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「町角のかぐや姫」 第5詩

「 町角のかぐや姫」 第5詩
 詩・益山弘太郎 / 写真・齋藤陽道


愛と眠りに着く  

善良き人々よ  

朝 目覚めてみる  

自らを信ずる  

素晴らしき日々よ          

憎しみと目覚める  

懲りなき人々よ  

今日も執着してみる  

迎える夕べも  

煩悶するだけだ          

さあ出かけよう  

町の中へ  

竹藪にも似た町の中へ  

かぐや姫は  

きっとそこに居る  

絶え無き月の世界から  

喜びと悲しみを  

携えて          

わずか千年の一瞬  

竹藪に現れた衛星ロケット  

彼女は見ている  

町角の何処かで  

およそ数ミリの空間の歪みから  

千年を見ている          

愛と憎しみの人は  

私のことかもしれない  

誰かのことかもしれない  

捻れて跳躍する時間  

一緒に飛び越えたら  

何かが見えるのか  

公平な肯定  

差別する否定



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詩人・益山弘太郎さんのなれそめについて

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