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【2024.5】長期投資仲間へのメッセージ


日本の慣習

 今年の4月初旬は入学式や入社式にタイミングを合わせるように桜が咲きほこりました。
近年はその前に散ってしまうことが多かったので、新生活のスタートに相応しい景色を目にしてうららかな春の陽気を感じられた方も多かったのではないでしょうか。

同時に毎年のように思うことがあります。
日本では4月が事業年度や会計年度の開始月にしている会社が多いですよね。
1月は新年を迎えて、4月は新年度を迎えて頑張ろう。
12月は1年間の締めくくりとして、3月は年度の締めくくりとして良い終わりかたをしよう。

厳密には同じではないのですが、似たようなことを1年に2回ずつ行うのは不思議であり、私はそれに対してどうにも馴染めないまま約4半世紀にわたって社会人生活を過ごしています。

新社会人の方へ

  一方で4月から学生生活を終えて社会人として第1歩を踏み出した方もたくさんいらっしゃいます。

先日、某企業の新入社員研修の1コマに参加させてもらい100名を超える将来を嘱望される方々へお話しする機会に恵まれました。
米国CFPB(消費者金融保護局)によると「ファイナンシャル・ウェルビーイング」とは、人生を楽しむことができる選択をするための経済的な自由があると定義されています。

また内閣府の調査によると満足度を構成する13項目において、将来不安度との相関が1番高かったのは健康状態や生活の楽しさ・面白さを上回って、「家計と資産」という結果が出ています※。

企業を構成する人、すなわち社員が自身の資産形成を学んで取組むことで人生や生き方を豊かにすることができれば、ひたすら良い仕事に打ち込めます。
仕事の生産性が向上し、企業価値が向上し、社員やステークホルダーの給与が上昇し、そうすることで更に家計や資産に対する満足度が向上するというプラスの循環が生じます。

これは何も資産が一定水準に達した後に訪れることではありません。
適切な資産形成への取り組みをはじめることで、将来の不安が解消されるであろうとイメージできることが重要であり、その瞬間から好転していくものです。


※出典:「満足度・生活の質に関する調査報告書2023~我が国のWell-beingの動向~(概要)」内閣府

給与についての考え方

 研修では入門編として給与に関する話をしました。

巷ではお給料は我慢料と認識している人たちが一部にいらっしゃるようですが、私は大きな間違いであると思います。
人々がモノやサービスに対してお金を支払うのはそこに価値があるからです。
お金が持つ機能は交換手段、価値尺度、価値保存ですから、手にしたいモノやサービスを尺度相応のお金の量と交換しているのです。

交換されたお金は会社の売上となり、その一部が給与として支払われます。
勤務する会社から給与が支給されるとはいうものの、源流にさかのぼれば購入者や利用者が支払ってくれているのです。

ごく当たり前の話であり容易に理解できることなのに、一部の人たちが我慢料として片付けてしまっているのは残念です。

支払っていただくお金には購入者や利用者が感じている、ありがとう、たのしい、うれしい等の価値が詰まっています。
それらを提供した対価がお給料であり、自身の価値を最大化させることが受取る給与の上昇に繋がるのです。

将来に向けての投資

 今年はNISA改正により投資を始める方が増えました。
年齢を問わず将来に向けて人生を楽しむ選択肢を増やすための活動を始めることは素晴らしいことです。

同時に自分自身の価値を高めるための自己投資もセットであるはずです。
毎月のお給料のなかから積立投資を行いますが、毎月の積立金額増額を行うにはそれを可能にするための取り組みが欠かせません。

いくつになろうとも学び、成長し、アウトプットの質を高めること、それを能動的に行うことができれば自身の人生が充実するだけでなく、私たちが暮らす日本社会の活性化へとつながるでしょう。
投資を通じてみんなで希望あふれる社会を作っていきましょう。
(2024年4月22日)

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