を歌う」ということが徹底できていないケースがあります。

★下の譜例の黄色いマーカーラインを聴いている状態です(3小節目からのアルトを聴けていない)。

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また、曲の途中では、主題でも定まった対旋律でもない、さまざまなモチーフやカデンツがくっきり出てきたり、あるいは即興的にふっと流れてきたりします。

その、どの声部をも聴いて歌う、というのがフーガ演奏の第一歩です。

しかしこれが、「わかっちゃいるけど…」となりやすいのです。

新しい声部に主題が現れても、前の声部を聴き続ける!

ぜひ、もう一度意識してみられてください。

この1点目は、動画を全体公開していますので、会員以外の方もどうぞご覧ください。7分45秒です。

★2〜4点目の動画解説は会員の方限定です。月額会員の方はこれまでのバックナンバー動画も多数ご覧いただけます。ご興味お持ちの方は、まずは無料のおためしマガジンからどうぞ。


②片手で2声以上弾くときに大切なこと

3声以上のフーガでは、片手で2声、ときには3声を同時に弾くことが出てきますよね。

そんなとき、2つ以上の声部の動き(歌)は

・各声部が順番に動いている
・各声部が別の動きをしている

ということもありますが、中には

・各声部が同じ動き、似た動きをしている

ということもあります。

たとえばこういう部分ですね。

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こういう場所って、リズムやタイミングが似ているので、つい、ひとつの手でボ〜ンと同じような出し方をしてしまうことが多いのです。

一見、重音のように音が横に並んでいるとき、タテでポンポンポン・・と和音のように弾いてしまうんですね(上の譜例は、そういう例の中でもかなり寄り添っているほうだとは思いますが)。

でも、本当は違います。

それぞれに、方向性や表情、呼吸、伝えたいことは違います

そのため、違う弾き方をしないといけないのです。

本当にそのように弾こうと思うと、けっこう中級〜上級のお話です。

頭の中で「思う」だけでは足りず、技術的にもそれを実現できる弾き方が必要です。

このあとご紹介する動画では、

・聴き方
・実際の手や指の動きの違い
・練習方法

などを具体的にお話しますので、ぜひご確認ください。

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③全体の地図に沿う音楽づくりをする

①②では、【声部の弾き分け】に関するポイントをお伝えしました。ここからは、【全体の音楽づくり】に関わる内容です。

では次は、全体の音楽づくりについて。

〜全体の音楽を聴く!〜

というお話です。

これは、よく練習する方、よく考えて弾く方でも陥りやすいことなので、気をつけてみていただきたいことです。

フーガは音も多く、要素も多いので、すべての音やモチーフを大事に歌うことは大切です。

ただ、それだけに目がいってしまうと、【全体がどう動いているか】を忘れがちになってしまいます。

★この部分は、全体はなだらかなゼクエンツで下りてきていますし、mollの音色がほしいのですが、細かい動きがけっこうポンポン動いているので、それにとらわれると…という話です。

(もちろん、細かなキャラクター、表情も大切なのですが)

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たとえば

・細かい動きは多いけれど全体は実はおだやかに落ち着いていったり
・ひとつひとつのモチーフは積極的なキャラクターだけど、全体は調和していたり

というのを、どうバランスをとりながら構築していくか?というお話です。

動画では、具体的な一部分をご紹介しながら、失敗例や聴き方、考え方などをご紹介しています。

④どの瞬間も”和声的に”聴く&弾く!

それでは4点目です。

フーガは横に多声部が歌われていく曲ですが、どの瞬間にも"和声"が存在しています。

理想的なのは、全ての瞬間の和声を聴きながら、そのうつりかわりを味わって弾いていくこと。

と言っても、なかなか難しいですよね。

・テーマやフレーズの終わりの音
・小節のはじめの音(和音が解決したり、道しるべになっていたりすることが多い)

から、味わって聴けるようにしてみられてください。

とくに、前の和声から次の和声に入る瞬間。和音がふうっ…と移り変わっていく時間の経過が大切です。

動画では、あえて、動きの多い速くて元気な曲を例にあげています。

そういう曲は、和声の存在を忘れて、活発に弾くということを重視してしまいます。

すると、忙しいし跳躍も多いし弾き分けも大変だし・・ということで、いつの間にか縦の響きが止まっていたり、ポン、と和声を味わわずに次に行ったりしてしまいやすいのです。

速い動きや活発さの中でも、美しい和声の調和を聴く。

快活にテンポに乗って気分よく各声部がしゃべって歌っている中でも、ハーモニーを味わい、それにふさわしい響きが出るようにします。

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これはとても難しいことではありますが、演奏が本当に変わりますので、大切にしていただきたいことです。

動画の中でも、できるだけ皆さまに伝わるように音の違いを表現しています。

私も練習が足りない曲や状態が良くないときは、和声感のない音を出してしまっているときもあります…ので、気をつけていきたいと思います!

2、3、4点目の動画はこちらから!

それでは、1点目のポイント動画は上に載せましたので、残りの3点の動画はこちらです。

大切なポイントなので、ぜひときどき繰り返してご覧になっていただければお役立ていただけるかと思います!

17分の動画です。じっくりご覧ください。

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