『OK! Google!』音声検索を考えてみる
平成最後の年末です。
ついこないだ、『Google検索の振り返り 2017』で一年を振り返ったばかりですが、また振り返りの年末が来てしまいました。
今年は特に振り返るネタも思いつかないので、今話題の『PayPay 100億円祭り』がいいか、かろうじて仕事に関する内容にするか・・・。
さらっと悩みましたが、いちおう仕事に関する事でさらっと。
街なかでの『へい!シリィ!』『OK!ぐーぐる!』は恥ずかしいけど・・・
なんだかんだで徐々に浸透しているスマートスピーカー。音声で『天気予報はー?』『ニュースはー?』『音楽かけてー!』と、使ってみると地味に便利なやつです。スマホの場合は、街なかで見かけることはほぼありませんが、『ヘイ!シリィ!』VS『OK!ぐーぐる!』で、なんだかんだで火花を散らしています。
※実は、『いこーよ』も『Alexa』向けアプリで、すごい賞を2つも受賞するなど、スマートスピーカーには注力をしてます。
音声検索=『googleの目指している世界』
googleは創業時から変わらずに今まで同じミッションを掲げてたりします。
Google の使命は、世界中の情報を整理し、世界中の人がアクセスできて使えるようにすることです。(引用元:google)
そんな世界を目指しているgoogleにとって、音声検索って『google』の使命の『ど真ん中』なんだと思ってます。
家のソファーでくつろいでいる時に、話しかけるだけで欲しい情報が分かったり、外出先で声で話しかけるだけで行きたい場所がピンポイントで分かる。(今は、さすがに声にださないと答えは返せませんが、そのうち考えるだけで、『ぐぐれる』世界が来るんだとは思います。)
文字すら必要としないで、音声で世界中の情報にアクセスできる。子どもでもお爺さんでも、どんな言語でも、世界中の人が誰でも自由にアクセスできる整理された情報DB。
そんな夢みたいな世界を目指しているgoogle検索に対して、僕らのような『おでかけ情報』を提供する、いち『メディア』はどうしていけばいいのか。
ちょっと考えてみたいと思います。
注目したのは『近くの』というフレーズ
世の中のトレンドが丸わかりで有名な『googleトレンド』。『近くの』というフレーズをgoogleトレンドを調べてみました。長年横ばいを続けていた『近くの』ですが、2016年辺りで大きく伸びてます。ちょうど、googleのこのCMや、こんなCMが、流れ始めた時期ですね。
そんな人気の『近くの◯◯を教えて!』というワード。最近人気な『近くのワード』はこちら。
いきなり食べられる美味しいステーキ屋さんだったり、人気の早くて安くてうまい牛丼やさん、安くておしゃれな洋服が買えるお店だったり、日常の生活を華やかにしてくれるインスタ映えする100円ショップだったり。日常の生活で必要なお店の名前がよく使われています。
『そういえば、あそこに行く用事あったけど、この近くにあったけなー・・・』なシチュエーションですね。
ちなみに、『近くの◯◯』の検索結果は、ほぼ100%地図がまず表示されます。『近くのすき家』だとこんな感じ。
すき家のロゴも出てくるので、すき家からのオフィシャルのデータ提供なんでしょうか。この時期に無性に食べたくなる『牛すき鍋』。今すぐ食べたくて食べたくて手が震える時とか、やっぱり音声でさっくりピンポイントに探せる機能は便利ですね。
『いこーよ』の場合は、こんなワードで『近くの検索』されています。
『いこーよ』の場合はこんなワード
※数値は諸事情で伏せてます。
『いこーよ』っぽい、子どもが喜ぶお出かけ先を探そうしているパパママの顔が思い浮かぶような、温かみのある検索ワードが並んでいます。また、先程のリストと比べると具体的な店の名前ではなく、『遊び場』『遊べる場所』『楽しいところ』という抽象的なワードが増えています。
(これは、『近くの◯◯』というフレーズに限らず、いこーよの他のフレーズでの検索流入でも同じような傾向だったりします)
googleの弱点は抽象的なワード(ユーザーニーズ)
個人的には、前からここは変わらずの弱点かなぁと思ってます。この弱点をなくすために、googlemapでの『行ったことのある場所の情報を教えて』機能を拡充させています。(個人の勝手な解釈です)
ということで、『近くの遊び場』で表示されるのはこういうマップ。
スポット名に単純に『遊び場』と入っているスポットしか表示されていません。
『近くの楽しいところ』だと・・・
もう、大混乱です。
最後に『近くのお出かけスポット』
日本最大級のおでかけ情報サイト『いこーよ』は、弊社『アクトインディ株式会社』が運営しております。が、お出かけスポットではございません。※『キドキド よみうりランド店』様は、『いこーよ』でも人気の素敵なお出かけスポットです。
抽象的なニーズを細かくすくい上げられるのが、メディアの武器
確かに、googleのデータベースは驚異的なスピードで精度も範囲も日々改善されています。が、まだまだ足りない部分も多くあります。
『すき家』の情報を返せても、『お出かけスポット』は返せない。
実際におでかけをしようとしているパパママの気持ちになって、必要な情報は何だっけを考えコンテンツを用意する。そんな地味な作業の積み重ねのみがメディアの強みに繋がります。
今年の流行語的に言うと、来年以降はますますgoogleの検索ロジックに対して『そだねー』と、そっと必要な情報を補足してあげられるコンテンツがgoogleにも、ユーザーにも求められるというコトなんでしょう。
それが、ますますユーザーにとって使いやすく、便利で楽しい社会になってること祈って。