写真展「感動、」をやります。

明けました、2019年、今年もよろしくです。

そして、早々に写真展を行います。1月半ばから3月末までと長いです。

「感動、」です。「感動」ではないです。
「、」読点がついての

「感動、」です。

◉ ◉ ◉

内容は2011年に赤々舎から刊行した写真集「感動」に収めている写真121点を全部、ガチンコプリントして、ガチンコ額装しました。

「感動」については、ぼく自身まだ何もわかっていません。
「写真としても、人間としても、それがなくては何もはじまらないだろう? というところから始めなくちゃいけない」という直感に突き動かされての写真の流れだったし、このタイトルでした。

どうして、こんなにも誤解されやすくて、手垢がべたべたについていて、恥ずかしくすらもある言葉を。

当時、写真のことなんて何もわからないし、むしろ嫌いだったのに、それでもそれでもそれでもといろんな存在と出会い続けて、2011年の東日本大震災の余震に揺れる中、ぼくは「これしかない」と直感した。なぜだろう。なぜそう思ったのだろう。

写真集に収められている撮影を始めてから10年経つ今も、考えているし、ずっと終わらないんだろうなとも思う。

◉ ◉ ◉

人は、結局のところ、なにをもって、その先へと進むことができるのだろう。

この私 と そうじゃない他者の間に 漂っているなにかを 見つめてこそ その先へと進めるのだろうと今は思う。

私と私ではない何者かの 間に 意味をつかみかねる 不可解なものとして通うものがあるから 意味がないように思える意味が たぽたぽ 通い合っているから 極上。

だって 雫は 意味を謳わない。 謳うはずがない。
ぽと ぽと ぽと ぽと ぽと ぽと ぽと ぽと。
雫は 雫として 落ちつづけるだけだ。
 
それでも 雫がそこにいて動かぬ限り 雫の落ちる先にあるものがどんなに頑迷な岩であっても いつしか 弱り へたり 磨耗し まるで溶けてしまったかのように へこみ 凹み 窪み 穿たれ 穴すらも空く。

そんなふうに 自身にとって意味がないようで とるに足らないものだと思っていても 結局のところ それが 落ちつづける それこそが おまえを突き動かしているのではなかったか。

その瞬間を わけもわからぬまま 「ああ」と 直感しながら 指がもうすでにシャッターを押している源の正体は つまりは このぼく自身をどうしようもなく突き動かしているものの正体は 「感動」 そのものではなかったか。

「感動」それは 古びるものではない。
雫は 古びますか? いえ。 

「感動」それは 進化するものではない。
雫は 進化するものですか? いえ。

「感動」それは 古びない、進化もしない。
ただただ落ちつづける雫が 硬い岩を穿つように 「感動」 それもまた ただただ深化するものではなかったか。

その思いを元に、ぼくの写真集「感動」も このまま終わらせるのではなく「、」の読点を添えて 深化させようと思った。ぼくの写真としても このぼく自身の生き方の現れとしても。

◉ ◉ ◉

会期中の対談相手が実に豪華です。

俳優・米内山明弘さん、言語脳科学者・酒井邦嘉さん、赤々舎代表・姫野希美さん、詩人・増山弘太郎さん(「ハーモニー」の皆さん)。

「感動」の前身である「同類」も(これからどこにあるか発掘しますが、、、あればいいな)、「感動、」のダミーも会場に置く予定です。

たぶんできるのは会期の後半になってしまいますが、「感動」の写真をいくつか触れる写真にして、それも置こうかなと思います。

どうぞおいでください。

以下は、詳細です。

◉ ◉ ◉

会期
2019年1月19日(土)から3月30日(土)まで
(注)日曜は閉室。祝日は開室。

開室時間
9時30分から17時30分まで

会場
東京都人権プラザ 1階 企画展示室
東京都港区芝2-5-6 芝256スクエアビル 1階
交通アクセスはこちら

入場料
無料

関連企画
(1)トーク「手話と写真に生きる者として」
2019年1月30日(水)19時00分から21時00分まで
米内山明宏(俳優、日本ろう者劇団顧問)×齋藤陽道
手話と写真に出会い、補聴器を外して生きることを決意した齋藤。NHK「みんなの手話」元講師で演劇、映画など、表現者として多面的な活動を続ける米内山。ろう者として生きることの価値と意味について対話する。

(2)トーク「ことばの起源へ」
2019年2月8日(金)19時00分から21時00分まで
酒井邦嘉(言語脳科学者、東京大学大学院教授)×齋藤陽道
世界を豊かに捉えることばと、人を傷つける偏見に満ちたことば。言葉とこころと脳の関係を紐解く脳科学者と、ろう者として存在の声を探る写真家がことばの起源を探る。

(3)トーク「写真集『感動』が顕わにする世界の姿」
2019年3月9日(土)14時00分から16時00分まで
姫野希美(赤々舎・ディレクター)×齋藤陽道
『感動』の版元であり、数々の写真集を世に送り出してきた、日本を代表する写真集出版社・赤々舎の姫野とともに、『感動』が顕わにする世界の姿を読み解く。

(4)トーク「詩の生まれるところ」&ワークショップ「幻聴妄想かるた−遊ぶ・語る・作る」
2019年3月23日(土)14時00分から16時30分まで
益山弘太郎(詩人)×齋藤陽道
就労継続支援B型事業所「ハーモニー」の皆さん
タイムテーブル:トーク 14時00分から15時00分まで/ワークショップ 15時00分から16時30分まで
幻聴、妄想、そして詩。何が異なり、何が同じなのか。統合失調症を生きる詩人と写真家。往復書簡を続ける二人の対話。後半は「幻聴妄想かるた」で遊んだり、自分でも作ったりしながら、心というものの不思議さや、そのトラブルについて思いを巡らせるワークショップの二部構成。
(注)ワークショップのみ事前申込・先着順(定員20名)

関連企画共通
会場 東京都人権プラザ セミナールーム
定員 80名(申込み不要、当日先着順)
(注)2019年3月23日(土)開催のトーク&ワークショップのうち、ワークショップのみ定員20名(事前申込・先着順)
参加費 無料
情報保障・託児保育(要問い合わせ)
開室時間の延長
関連企画の前後に写真展を見学できるよう、開室時間を延長いたします。

日時  2019年1月30日(水)及び2月8日(金)
開館時間 9時30分から21時30分まで


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

けもののようにしなやかに駆けて向かおうか、雪ふる極北の居酒屋へ。
113

齋藤陽道

【お知らせ】齋藤陽道

齋藤陽道の、新しい活動があったら、こちらでお知らせします。
3つのマガジンに含まれています

コメント1件

点滴ポールで、斎藤さんのお写真に出会いました。写真展、がんばって下さい!
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。