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音楽味噌汁論

言いたいこと

歳をとるにつれて人は、シンプルな構成の音楽を好む様になるのかもしれない。
(まるで、歳とった人が「結局味噌汁が一番美味い」って言っちゃうように)



好きなミュージシャンは?って質問、難しいよね。

今回は音楽の話をしようと思います。

僕は、普段から結構いろんな音楽を聴いてる方だと思います。
そして、流行り物はちゃんと好きになるタイプ。

学生時代は盛大にサブカル(≒厨二病)こじらせていたため、ちょっとマイナーめなのばっかり聴いてたんですが
今はその反動もあってか、流行ってるのばっかり聴いてる気がします。

まぁ!今もこじらせてるんですけどね!全然!!一生現役!!!!


Apple musicとは便利なもので、毎年、その1年間で何を聴いてたかをまとめてプレイリストにしてくれるんですが

2020年は、King gnu、Vaundy、藤井風、YOASOBI、yama、ヒゲダン、LiSA、BTS、、、、

それ以外の曲もありますが、流行り物が多いこと多いこと。

とまぁ、守備範囲広めでうすーくひろーく色んな音楽を聴いてるので
「好きなミュージシャンは?」とかいう質問されると、ちょっと困ったりします。
決められないんですよね。いろいろ好きだから。



一番好きなアルバムなら、ある。

ただ、もし、
「好きなアルバムは?」って聞かれたら即答できる、最も好きなアルバムがあります。
(そんなこと聞かれたことないけど笑)

BOOM BOOM SATELLITES(以降、BBS)の「OUT LOUD」です。

『OUT LOUD』(アウト・ラウド)は、日本のビッグ・ビートユニット、BOOM BOOM SATELLITESの1stアルバム。1998年10月31日、ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズより発売。
参照:Wikipedia

もうね、一曲目から最後まで、圧倒的に最高なんです。
ありとあらゆるカッコイイを詰め込んだ究極のアルバムというか。

このアルバムの事を語り出したら数万字は軽くいっちゃいそうなんで
ちゃんと書くのはまた、別の機会に。。。。

↑リード曲「Push Eject」

このアルバムの何がいいって
ビートが唯一無二というか、作曲してるBBSの中野さんの、いろんな実験的試行が詰め込まれたようなアルバムなんです。

なので、全ての曲において、展開やリズム、どれをとってもオリジナリティに満ちてて、そして圧倒的にかっこよくて

「これを超える作品とは、もう一生巡り合わないだろうな」と
初めて聴いた高校生の時、生意気にも思ってたんですが
本当に未だに現れず、僕の中の絶対的ナンバーワンに君臨し続けている。というわけです。



「あのバンド、昔の方がよかったわ〜」っていう奴。いるよね。

「これを超える作品には巡り合わないだろう」
これは僕にとって、BBS自体にも言える話でした。

もちろん、中期〜後期の曲も大好きで、何百回と聴いてきてはいるのですが、どうしても、どこか単調に感じてしまうところがあり
初期〜2000年代中盤くらいにかけてのビートの詰め込み感、唯一無二感が感じられないんです。

これが、高校生の僕にとってはどうしても解せなかった。

そりゃ、キャッチーにしなきゃ売れないとかあるかもしれないけど
シングルのB面とか、アルバム曲のどこかとかでいいから
前みたいなキレキレの曲作ってくれよ!と

心の中で思い続けてました。



そもそも、本人たちが求めていなかった。

そんな学生時代のある日、何かの雑誌で見かけた
BBS中野さんの発言に衝撃を受けます。

昔は奇抜な展開の曲に良さを感じていたが
最近は、単純な四つ打ちで、最後まで何も起こらず終わっていくような、そういう音楽を好むようになった。

そう。なんと、彼ら自身がもう、奇抜さを求めていなかったのです。

当時の僕には、これがあまりにも衝撃で
いつか、自分もそういう感性になる時がくるのかなぁ。。と思っていました。


その後BBSは、2017年、ボーカル川島さんの他界という形で、活動を終えました。



1番好きなアルバムが、すこし胸焼けするようになってきたぞ。。。

最近、BBS中野さんが新バンドを立ち上げました。

なんとも喜ばしい。そしてドラムがまたBBS時代の女性の方で胸熱。

嬉しくて、久しぶりにBBSを聴き返そうかな。と、
例の1番好きなアルバムを聴いてみたのですが。。。。


どこか少し、胃もたれする感覚を覚えたのです。

例えるなら、少しお腹が溜まっている時に食べる、叙々苑のこってりしたお肉というか。
もちろんカッコいいのですが、すこし消化しにくくなったような、そんな感覚でした。



音楽味噌汁論

未だに僕は、単調で何も起こらないような音楽は退屈に感じてしまいます。

ただ、もしかすると
これから歳をとるにつれて、そんな単調で退屈な音楽を好むようになるかもしれない。
その予兆を感じ、驚いています。

グルメを食べ尽くしてきた人が「結局味噌汁が一番美味い」って言っちゃうように、人間、だんだんと、シンプルな音楽が好きになっていくのかもしれません。



余談

歳をとることによる変化にあわせて
音楽自体の流行と、その影響を受けての変化もあると思います。

BEAMS40周年記念で作られた
音楽とファッションの歴史を「今夜はブギー・バック」にのせて振り返る。という動画が大好きです。オススメなので最後に貼っておきます。


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