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デザイン思考における"4つのモード"をどう使い分けるか?プロセスの意識化の重要性~佐宗さん『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』からの学び

アート/ デザイン思考×組織開発のオンライン読書会の最終回、小向さんが、佐宗邦威さん『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』<https://amzn.to/2NjwGGK>について、発表してくださいました。

新刊の『直感と論理をつなぐ思考法 VISION DRIVEN』<https://amzn.to/2ZVFcNE>でも、たくさんの学びをご共有くださっていますが、本書も、デザイン思考を実際のビジネスの現場でどう使うのか?そして、従来のMBA的なビジネス思考と使い分けるのか?ということについて、佐宗さんご自身のP&Gから始まるキャリアと紐づけながら語ってくださり、とってもわかりやすかったです。

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個人的には、「デザイン思考プロセスに存在する4つのモード」ということで、各モードの機能/ 役割を、「旅人(リサーチ)」「ジャーナリスト(分析)」「編集者(統合)」「クラフトマン(プロトタイピング)」と表現してくださっていたので、デザイン思考の全体像の理解と共に、既存の論理的な思考との補完がどの様になされるのかについてよく理解できました。

「非日常の場に訪れ、体全体を使って現場を感じ、好奇心を持ちながら普段自分が知らない世界に徹底的に浸かる」"旅人"

「旅の内容をメモや写真から振り返り、正しく伝えられる事実と自分なりに感じた解釈を左脳を使って分析」する"ジャーナリスト"

「ユーザーが生活の中で困っていることや価値観を・・・切れ味鋭いキャッチコピーと、印象的な写真を使って1枚の絵で表現」する"編集者"

「イメージした世界観の中で実現したらいいなと思える商品やサービスなどのアイデアを、・・・手を動かしてカタチにして実現する」"クラフトマン"

「これらの4つのモードを切り替えながら、ユーザーが抱える問題をデザインの力を使って解決していくことが、デザイン思考を実践するチームに求められるスキルです」とし、これらのスキルを持った人材が集まりチームをつくることや、チーム全体としてもモードを切り替える重要性を強調されていました。

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この様にデザイン思考を用いていくプロセスにおいて、"モード"の違いを意識するという示唆は実践的だなと思いました。

例えば、ミーティングの進め方でも、"発散"と"収束"のフェーズを意識する等、それぞれのフェーズにおいてフィットした手法があるというナレッジは、企業の現場にも大分定着したのではないかと思います。

それと同じように、成果物を作る一連のプロセスの中で、その時々で取るべき手法や、デザイン思考であれば、その"モード"が何なのかを見極めるとともに、どのようなオプションがあるのか/ 適しているのかを共通理解として、メンバー感で事前に共有しておくことが重要だなと感じました。

ワークに入る前にプロジェクトを設計するタイミングにおいて、この時間はどの様な"モード"で過ごすのか?ということを、メンバー間で意識して作業に臨むことで、デザイン思考を通じたアウトプットの創出が進めやすくなる気がします(少なくとも方法論に関する認識の齟齬がなくなる)。しばらく意識的にやってみよう!!

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小向さん、学びの多い発表、ありがとうございました!! 最終回、今までの学びの総決算的な書籍を選んでくださって、いい振り返りになりました。楽しかったです!

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